Amazon S3とは

・はじめに

みなさんはAWS(Amazon Web Service)の「S3」というストレージを聞いたことがありますか?
聞いたことはあるけど、どんな特徴があるのかまではわからない。安価なストレージだという程度の認識の人が多いのではないでしょうか。そんな方にもAWSのS3の特徴について理解して頂けるように、今回はS3について記事を書いていきます。

・S3とは

S3とは、「Amazon Simple Storage Service」という名前でAmazonが提供するオンラインのストレージサービスです。「Simple Storage Service」それぞれの頭文字であるSの字をとって「S3」というわけですね。実はS3は、2006年頃からサービスを提供しており、比較的安く、それでいて非常に高い耐久性・堅牢性を誇っている、AWSのサービスの一つです。オンラインでのストレージサービスですので、インターネットが接続できる環境下であればどこでもデータをアップロードしたり、ダウンロードして管理することができます。また、データを保存するリージョン(場所)については自分で選ぶことができます。

【S3の特徴その1:堅牢性】

S3は、データを複数箇所に冗長化して保存しているとのことで、Amazonの公式での発表によると、なんと「99.999999999%」という堅牢性を誇っており、それだけ安心・安全なサービスとして親しまれています。

【S3の特徴その2:コストの低さ】

気になるS3の料金体制は、サービスを利用した時間に応じて料金を課す「従量課金制」をとっており、保存した容量や、S3からダウンロードされた転送量などの利用分をもとにその分だけ料金が発生する仕組みとなっております。ちなみに具体的な料金については、1GBあたり、約3円で非常に安い価格設定となっているのが魅力的です。

【S3の特徴その3:利用しやすさ】

S3は事前のデータ容量やデータ数の設計が不要となっており、キャパシティプランについても事前設定が不要です。つまり保存したい分だけ保存され、容量などが必要に応じてその都度拡張されていくイメージとなっております。S3自体へのアクセスは、AWSの管理画面からアクセスする方法や、FTPツールを用いてアクセスする方法があります。

・S3の主要機能紹介

S3の最も基本的な機能は、任意のファイルをS3に保存するストレージ機能です。
例えば使用例としては、ファイルのバックアップや、加工前のファイルまたは加工後のファイルを保存しておいて事後に修復する作業、CSSや画像ファイルなど、Web内で使用する静的ファイルをS3で管理して配信するなど、使い方は非常に幅が広いです。

前章でも紹介しましたが、S3は事前に保存容量を設定する必要はありません。ファイルを保存した分だけ課金されていきますので、FTPサーバーのように、ストレージの空き容量に注意する必要がありません。 WEBがつながる環境下であれば、いつでも好きなタイミングですぐにS3に保存する事ができます。

ここからは本章のタイトルの通り、S3の主要な機能について項目ごとに簡単に紹介していきます。

【ライフサイクル機能】

オブジェクト毎に個別のライフサイクルを設定することで、一定期間経過後に削除したり、低価格なストレージに移動するといったことが可能になります。実際の利用例としては、「非常に大量のログをS3に保存するが、○○日前のログについては使用頻度が低いので低価格なストレージの方に移しておく」などの設定が可能です。

【バージョニング機能】

オブジェクト毎に世代を管理してくれます。例えば、同じファイル名で上書き保存した時に、それ以前に使用していたバージョンも同時に残しておくことが可能です。何かのミスタッチでデータが消えたり、変形した場合も元通りに戻すことが出来るので、バージョニングを有効にしておくと安心ですので、設定しておくことをおすすめします。

【ログ記録機能】

オブジェクトに対するログを残しておくことができます。

【静的Webサイトホスティング機能】

S3 をWebサーバーに代替し、静的サイトを公開することが可能です。

【イベント機能】

オブジェクトの操作をトリガーに様々な処理を行うことが出来るようになります。

【アクセス制限機能】

その名の通り、認証されたユーザー以外のアクセス・操作などを制限できるなど、細やかなアクセス制限を設定することが可能です。

【暗号化機能】

オブジェクトを暗号化しておくことができます。クライアント・サーバーの両サイドからでも暗号化が可能です。

・まとめ

いかがでしたでしょうか、非常に簡単にではありますが、S3 の特徴や主要機能について紹介させていただきました。S3も含めてクラウドサービスは便利で心強い味方ではありますが、その反面、歴史が比較的浅く、日夜アップデートを繰り返されています。新規機能も多く提供され、各社の提供状況を常に調べていく必要があります。

それらを網羅するのは難しいかもしれませんが、使用例などを通じて強力な味方として機能することをイメージしていただけたのではないでしょうか。是非一度ご検討いただければ幸いです。

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