EC2にApacheをインストール ~手順と注意点~
はじめに
この記事ではAWS(Amazon Web Service)の初学者を対象に、AWSのEC2(仮想サーバ)にApacheをインストールして、Webサーバとして稼働させる手順を、簡単にご紹介させていただきます。
なお、 今回は Amazon Linux2 AMI で作成したEC2インスタンスを使います。無料枠で作成できるので、事前に作成しておいて下さい。
もくじ
・ セキュリティグループで http(80番)のポートを開放しよう
・ Apache をインストールしよう
・ EC2インスタンス を停止すると IPアドレスが変更されてしまう
・ EIP でIPアドレスを固定しよう
・ 最後に
■セキュリティグループでhttp(80番)のポートを開放しよう
セキュリティグループとはAWSにおけるファイアウォールです。今回は httpによるアクセスを許可する設定を追加します。
httpアクセス許可の設定
既に作成されているEC2インスタンスに割り当てられている、セキュリティグループを選択しインバウンドのルールの編集 ボタンをクリックします。
ルールを追加する ボタンをクリックし、下記のように選択してください。
タイプ : HTTP
プロトコル : TCP
ポート範囲 : 80
ソース : カスタム
CIDR : 0.0.0.0/0
最後に、 ルールの保存 ボタンをクリックして完了です。これで、http のアクセスを許可するようになります。
■Apache をインストールしよう
Webサーバとして稼働させるには、Webサーバソフトウェアをインストールする必要があります。そこで今回は、Apacheを利用します。
Apacheとは?
世界中で古くから利用されているWebサーバソフトウェアです。
オープンソースソフトウェアとしてApache Software Foundation(Apache ソフトウェア財団)が
開発しており、世界中の企業・団体・個人問わず多くのユーザーが利用されています。
Apacheは、モジュールを追加する事で、様々な機能の追加・拡張を行うことが可能で、LinuxやWindowsを含め様々なOSで動作させる事ができます。
多くのユーザーが利用しているため情報を集めやすく、また、PHPの学習にApacheを利用されている方も多いです。
Apache インストール方法
EC2インスタンス にログインしてください。
sudo yum install httpd と入力します。 確認を求めるメッセージが出たら、y を入力します。
インストールが完了したら sudo service httpd start と入力し、Apache を起動します。
既に、80番ポートは開放しているので、これでApacheの画面にアクセスできる筈です。ブラウザを開いて、EC2インスタンスのIPアドレスを入力して、そのままアクセスしてみてください。Apache の Test Page が表示されればOKです。
最後に Apache の起動を停止しましょう。 sudo service httpd stop と入力してください。
■EC2インスタンスを停止すると IPアドレスが変更されてしまう
EC2インスタンスは、なにも設定しないと停止の度にIPアドレスが変わってしまいます。個人の学習用途であれば、これでもよいかもしれませんが、Webサーバとして稼働させる事を想定すると、これでは不便ですね。
本当にそうなのか、実際に試してみましょう
起動中のインスタンスを確認して、IPv4 パブリックIPに記載されている、IPアドレスをメモしてください。
アクションボタンをクリックし、インスタンスの状態 > 停止 の順で選択してください。対象のEC2インスタンスの状態に stopped と表示されればOKです。
再度、同様の手順で EC2インスタンスを起動させてみましょう。先程メモしたものとは別のIPアドレスになっている事が分かると思います。
■EIP(Elastic IP Address) でIPアドレスを固定しよう
EIP(Elastic IP Address) とは
固定のグローバルIPアドレスを取得できるサービスです。
1つのアドレスであれば無料枠で利用できるのですが、インスタンスに関連付けを行っていないと料金が発生しますので注意しましょう。
関連付けの手順
EC2の画面で左側のメニューに Elastic IPと表示されているリンクがあるのでクリックします。右上の Elastic IPアドレスの割り当て > 割り当て の順にクリックすると画面が変わって、IPアドレスが表示される筈です。
次に、上記のIPアドレスとEC2インスタンスの関連付けを行います。
先程の手順で割り当てられたIPアドレスをクリックし、Elastic IPアドレスの関連付けボタン をクリックします。インスタンスの項目に作成済みのEC2インスタンスを選択し、関連付けるボタン をクリックします。
これで関連付け完了です。EC2インスタンスを確認すると Elastic IPの項目にIPアドレスが表示された事が確認できる筈です。
最後に
EC2インスタンスを停止・起動してみましょう。 起動後もIPアドレスが変わっていない事が確認できたと思います。
せっかくなので、Apacheを起動させてブラウザから、IPアドレスでアクセスしてみてください。
Apache のTest Pageが表示される筈です。
以上で終了となります。最後までご覧頂き、ありがとうございました。