Azure Backup 料金

Azure Backup

Microsoft Azureが提供するPaaSのクラウドバックアップサービスです。

保存期間と料金

バックアップデータには保存期間があり、保存期間を過ぎるとバックアップデータは消えてていきます。Azure Backupでは、日単位(1~9999日)・週単位(1~9999週)・月単位(1~9999月)・年単位(1~9999年)で保存期間を設定可能です。バックアップの保存期間を長く設定するほどその分保存領域が必要となるため料金は高額になります。

バックアップ方式

バックアップ方式には、「完全バックアップ」、「差分バックアップ」、「増分バックアップ」の3つがあります。「完全バックアップ」バックアップ対象を丸々コピーしてバックアップする方式です。バックアップごとに全てのデータをコピーするため、大量のネットワーク帯域幅が必要となり、バックアップを保管しておくための大量の記憶領域も必要となります。リストアは最後のバックアップさえあれば可能です。「差分バックアップ」初回は完全バックアップを使用し、2回目以降は変更された箇所のみをコピーしてバックアップする方式です。完全バックアップと比較し、変更部分のみをコピーするため、実行時間は短いですが、リストアは完全バックアップデータと最後の差分バックアップデータが必要となります。「増分バックアップ」初回は完全バックアップを行い、2回目以降は前回のバックアップと比較し、変更された箇所のみをコピーしてバックアップする方式です。前回のバックアップと比較し、変更部分のみをコピーするため実行時間は差分バックアップよりも短くなります。リストアは完全バックアップデータと全ての増分バックアップデータが必要です。Azure Backupでは増分バックアップをサポートしています。そのため、初回は完全バックアップを行うために少々時間がかかりますが、2回目以降は比較的時間をかけずにバックアップが行うことが可能です。

料金

Azure Backupの料金モデルには、バックアップストレージと保護されたインスタンスの2つの構成要素があります。保護されたインスタンスとは、Azure へのバックアップ構成に使用するコンピューター、物理サーバー、または仮想サーバーのことです。バックアップされたデータのサイズと、保護されたインスタンスごとに、圧縮および暗号化前に計算されます。Azure Backupでは仮想マシンやAzureVM内のSQLサーバなどのクラウド上のデータだけでなく、オンプレミスの仮想マシンやファイルなどのバックアップも可能となっています。Azure Backupでは、次の4つのオプションが提供されています。

1、AzureVMとオンプレミスサーバーのバックアップ

Azure IaaS VM バックアップ、Azure Backup (MARS) エージェント、System Center DPM、Microsoft Azure Backup Server (MABS) のいずれかを使用して、仮想マシンまたは物理サーバーをバックアップする際に料金が発生します。東日本リージョンの場合の例が下記になります。

<保護されたインスタンス>

 

 

 

 

各インスタンスのサイズAzureBackup月額
50GB以下¥560 + 使用したストレージ
50GBより大きく500GB以下¥1,120 + 使用したストレージ
500GBより大きい500 GB の増分ごとに ¥1,120 + 使用したストレージ

※1.2TBのデータのあるインスタンスの場合、500GBのごとに¥1,120x 2、残り200GBのデータに対して¥1,120の料金が発生するため、合計¥3360となります。

<バックアップストレージ>

Azure Backupではローカル冗長ストレージ (LRS) とgeo冗長ストレージ (GRS)が選択可能で、リージョンをまたがる復元を有効にするとバックアップストレージがGRSから読み取りアクセスgeo冗長ストレージ (RA-GRS) にアップグレードされます。ストレージの料金は、Azure Backup保護されたインスタンスの料金とは別に請求されます。

 

 LRSGRSRA-GRS
ストレージ(GB/月)¥2.5088/GB¥5.0176/GB¥6.3728/GB

2、AzureVM上のSQL Serverのバックアップ

AzureVM上のSQL ServerでのAzure Backupの使用料金は、圧縮および暗号化前のバックアップ済みデータのサイズによって決まります。各インスタンスのサイズは、バックアップ対象として構成されたデータベースのサイズで決まります。SQL Server可用性グループをバックアップする場合には、各インスタンスのサイズは、可用性グループでバックアップ対象として構成されたデータベースのサイズで決まります。

<保護されたインスタンス>

 

 

 

各インスタンスのサイズAzureBackup月額
500GB以下¥4,060 + 使用したストレージ
500GBより大きい500 GB の増分ごとに ¥4,060 + 使用したストレージ

※1.2TBのデータのあるインスタンスの場合、500GBのごとに¥4,060x 2、残り200GBのデータに対して¥4,060の料金が発生するため、合計¥12,180となります。

<バックアップストレージ>

Azure Backupではローカル冗長ストレージ (LRS) とgeo冗長ストレージ (GRS)が選択可能です。ストレージの料金は、Azure Backup保護されたインスタンスの料金とは別に請求されます。

 

 LRSGRS
ストレージ(GB/月)¥2.5088/GB¥5.0176/GB

3、AzureVMでのSAP HANAのバックアップ

AzureVM上のSAP HANA DBでのAzure Backupの使用にかかる料金は、圧縮および暗号化前のバックアップ済みデータサイズによって料金が決定します。現在、スケールアップ デプロイ(例: 1 つのAzure VM内のSAP HANAサーバー) に対してのみ利用可能です。

<保護されたインスタンス>

 

 

 

各インスタンスのサイズAzureBackup月額
500GB以下¥12,992 + 使用したストレージ
500GBより大きい500GBの増分ごとに¥12,992 + 使用したストレージ

※1.2TBのデータのあるインスタンスの場合、500GBのごとに¥12,992x 2、残り200GBのデータに対して¥12,992の料金が発生するため、合計¥38,976となります。

<バックアップストレージ>

Azure Backupではローカル冗長ストレージ (LRS) とgeo冗長ストレージ (GRS)が選択可能です。ストレージの料金は、Azure Backup保護されたインスタンスの料金とは別に請求されます。

 

 LRSGRS
ストレージ(GB/月)¥2.5088/GB¥5.0176/GB

4、Azurre Filesのバックアップ

Azureファイル共有のバックアップは、スナップショット管理ソリューションであるため、スナップショットに対してストレージ料金が発生します。 スナップショットに対して発生するストレージ料金は、Azure Files使用量に応じて請求されます。保護されたAzure Filesインスタンスサイズは、ストレージ内の共有ファイルの合計サイズによって決まります。

<保護されたインスタンス>

 

 

各インスタンスのサイズAzureBackup月額
250GB以下Azure Filesの保護されたインスタンスの月額料金の60%
250GBより大きい¥560

参考文献:
https://cloud.nissho-ele.co.jp/blog/azure-backup_verification/
https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/backup/

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