AKS(Azure Kubernetes Services)を利用するメリットと料金について

マイクロソフト社が提供するクラウドプラットフォーム「Azure」。
今回はAzureの数ある機能の一部である「AKS」の利点と料金に関する話題を中心にご紹介いたします。

Azureとは?

Azureとはマイクロソフト社が提供する「クラウドプラットフォーム」のことです。
仮想マシンをクラウド上に作成・利用したり、仮想マシンのOS事態をマイクロソフト社が管理してもらうサービスなどを提供しています。
世界に55もの拠点があり、膨大なサーバが設置されています。また、強力なWANバックボーンを持っているため、国内外を問わず多くの方が利用されています。

AKSとは?

AKSとは正式名称を「Azure Kubernetes Services」というAzureが提供しているマネージドコンテナサービスです。
Azureにホストされるコントロールプレーン(Kubernetes Master)とKubernetesが管理するコンテナーホストのクラスタを構築・管理や自己回復、スケーリング、Kubernetesのアップグレードといった機能を提供しています。
一応補足としましてコンテナサービスとは「アプリケーションを実際の実行環境から抽象化して格納するための論理パッケージングメカニズム」のことを指します。
アプリケーションを切り離すことにより、ターゲット環境のデータセンターやクラウド、開発者のパソコンなどどこからでも同じ方法でアプリケーションをデプロイすることが可能になります。
AKSはその昔ACSという名前で2015年にサービスを開始しました。その後、Googleが開発したコンテナをクラスタとして運用するオープンソースプラットフォーム「Kubernetes」に注目が集まり、
マイクロソフト社もその流れに乗るように開発を開始し、2017年10月にAKSに名称を変更しサービスを開始しました。この世な経過があったため、現在の略称と正式名が少々異なっています。

AKSを利用する利点とは?

AKSを利用した場合に、以下のような利点が得られます。

クラスタに対しての料金

AKSを利用するとVMやグローバルIPなどを利用した分にのみ料金が発生します。そのため、AKS自体の利用やKubernetesのクラスタには料金はかかりません

管理の簡易さ

Kubernetesはとても便利なツールですが、実際に利用して管理を行うとすると決して簡単ではありません。AKSでは管理や構築といった様々な機能が自動化・簡略化されています。
そのため、アップグレードや自己修復などの複雑な操作を行うことなく利用することが可能です。

AKSを利用する場合の料金について

先述した通り、AKSはただ利用するだけでは料金は発生しません。ではどんな時に料金が発生するのでしょうか?それを以下にまとめました。

管理OSのディスク

AKSを利用する際に選択するHDDやSSDのディスクサイズやディスクの枚数によって料金が変動します。

サポートのコース

AKSでは「開発者」「Standard」「Professional Direct」という3種類のコースが用意されています。
運用を必要としない、AKSをお試しで使用したい場合は「開発者」コースを、Azureをビジネスで最低限必要な機能を利用する場合は「Standard」コースを、
Azureの機能を十全に利用したいビジネスを行う場合は「Professional Direct」をといった感じに利用方法を選択できます。
開発者<Standard<Professional Directといった感じに料金が上がります。

ライセンスプログラム

AKSを契約する際にライセンスプログラムを取得する必要があります。少々の料金がかかりますが、マイクロソフト社が提供するオンラインサービスが適用されます。

クラスターの稼働率

AKSではSLA(Service Level Agreement)に定義されているクラスター稼働率をもとに利用料金が変動します。
Azureの可用性ゾーンの利用するクラスターに対し、Kubernetes APIサーバーの99.95%のアップタイムを保証します。
また、Azureの可用性ゾーンの利用していないクラスターに対し99.9%のアップタイムを保証しています

ノードのスペック

AKSでは重課金性を採用しています。そのため使用するCPUやメモリ、ストレージによって単位時間あたりの利用料金が設定されています。
どんなスペックのものを何台、どれくらいの時間稼働させるのかによって料金が変動します。
この重課金性以外にも1年間または3年間の予約をすることも可能で、こちらは先述した物より割引されるため、料金を抑えることが可能です。

まとめ

今回はAKSを利用した場合のメリットと料金についてご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?
様々な機能があるが利便性に難があるKubernetesを、マイクロソフト社がAKSとして提供することにより非常に利用しやすいサービスになったと感じました。
この記事を読んでくださった方に少しでもAKSの魅力が伝わったら幸いです。

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