Azureのクォータ上限に関して

はじめに

今回は、Azure Virtual Machineのクォータ上限について紹介していきます。まず初めにクォータについて説明していき。その後にAzure Virtual MachineのvCPUのクォータ上限について紹介していきます。

クォータとは

クォータというのは、Azureの様々なリソースに設定されている制限のことです。Azure VM(Azure Virtual Machine)は、AzureリージョンやVMインスタンスのシリーズごとにクォータが設定されています。

vCPUクォータ上限について

まずvCPU(virtualCPU/仮想CPU)というのは仮想サーバー内のゲストOSやアプリケーションから見たCPU(中央処理装置)のことです。そしてこのvCPUは、Azure VMをデプロイするときに選択するAzure VMのサイズで決まります。さらにAzure VMのクォータはリージョンのサブスクリプションごとに3つのレベルで決まっています。その3つが何かというと、1つ目がvCPUの合計、2つ目がAzure VMの総数、3つ目がDシリーズなどのさまざまなVMサイズファミリコア、の3つでAzure VMのクォータは決まっています。

また、新しくVMをデプロイする際は先程述べた3つのレベルの上限を超えてはいけません。この上限を超えてしまうと、例えば大きなサイズのAzure VMをデプロイしようとしたりするとエラーメッセージが表示されAzure VMのデプロイができなくなってしまうのです。

上限を回避するには

先程クォータの上限を超えてしまうとデプロイできなくなると説明いたしました。ではどのようにすれば上限を回避することができるかをここでは紹介していきます。上限を回避する方法としては、クォータの上限の引き上げを行うことで回避することができます。上限の引き上げ方法はAzure Portalの「ヘルプとサポート」または「サブスクリプション」とこの2点から行うことができます。まずは「ヘルプとサポート」でのやり方からご紹介します。

ヘルプとサポート

まずAzure Portalのメニューで「ヘルプとサポート」を選びます。そして「新しいサポートリクエスト」を選びます。次に「問題の種類」で「サービスとサブスクリプションの制限(クォータ)」を選び、「サブスクリプション」でクォータを引き上げるサブスクリプションを選びます。次に「クォータの種類」で「Compute-VM(cores-vCPUs)~」と書かれているものを選びます。選んだら次へを押し、「問題の詳細」を開き「詳細の指定」を選び、追加の情報を入力していきます。

「クォータの詳細」で「デプロイモデル」に適切なモデルを選び、次の項目の「場所」では文字通り場所を選びます。「種類」では、標準を選びます。「標準」ではクォータを引き上げるSKUシリーズ(Av2 Series、DSv3 Series、Dv3 Series)を選びます。そしてサブスクリプションに適用させる新しいクォータ制限を入力していきます。SKUを削除する場合は、Xアイコンを押すか、チェックボックスをオフにすれば可能です。もし、複数の場所のクォータを引き上げる場合は、「場所」で追加する場所を選んでからVMの種類を選びます。選んだ後に追加した場所に適用させる制限を入力することが可能です。最後に「保存してから続ける」を押します。

サブスクリプション

Azure Portalで「サブスクリプション」を開き「使用料+クォータ」を開きます。開いたら「引き上げを依頼する」を選びます。次に「クォータの種類」で「Compute-VM(cores-vCPUs)~」を選び、次へを押します。押したら「問題の種類」の「詳細の指定」を選びます。そして「場所」では「ヘルプとサポート」と同じように場所を選びます。次の「種類」では標準を選びます。次にクォータを引き上げるSKUシリーズを選びます。そして、クォータの上限に対し引き上げる上限の値を入力します。ここで注意して頂きたいのが、入力する上限値は引き上げ後の上限値を入力してください。追加する分の値ではないので注意してください。次に「保存してから続ける」を押し、次へを押します。間違いが無いか確認し「作成」を押します。以上で上限の引き上げの申請は完了です。

まとめ

この記事ではクォータとはどういったものなのか、クォータの上限の引き上げ方などご紹介してきました。

クォータの上限の引き上げ方は「ヘルプとサポート」と「サブスクリプション」と2通りありました。またやり方も「ヘルプとサポート」と「サブスクリプション」ではほぼ同じでした。やり方も似ており、特に複雑な設定は行わないのですぐにやり易いでしょう。

他にもクォータの制限については沢山情報があるので、そういったものにも目を通すきっかけになれたら幸いです。

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