Microsoft Azureの活用方法

はじめに

本稿はMicrosoft社が提供しているクラウドサービス「Microsoft Azure」について紹介していきます。Azureはデータを保管するだけのオンラインストレージとしての用途だけでなく、多岐にわたる活用方法が存在します。本稿はAzureの活用方法をほんの一部ではありますが、紹介することを目的としています。

Azureの活用方法を紹介

ここからはAzureのサービスの具体的な機能を紹介し、実際に活用している企業とシステムを紹介していきます。

「Azure Machine Learning」や「Azure Virtual Machines」を活用したAIソリューションの開発

Azure Machine Learning(以下Azure ML)は機械学習モデルを構築する上でとても便利なサービスと言えます。Azure MLは教師あり学習や教師なし学習、近年研究が進んでいるディープラーニングまで様々な種類の機械学習に対応しています。またAzure MLはコーディングをすることなく機械学習モデルを作成することができるので、プログラミングの専門家でなくても扱いやすいのも大きな魅力です。もちろんPythonやR言語も使用することができ、機械学習において使用頻度の高いフレームワークであるTensorFlowやscikit-learn、PyTorchなどにも対応しているので安心です。

Azure Virtual Machines(以下Azure VM)はLinuxやWindows の仮想マシンを数秒で作成することができるサービスになります。Azure VMは多数の仮想マシンを用意しているので、自身にあった仮想マシンを選択することで運用コストを最低限に抑えることもできます。以下はスペックごとの価格設定になります。

VM—B1SVM—Dv3VM—Ev3
概要最もローコストで仮想マシンを利用することができます。CPUとメモリが十分にありとてもバランスの良いプランです。コアに対するメモリの比率が高くメモリ内分析に適しています。
仮想CPU1vCPU2vCPU2vCPU
メモリ容量1GiBメモリ8GiBメモリ16GiBメモリ
開始価格¥0.84/時間¥10.752/時間¥14.112/時間

ここからは実際にAzure MLやAzure VMを活用している企業を紹介します。株式会社電通国際情報サービスは上記のAzureのサービスを利用して文書AIソリューション「TexAIntelligence」を開発しました。TexAIntelligenceは文章類似検索や教師あり自動分類、文章要約の機能を有しており、社内にある大量の文章データをを整理し、蓄積された文章を有効活用することができます。

「Cognitive Services」と「Microsoft Teams」を組み合わせた音声会議支援システムの開発

Cognitive Servicesはあらかじめ学習済みのモデルを用意しているので、機械学習の専門知識を必要としません。Cognitive Servicesは音声処理を得意としており、「Speech to Text」を使用すれば、音声をテキストに変換することができます。逆に「Text to Speech」を使用すれば、テキストを実際の音声のように変換することもできます。

Microsoft TeamsはMicrosoft 365で高度なチームワークを実現するためのハブであり、利用することでチームメンバーとの情報共有が格段に行いやすくすることができます。近年増えつつあるテレワークといった業務形態にもTeamsであれば対応することができます。Teamsはチャットやビデオ会議、ドキュメントなど行うことで、仕事の効率化を図ることができます。

ここでCognitive ServicesとMicrosoft Teamsを組み合わせて開発された音声会議支援システムを紹介します。音声会議支援システムは株式会社エヌ・ティ・ティ・データがAzureを活用して開発したシステムになります。音声会議支援システムを導入することで、議論の中で自分が聞き取った内容が正しいか疑問を持った場合でも個人で解消でき、議事録を作成する際も役に立つこと間違いありません。

まとめ

本稿ではAzureの機能に加えて、実際の活用方法について紹介してきました。本稿で紹介している機能はAzureのサービスのほんの一部であり、他にもまだまだたくさんのサービスを享受することができます。AzureはMicrosoft社が供しているのでセキュリティ面もしっかり対策されているので、多くの企業がシステム開発にAzureを選択するのも納得ができます。Azureは現在進行形で発展しているので、今後の社会のニーズに合わせたサービスを展開してくれるでしてくれるでしょう。

本稿が読者の皆様のお役に立てれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございます。

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