Mcrosoft Azureのリージョンごとの違いについて

はじめに

Microsoft Azureを利用して開発やサーバーの運用をしようと思っている人であれば、リージョンという単語を一度は聞いたことがあるはずです。この記事にたどり着いたということは、きっとあなたも、いざMicrosoft Azureのサービスを利用しようと思っても、このリージョンのことがよくわからずに利用を躊躇っているのではないですか?
この記事ではMicrosoft Azureのリージョン、特にそれぞれのリージョンの違いについて解説していきます。
この記事で共にMicrosoft Azureのリージョンごとの違いについて理解を深め、Azureマスターへの一歩を踏み出しましょう!

リージョンとは

Microsoft Azureにおいてリージョンとは、データセンターを設置している独立した範囲を指します。Microsoft Azureはいくつかのリージョンを束ねた地域に分けてクラウドサービスを提供しています。(2020年7月時点ではアメリカ、ヨーロッパ、アジア太平洋、中東およびアフリカの4地域)
リージョンの数については、2020年7月時点で65にも昇ります。これは、他のどのクラウドプロバイダーよりも多い数となっています。つまり私たちは、世界中どの地域でMicrosoft Azureを利用しても遅延の少ない高品質なリージョンネットワークを用いたサービスを享受することができるというわけです。

リージョンごとの違い

Microsoft Azureのリージョンごとの違いについて解説していきます。リージョンごとの違いは、大きく分けて3つあります。地域の違い、サービスの違い、価格の違いです。それぞれ詳しくみていきましょう。

地域の違い

まず大前提として、リージョンが違うということデータセンターが設置してある地域が違います。当たり前ですね。当たり前ですが、重要なことなのです。Microsoft Azureでは、リージョンを束ねた地域ごとに、データの保存場所・主権、コンプライアンス、回復可能性に関する用件が、遵守されます。つまり、リージョンが異なると、サービスに利用するデータの保存場所や守られるべきコンプライアンスもまた異なるということです。
会社や会社と取引する顧客によってデータの保存場所などに特別な制限がある場合は、この点に留意する必要がありますね。選択するリージョンによっては、応答速度や快適性が損なわれることもありますので、目的のに沿って地域やリージョンを決定していく必要があります。
また、ペアリージョンという概念もこの地域の違いに関わってきますので説明します。ペアリージョンとは、一方がメンテナンスに入ったときに、ペアリージョンとして設定されているリージョンは、メンテナンスが行われない、というもの。大規模な障害が発生した場合にも、ペアリージョンの一方は確実に復旧するように順位付けされるなど、細かい方針が存在している。サービスを複数連携する場合には、このペアリージョンを意識してビジネス継続性が保たれるようにリージョン選択を行なっていきましょう。

サービスの違い

また、リージョンが異なると、利用可能なMicrosoft Azureのサービスが異なります。これは、それぞれのリージョンごとに、求められるサービスが異なってくるためです。例えば、日本にあるふたつのリージョン(東日本リージョンと西日本リージョン)でも、利用できるサービスは異なります。東日本リージョンで利用できるAzure Machine LearningやCustom Visionなどは西日本リージョンでは利用できません。おおむね東日本リージョンを後追いする形で、西日本リージョンでのサービス適用が進んでいる模様です。今後日本でのMicrosoft Azureを採用していく企業が増えていけば、さらにリージョンが分かれていくかもしれませんね。

料金の違い

また、リージョンが異なると、料金が異なります。Azure Machine Learningを例に比較してみましょう。東日本リージョンでBSシリーズのB1Sインスタンスを使うと、¥1.524/時間で使うことができます。これを米国中北部リージョンで利用すると、¥1.165/時間で使うことができるのです。わずかな差に見えますが、100時間使うごとに359円分と考えると、意外と馬鹿にできない差が生じてくるのです。
こちらの価格については、需要に基づいてMicrosoft側で決定されています。日本のリージョンでの利用者が増えれば、今後価格が下がっていくかもしれませんね。

おわりに

この記事ではMicrosoft Azureのリージョンごとの違いについて解説しました。同じ日本国内のリージョンでも、提供されているサービスに違いがあるなど、意外な発見が多かったのではないでしょうか。Microsoft Azureを利用したいときは、利用したいサービスがどのリージョンで提供されているかを必ず確認する必要がありますね。Microsoft Azureを開発側に提案する際にも、使いたいサービスとコンプライアンス規則などをきちんと確認し、トラブルの無いように努めたいところです。
この記事があなたの理解の一助になっていれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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