Azureの共有ディスク機能について

今回はAzureの共有ディスク機能について簡単に解説していきます。

共有ディスク機能とは

共有ディスク機能は、マネージドディスクを複数の仮想マシンに同時に接続できるようにするAzureマネージドディスクの機能のことです。マネージドディスクを複数の仮想マシンに接続することで、新規にデプロイするか、既存のクラスター化されたアプリケーションをAzureに移行することができます。

現状では、UltraディスクとPremium SSDのみが共有ディスク機能を利用することができます。ただし、共有ディスク機能を有効にするとそれぞれ制限を受けるようです。以下にそれぞれまとめてみたので確認してみてください。

Ultra Disk

まず、Ultra Diskになりますが、最低限の待機時間と一貫した高いIOPS/スループットを提供する構成可能なパフォーマンス属性を持つ、次世代型のハイ パフォーマンスなソリッド ステートドライブ(SSD)です。ミリ秒未満の待機時間を実現する、かつてない極めてスケーラブルなパフォーマンスが提供され、小さなIOPSとスループット単位で開始することができ、ワークロードのIOの負荷が高くなった場合はパフォーマンスを調整することができます。

Ultraディスクの共有ディスク機能有効時の制限

・Azure Resource ManagerまたはSDKサポート、Windows Serverフェールオーバークラスターの一部のバージョンでベーシックディスクのみ使用可能。

・Ultraディスクでの共有ディスク機能は、Ultraディスクをサポートするすべてのリージョンで利用することができ、それらを使用するためのアクセスに対してサインアップする必要がない。

Premium SSD

Premium SSDは、格段に高いスループットと待ち時間の短縮によりI/O集約型のワークロードをサポートするよう設計された高性能なSSDベースのストレージです。総コストはディスクのサイズと数に応じて異なり、送信データ転送の回数も関係します。これらのディスクサイズごとに、異なるIOPS(1 秒あたりの入出力操作回数)、スループット上限、GiBあたりの月額料金が設けられていて、ユーザーに必要なストレージサイズ、IOPS、スループットに最もよく合ったオプションを選択できることが特徴です。

Premium SSDの共有ディスク機能有効時の制限

・現状では一部のリージョンでのみサポートされており、Azure Resource Managerまたは SDK サポートは制限されている。

・OSディスクではなく、データディスクでのみ有効にすることができ、ReadOnlyホストキャッシュは、「maxShares>1」のPremium SSD、ディスク バーストが使用できない。

・Azure共有ディスクで可用性セットと仮想マシンスケールセットを使用している場合、仮想マシン障害ドメインによるストレージ障害ドメイン配置は共有データディスクには適用されない。

・近接配置グループ(PPG)を使用する場合は、ディスクを共有するすべての仮想マシンが同じPPGに含まれている必要があります。

・Windows Serverフェールオーバークラスターの一部のバージョンでは、ベーシックディスクのみを使用できます。

・Azure BackupおよびAzure Site Recoveryのサポートが使用できない。

リージョン別の提供状況

Premium SSDの共有ディスク機能は、次のリージョンでのみサポートされています。

・米国東部

・米国東部2

・米国西部

・米国西部2

・米国中西部

・米国中南部

・米国中北部

・米国中部

・西ヨーロッパ

・北ヨーロッパ

・韓国中部

・カナダ中部

・カナダ東部

・東日本

・西日本

・US Gov バージニア州

・US Gov アリゾナ州

また、共有ディスク機能は、複数のオペレーティングシステムでサポートされています。

現状では、UltraディスクとPremium SSDのみで共有ディスクを有効にできますが、ディスクのサイズによってmaxShares制限が異なる場合があり、maxShares値※を設定するときに超えることはできません。 Premium SSDの場合は、共有ディスク機能をサポートするディスクサイズはP15以上となっているようです。

※ディスクごとに、ディスクを同時に共有できるノードの最大数を表す値。例として、2ノードのフェールオーバークラスターをセットアップする場合は、maxShares=2を設定します。ノード数が指定されたmaxShares値よりも少ない場合は、ノードがクラスターに参加したり、クラスターから離脱したり(ディスクのマウントまたはマウント解除)できます。

Azureのサービスを用いた共有方法

Azureでファイル等の共有を行う際に利用できるサービスとしては「Azure Files」があります。

「Azure Files」はAzure上で提供されるファイル共有サービスで、OSに限定されることなくインターネット経由でどこからでも同時アクセスが可能です。また、ファイル共有でよく使用されているSMB(Server Message Block)プロトコルを使用しているため、オンプレミスファイルサーバーから移行する際もアプリケーションの互換性を気にする必要がないのも特徴です。

・ハードウェアやOSのメンテナンスが不要

・どこからでも接続可能

・容量が自由に設定可能

・バックアップ・リストアが簡単

参考文献:
https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/managed-disks/
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-machines/windows/disks-shared
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-machines/disks-shared-enable

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