Azureのコストと導入する上でのメリット
今回はAzureのコストとそのメリットについて簡単に解説していきます。
Azureとは
AzureはMicrosoft社がリリースする「Microsoft Azure」というクラウドサービスのことで、主にアプリケーションを実行するためのコンピューティング環境とストレージを提供しています。仮想マシン、ストレージ、SQLデータベース、Appサーバー、データベース等、開発に必要な設備と環境がAzureのみで完結できるので、開発を行う企業が利用することが前提となっています。そのため、インフラを管理するデータセンターも全世界的に展開されており、バックアップ等の保全が可能なよう地域で2つ以上のデータセンターが存在しています。
Azureのコストは
Microsoft Azureは従量課金制で利用できます。ただし、運用すればするほど、コストが掛かるので、クラウドのサーバーを停止し忘れるとその分だけ利用料を請求されます。その点においてだけ管理が必要ですので気を付ける必要があります。
事前にMicrosoft Azureの公式サイトにて料金計算ツールを用いれば、おおよそのコストを算出することができ、今回は、おおよその試算を以下に出してみましたので確認してみてください。
仮想マシンを試算したところ月額2001.44円(オペレーティングシステムをWindows、TYPEをOSのみ、レベルをスタンダード、インスタンスをA0:1コア,0.75GB RAM,20GB 一時ストレージ,時間当たり2.688円。マネージドディスクをスタンダードSSD4GiB 月額16.8円で設定)。
ストレージアカウントは月額2356,48円(TYPEをブロック Blob Storage、パフォーマンスレベルをスタンダード、ストレージアカウントの種類を汎用 v2、冗長性をLRS、アクセス層をホットで設定)。
Azure SQL Databaseは44967.29円(TYPEをシングルデータベース、バックアップストレージ層をRA-GRS、購入モデルをvCore、サービスモデルを汎用、コンピューティングレベルをプロビジョニング済み、世代をGen 5、インスタンスを2仮想コアで設定)
App Serviceは月額7235.76円(オペレーティングシステムをWindows、レベルをベーシック、インスタンスをB1:1コア,1.75GB RAM,10GBストレージ,9.912円で設定)
Azure Cosmos DBは2616.32円。
Azure Kubernetes Serviceは10563.84円(ノードのインスタンスをD2 v3:2vCPU,8GB RAM,50GB 一時ストレージ,時間当たり14.448円で設定)。
これら利用料をまとめた場合、月額で69741.13円掛かる計算になります。
ただし、上記は公式サイトの料金計算ツールによって単純計算し、算出したものです。仮想マシンをはじめとして、運用時間、利用目的によっては稼働時間を抑えることによって、コストをさらに最小化することも可能です。
Azureのメリット
以下にAzureに想定されるメリットを説明します。
サーバーが不要になる
社内システムを開発、運用を行う場合はサーバーとサーバーを格納する空間が必要ですが、Azureでは、サーバーもサーバーを設置する空間を必要としません。またコンピューティング環境、ストレージ、ネットワークのメンテナンス、セキュリティのアップデートはすべてMicrosoft側で行われるので、管理を簡略化することが可能です。
ストレージ、データベースの拡張が不要になる
顧客情報とファイルが増加していくと、それらを格納する機材を拡張する必要がありますが、Azureでは、仮想化技術を基盤としているため、インターネットを通じて、管理画面からストレージやデータベースを拡張でき、リソースの増減が柔軟に行えます。
データ管理等の保全が楽になる
セキュリティは主に社内システムの管理者が行いますが、テレワーク、リモートワークの推進によって、社外で業務が行われるとセキュリティの保全が難しくなります。またパソコンそのものが盗難にあう可能性も否定できません。災害なども同様です。災害でサーバーを格納している建物が損壊してしまうと情報資産が復元できなくなってしまうでしょう。
Azureでは、クラウド上で管理される上、多重のセキュリティによってデータを保全されています。また日本であれば、東日本と西日本のデータセンターでバックアップが行われるので、どちらかのデータセンターが災害に被災した場合でも、被害にあっていないデータセンターからバックアップデータを利用することで事業を継続できます。
まとめ
・Azureは従量課金制で利用することができ、運用時間や利用目的によって稼働時間を制限することでコストを抑えることができる。
・クラウドサービスなので管理の一部をアウトソーシングすることによる、管理コストを抑えることができる。