Azureのデータのディスクによる保持について
今回はAzureのデータのディスクによる保持について簡単に解説していきます。
Azureにおけるディスクとは
Azureはクラウドで提供されているサービスであり、その運用についても仮想マシンがクラウド上に生成されていることになります。このクラウドに生成された仮想マシンに対して、ディスクを追加することで、データ保存量を底上げすることができます。
Azureで仮想マシンに追加することのできるディスクの種類
1.Premium SSD Managed Disks
Premium SSD Managed Disksは、格段に高いスループットと待ち時間の短縮によりI/O集約型のワークロードをサポートするよう設計された高性能なSSDベースのストレージです。総コストはディスクのサイズと数に応じて異なり、送信データ転送の回数も関係します。これらのディスクサイズごとに、異なるIOPS(1 秒あたりの入出力操作回数)、スループット上限、GiBあたりの月額料金が設けられています。ユーザーに必要なストレージサイズ、IOPS、スループットに最もよく合ったオプションを選択できます。
2.Standard SSD Managed Disks
Standard SSD Managed Disksは低コストのSSDサービスであり、一貫した待ち時間を必要とするテストワークロードおよびエントリレベルの運用ワークロード、高いスループットを必要とするビッグデータワークロードに最適化されています。Standard SSD Managed Disksを使用することで、Standard HDDよりも待ち時間が短くなるうえ、アプリケーションの信頼性とスケーラビリティが向上します。また、Standard SSD Managed DisksはすべてのAzure VMサイズでご利用になれます。より負荷が高く、待ち時間が重要なエンタープライズ ワークロードに対応する場合は、Standard SSD Managed DisksをPremium SSD Managed Disksに容易にアップグレードできます。
3.Standard HDD Managed Disks
Standard HDD Managed Disksでは、ハードディスクドライブ(HDD)ベースのストレージメディアを使用します。これは、パフォーマンス変動の影響を受けにくい開発テストやアクセス頻度の少ないワークロードに最適です。
Standard HDDマネージドディスクストレージの総コストは、ディスクのサイズと数、トランザクションの回数、および送信データ転送の回数に応じて異なります。
4.Ultra Disk
Ultra Diskは、最低限の待機時間と一貫した高いIOPS/スループットを提供する構成可能なパフォーマンス属性を持つ、次世代型のハイ パフォーマンスなソリッド ステートドライブ(SSD)です。Ultra Diskでは、ミリ秒未満の待機時間を実現する、かつてない極めてスケーラブルなパフォーマンスが提供されます。お客様は小さなIOPSとスループット単位で開始し、ワークロードのIOの負荷が高くなった場合はパフォーマンスを調整することができます。
Ultra Diskの総コストは、ディスクのサイズとそのパフォーマンス構成によって異なり、ディスク数の影響を受けます。
Azureの仮想マシンでのデータ保持
Azureの仮想マシンは、IaaS上に仮想マシンを構築して、仮想マシン上でファイルサーバーを運用するという方法があります。これはオンプレミスで運用するファイルサーバーと同様の操作性で扱うことができる上、運用や管理に関しても同様に行うことが可能となっています。既存でオンプレ環境にファイルサーバーを構築している状態で、Azure上へ後々移行することを前提としている場合に、この方法が最適です。
Azure上でファイルサーバーを構築するメリットとしては以下があります。
1.ハードウェアメンテナンスが不要
2.同一ファイルサーバーへのアクセスが容易
3.ディスク増設が簡単
4.バックアップ・リストアが簡単
5.ライセンス管理が不要
Azureのデータ冗長性
Azureは計画されたイベントやハードウェア障害、ネットワークの停止または停電、大規模な自然災害などから保護するため、常にデータの複数のコピーが格納されるようになっています。
Azure Storageアカウントのデータは、常にプライマリリージョンで3回レプリケートされます。Azure Storageには、プライマリリージョンでデータをレプリケートする方法が、ローカル冗長ストレージとゾーン冗長ストレージの2つのオプションが用意されています。
また、高可用性を必要とするアプリケーション等では、プライマリリージョンから数百キロ離れたセカンダリリージョンにストレージアカウントのデータを追加でコピーすることも可能で、ストレージアカウントがセカンダリリージョンにコピーされている場合は、地域全体が停電になった場合やプライマリリージョンが復旧できない災害が発生しても、データは保持されるようになっているため、復旧がしやすくなります。