Azure Storageとは

はじめに

Azure(アジュール)で提供しているクラウドサービスの中に存在する、Azure Storage(アジュール ストレージ)をご存知でしょうか。実はこのストレージサービス、Azure上で4種類に分かれています。一体どれを使えばいいのか分からず、悩んでいる方も多いのではないのでしょうか。どのようなシステムなのか、それぞれのメリットはどこなのか。分かりやすく紹介していきます。

Azureについて

そもそもAzureとはどのような製品なのか。リージョンの説明を始める前に簡単に紹介します。Azure(アジュール)は、Microsoft Azureのことを指しており、Microsoft社が提供するクラウドサービスの集合体のことです。クラウドサービス自体は他社にも存在しますが、Azureの特徴としてクラウドプロバイダーを比較した際、データセンター設置地域が多いことが一つ挙げられます。また、明確なセキュリティやプライバシーの要件を定義しながらも、それを確実に遵守し続け業界をリードしていることが強みと言えるでしょう。

Azure Storageについて

ストレージとは

一般的にストレージは、パソコン内で長期間データを保存するために必要な補助記憶装置のことを指します。身近にあるストレージの例として、ハードディスク、CDやDVD、USBメモリなどがあげられます。また、内部ストレージ(パソコンでは内蔵ストレージともいう)、外部ストレージ(外部メモリ)、オンラインストレージなど、似た意味を持つ言葉が複数存在します。自身の環境や使い方に合うものは何なのか、メリットやデメリットをしっかり見極めた上でストレージを選ぶことが、必要となります。

Azureにおけるストレージ

では、Azureで提供しているストレージは、何に当たるのでしょうか。Azureは元々クラウドサービスの集合体なので、オンラインを介したクラウドストレージ(オンラインストレージ)に当たります。しかし、ストレージサービスといっても、4種類に分かれています。どれが適切なのか、混乱する方は多いのではないでしょうか。かといって、1つ1つ中身を調べていくのでは、時間と手間がかかります。そこで、以下におおまかな内容をのせました。なお、今回はストレージサービスについての紹介となる為、ストレージアカウントについては言及していません。

ストレージタイプ

■Azure Blob Storage

オブジェクトストレージで、「オブジェクト」という単位でデータは保管されています。テキストデータやバイナリデータなど、大量の非特定のデータモデルや定義に従っていないデータを格納するために最適です。このBlob Storageは、ストレージアカウント、ストレージアカウント内のコンテナー、コンテナー内のBLOBの3種類のリソースがあります。アカウントからコンテナ―へ、コンテナ―からBLOBへ枝分かれした構造になっています。また、Azure Data Lake Storage Gen2というMicrosoft社のクラウド向けのエンタープライズ系ビッグデータ分析ソリューションがサポートされ、低コスト、階層型ストレージ、高可用性などのメリットがあります。

■Azure Files

ファイルストレージで、Server Message Block (SMB) プロトコルに対応し、完全に管理されたファイル共有ができます。Azure Filesを使用することで、オンプレミスのファイルサーバーの置換または補完、ファイルアプリケーションやユーザーデータを共有ファイルに保存、クラウドにアプリケーションを簡単に “リフト アンド シフト” 、新しいクラウド開発プロジェクトを簡略化することが可能になります。また、SMBプロトコルがサポートされた共有アクセスによりアプリケーションの互換性を気にせず置換できたり、ハードウェアやOSを管理しないファイル作成は重要なセキュリティアップグレードの際の手間を減らすなどといったメリットがあります。

■Azure Queue storage

信頼性の高い多数のメッセージを格納するためのサービスです。HTTPまたはHTTPS を使用することで、認証された呼び出しを介し世界中のどこからでもアクセスが可能になります。また、キューメッセージの許容されるサイズは最大 64 KB で、ストレージアカウントの総容量の上限を超えない限り、1 つのキューに数百万件のメッセージを格納することができます。 一般にキューは、非同期的な処理用に作業のバックログを作成するため使用されます。キューを用いた処理により、段階ごとに個別のスケーリングをすることが可能になり、チューニングの自由度が高まるといったメリットがあります。

■Azure Table Storage

スキーマレスでデータを容易に修正できるNoSQLデータベースです。従来のSQLと比較すると、同じ容量のデータでも低コストで保存することができます。Azureクラウドの内部および外部からの認証された呼び出しを受け付けNoSQLデータストアのため、構造化された非リレーショナルデータを格納するのに最適なテーブルです。また、様々な種類の柔軟なデータセットを格納でき、ストレージアカウントの容量の上限を超えない限りテーブルに任意の数のエンティティを保存できるといったメリットがあります。
※非リレーショナルデータ:従来のほとんどのデータベースシステムで使用されている、行と列のテーブルスキーマを使用しないデータベースのこと。

まとめ

それぞれのサービスについて、少し見えてきましたでしょうか。改めて、用途に応じて使い分ける重要性について再認識し、自分にとって適切なシステムを使いこなしていってください。今回紹介はしていませんが、ストレージアカウントによって対応するサービスが異なってきますので、気になる方はストレージアカウントについても検索することを強くおすすめします。

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