Azureの概要と勉強方法

・はじめに

皆さんは「Azure」をご存知でしょうか。こちらの記事を見ていただいているということは、Azureについて大なり小なり興味があったり、これから勉強を始めてみようという方ではないでしょうか。今回は、そのAzureについて勉強方法に焦点を当てながらも、概要やサービス内容、メリット・デメリットなどについても幅広く紹介させていただきます

・クラウドとは、そしてAzureとは

Azureについて説明する前にまずは、クラウドについてご理解頂きたいと説明していきます。
今まで、なにかのハードウェアを購入したり、ソフトウェアをPCにインストールしたりしなければサービスを使うことはできませんでしたが、クラウドが世に出てからは、それらの作業をせずとも自由にサービスを利用できるようになりました。この「ハードウェアやソフトウェアを介せず利用出来るサービス」のことをクラウドサービスを呼びます。その名の由来は、雲の向こう側のサービスを利用していることから来ているという説が一般的です。

・Azureについて

それでは本記事の本題になるAzureとは一体どのようなサービスなのでしょうか、その勉強法に迫る前にAzureについてその概要を説明させていただきます。

Azureは、Microsoft社が提供しているクラウドサービスのことです。Amazon社のAWSやGoogle社のGCPと並んで3大クラウドと呼ばれ、非常に人気なクラウドサービスです。Azureは2008年10月にMicrosoft社から発表され、2010年10月満を持して、「Windows Azure」としてサービス開始したクラウド・コンピューティングサービスです。
※2014年「Microsoft Azure」として名称変更。

・Azureのサービス

【ストレージ】

あらゆるデータなどを格納しておく「ストレージ」は、クラウドサービスを比較・検討する上で非常に重要な要素となってきます。クラウドでしたら大容量のストレージでも必要な分だけ気楽に使うことができます。Azureでは、Azure Storageというストレージの呼び方となっています。Microsoftのソフトウェアを利用している企業であれば、非常に簡単にクラウドストレージにファイルを移行し、クラウド上で利用できます。

【データ解析】

クラウドは、ビックデータなどの分析の基盤として利用されるケースも多々あります。Azureには、ビックデータを蓄積し、それらを分析するための「SQL Dataware House」というデータウェアハウスが用意されております。「SQL Dataware House」は分散処理を得意としており、非常に巨大なデータであっても対応することができます。

【料金体制】

クラウドを利用するためには当然料金が掛かります。Azureのサービスも、従量課金の料金制となっています。従量課金制とは、クラウドを利用した分に合わせて料金が発生するという仕組みです。

必要な分だけ利用できるのが、クラウドサービスの利点の1つです。具体的な計算方法はサービスごとに違っており、非常に複雑です。基本的には、どのくらいの性能を、どのくらいの量や時間利用したかで課金がされていきます。Azureについてはどちらも時間単位での課金となっています。

そして、いずれのサービスも支払い方法がクレジット決済に限られます。口座引き落とし等の支払い方法は利用できないため、クレジットカードが必ず必要です。また海外企業が提供しているサービスの為、AWSなどの他社サービスでは米ドルでの請求に限られます。そのため、ドル円相場の影響を受け、支払う金額が変動する為替リスクを背負います。しかし、Azureだけは日本円での支払いも可能なため、為替リスクを背負いたくない方はAzureを選択することがおすすめです。ちなみに、どちらのサービスにも一定の無料枠も用意されており、範囲内でしたら無料利用もできます。

Azure 勉強方法

ここからは、もう一つの本題でもあるAzureの勉強方法について、おすすめの書籍や学習サイトにフォーカスして、紹介させていただきます。

・おすすめ学習書籍! 「Microsoft Azure実践ガイド」 

  • Azure基礎を包括的に学ぶことが出来る。
  • Azureの教科書的な書籍であり、これから初めて勉強する人必見。

小見出しにもしましたが、これからAzureを初めて勉強しようという人は迷わずこの書籍を手にとって下さい。Azureとは何なのかという基本的な部分からその設計方法、具体的なサーバ構築方法や、その後の運用方法まで、幅広くカバーしております。文章も図解や実際の画面などを万遍なく用いて、非常に読みやすくなっております。AzureのMCPという資格勉強用に用いる人も多いようです。初読の際は詳細な仕様を説明する部分や個人的に理解しづらいと感じた部分を読み飛ばして、全体像を把握することに注力するのがおすすめです。

・おすすめ学習書籍その2!
「Microsoft Azure実践ガイドAzure定番システム設計・実装・運用ガイド」 

  • Microsoft公式書籍
  • 眼を見張る圧倒的な情報量
  • 実践、現場に即した情報が盛り沢山

この書籍は、これまでAzureを勉強したことがあり、基本的なことは分かるけど技術面での引き出しを増やしていきたいと考えている方に、非常におすすめです。その特徴は、何と言ってもMicrosoft公式、Azureサポートチームが編集した内容であるという安心感。内容は実例を基に記載されている項目が多く、読んでいながら「これはあの場面で役立つだろうな」という印象を即座に受けるはずです。注意点として、Azureに関する詳細なノウハウ要素が多いため、基礎的な部分については、そこまで多く紹介されているわけではないです。

・おすすめ学習サイト! 「Microsoft Learn」 

皆さん、Microsoft Learn という学習サイトを聞いたことがありますでしょうか。
ここまででAzure勉強にあたり、おすすめの書籍を中心に紹介させていただきましたが実は、Azureをしっかりと体系的に学んでいきたい人のために、「Microsoft Learn」というEラーニングのコンテンツがあります。

クラウドサービス初学者の人向けには「Azure 基礎」、AWSなど他社サービスにも慣れている方は「AWS専門家のためのAzure」など、非常に多種多様な学習コースが用意されています。

こちらで勉強することで、Azure全体を網羅的に理解出来るはずです。また、余談ではありますが腕に自信のある方は、各コースの最後に用意されている「Azureクイズ」にも挑戦してみてください。勉強を進めていく上でも為になる内容になっています。※「Microsoft Learn」は、Azure Skillsという名称から変更されました。

「Microsoft Learn」で勉強を始める流れ 

早速、「Microsoft Learn」での勉強を始めたいという人向けに勉強を始める流れについて案内させていただきたいと思います。先ずは、「Microsoft Learn」にアクセスしてください。アクセスできたら、ご自身の勉強の進捗に合わせて受講したいトレーニングを探します。 勉強をはじめて間もない人は基本的には「Azure 基礎」のコースを選択していただくのが無難です。
※複数コースありますが、現状では日本語対応していないコースもあります。おって日本語対応版が実装されていくとのこと。

コース選択ができたら、ユーザー登録が必要になります。登録ができたら「モジュール1」から勉強を始めてください。基本的にはテキストを読んで「次へ」進めていく流れとなります。そのなかで勉強した内容の理解を深めるための動画が出てきます。英語で解説されていますが、画面右下「CC」というタブをタップすると字幕が出せるのでそちらで対応してください。時折英語字幕のみの動画も見受けられます。

動画のなかで解説者が早足で解説するタイミングもありますが、「Speed」というタブで動画自体の速度を調節出来るのでそちらで対応可能です。テキストや動画での勉強を終えると、「理解度チェック問題」が用意されています。勉強した内容がしっかり理解できているのかこちらで確認してみてください。

理解度チェック問題を終えると、仕上げとして選択したコースのモジュール内容に沿った実践的なハンズオンが用意されております。勉強した内容を即座に手を使いながら実践出来るような内容となっていますので、着実に実力が向上します。ハンズオンも含めてすべてのモジュールを終えると、30問からなる「最終問題」が用意されています。こちらの問題の正答率70%以上で合格になり、選択したコース卒業となります。

・勉強方法のまとめ

クラウドの勉強を始める多くの方々は、先ず何から勉強していけばよいのか、それすらわからないという方がほとんどではないでしょうか。先ず大事なのは、概要や全体像を掴むことです。そのために、こちらの記事ではおすすめの書籍やeラーニングサイトを紹介させていただきました。勉強のスタートにお役立ていただけると幸いです。

加えて、Azureをはじめとしたクラウドサービスは歴史が比較的浅く、日夜アップデートを繰り返されています。新規機能も多く提供され、各社の提供状況を常に調べていく必要があります。これから勉強を検討している方は、自分にとってどのような勉強方法が合っているのかを慎重に考え、ベストな勉強方法を実践していきましょう。

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