【Microsoft】 Azureを個人利用する場合について

はじめに

記事をご覧いただきありがとうございます。みなさんはAzure「アジュール」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?これは、Microsoftが提供しているクラウドプラットフォームのサービスのことで、主に「IaaS」と「PaaS」の機能を提供しており、同じようなサービスにAWS(Amazon Web Service)があります。これらのクラウドプラットフォームは従量課金制のため、利用した分の料金が発生してしまいます。また、多くの企業がクラウドプラットフォームの導入を検討しているように、これらを個人で利用するにはかなり高額な料金になるので敷居が高いと感じる方も多いのではないでしょうか?

しかし、Microsoft Azureには「Azure無料アカウント」と呼ばれるものがあります。本記事では、Azureの概要と個人で利用するため、この「Azure無料アカウント」と知識を付けたい方に最適なAzureを学ぶ事ができる「Microsoft Learn」について解説してきます。この記事が、クラウドプラットフォームを個人で導入をお考えの方の参考になれば幸いです。

Azureとは

冒頭でも説明したようにAzureとはMicrosoftが提供するクラウドプラットフォームサービスのことです。Azureは主にIaaS(Infrastracture as a Service)とPaaS(Platform as a Service)を提供しているクラウドサービスです。ちなみに、IaaSとは、仮想サーバーやストレージ、ファイアウォールなどのインフラ環境をインターネット上で利用できるように提供するサービスのことで、PaaSとは、アプリケーションソフトのプログラム実行環境などを提供するサービスのことです。このクラウド環境がなかった従来は「オンプレミス」と呼ばれ、社内に物理的なサーバーを構築して設定などをし運用していました。また、Microsoftの代表的なSaaSには「Office 365」や「One Drive」があります。

Azure利用のメリット

ここではMicrosoft Azureのメリットとデメリットを紹介します。

メリット

コストが安い

必要なソフトウェアやハードウェアを自身で購入する必要がなく設備に対する費用が掛からないため、初期費用を大幅に削減することができます。また、各サービスの契約さえすればすぐにサービスの利用を開始することができます。しかし、クラウドサービスであるが故に利用するサービスを増やし過ぎると、オンプレミスよりも高くなってしまう可能性があります。

セキュリティが高い

Microsoft Azureは世界の54地域にデータセンターが設置されており、日本国内には東日本と西日本の2箇所にこのデータセンターがあります。また、データは何重にもバックアップされており、多層構造のハードウェアはリアルタイムにモニタリングされているので、Azureのセキュリティは災害に対しても万全です。

拡張性・柔軟性がある

オープンソースのデータベースが使えないような環境の場合、Oracleのような商用データベースが必要になりますが、Microsoft Azureは公式でOracleが使用できるようになっているため柔軟性があります。また、Azure Marketplaceでは様々なソフトウェアやサービスを購入できるため拡張性が高いです。

デメリット

維持費が高い

クラウドサービスはオンプレミスと比べると機器などを購入することがなく、初期費用が掛からずコストを削減する事が出来ます。しかし、クラウドサービスは従量課金制であり利用している限り料金が発生してしまうため、多くのサービスを同時に利用するとオンプレミスよりも費用が膨らんでしまう場合もあります。

カスタマイズに制約がある

オンプレミスでは、ある程度費用や技術力は必要にはなりますが自由にカスタマイズすることが出来ます。一方、クラウドサービスにはカスタマイズ出来る範囲に制約があります。利用者に特殊な要件がある場合に、Azureでは達成出来ないこともあります。

Azure無料アカウントについて

それではここからはAzureを個人で利用したい場合に使用する「Azure無料アカウント」について解説していきます。

無料アカウントの特徴

12ヶ月間はAzure製品を無料で体験できる

Azure無料アカウントを登録後、サブスクリプションのプランは「無料試用版」になります。1つ注意しておきたいのが、この無料アカウント登録後30日を経過すると「無料製品」というのが使用できなくなるため、アカウントを従量課金制にアップグレードして使用制限を解除すれば引き続き利用できます。しかし、無料期間であっても製品の無料利用分の上限を超えて使ってしまった場合は、超えた分の利用料が発生してしまいます。また、個人利用の場合アカウント登録時に本人確認のため「クレジットカード」が必要になります。

30日間は22500円のクレジット使用可能

Azure無料アカウントを登録後、30日間は22500円の無料クレジットが付与されます。これは、無料製品の上限を超えて使用した場合、超えたリソース分の利用料がクレジットから差し引かれる仕組みです。また、この無料クレジットを30日以内に使い切ってしまった時点でアカウントのアップグレードが必要になります。

25種類以上のサービスに常時アクセス可能

個人で利用する場合、無料アカウントに関して上記のような注意点がありますが、12ヶ月の無料期間中であれば、製品の無料利用分の上限を超えなければ常時無料で利用することができます。

無料アカウントの作成方法

では次に、無料アカウントの作成方法について紹介していきます。

1,まずブラウザで「https://azure.microsoft.com/ja-jp/free/」にアクセスします。

2,[無料ではじめる]をクリックします。

3,Microsoftアカウントを入力します。

4,自分の情報ページで、[名前][姓][電子メールアドレス][電話][名の読み方][姓の読み方]をそれぞれ入力し、[次へ]をクリックします。

5,電話による本人確認画面で[国コード]を選択し、次に[電話番号」を入力し、[テキストメッセージを送信する]をクリックします。

6,電話にテキストもしくは、通話で送られてくるメッセージの確認コードを取得します。取得後、確認コードボックスに[コード]を入力し、[コードの確認]をクリックします。

7,確認コードが正しい場合、クレジットの詳細と住所の入力が求められます。入力後、[次へ]をクリックします。

8,契約とプライバシーに関する声明に[同意]し、[サインアップ]をクリックします。

9,サインアップに成功したら、[ポータルに移動]をクリックします。

10,Azureへの登録とログインがこれで完了しました。

無料でAzureの練習が出来る!「Microsoft Learn」について

Azureのメリットはわかったけど、使いこなす事が出来るか不安といった方に「Microsoft Learn」はとてもオススメです。そもそも「Microsoft Learn」とは、Microsoftの各種サービスの使い方をハンズオン形式で学ぶ事が出来るサイトです。もちろん、MicrosoftのサービスであるためAzureも学ぶ事が出来ます。製品ごとに数百件のハンズオンコンテンツが用意されており、次々と追加されています。※以下にMicrosoftのURLを貼っているので見てみてください。

[https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/]

Microsoft Learnの特徴

学び方を自分でカスタマイズ出来る

Microsoft Learnのラーニングパスは大きく分けて、「モジュール」と「ラーニングパス」から構成されています。ラーニングパス内のある複数項目のうち、1つを取り出したものをモジュールといいます。ラーニングパスは複数の同テーマのモジュールを組み合わせたものとなっています。つまり、一つずつ着実に学びたい人は「モジュール」を選ぶことがオススメです。逆にまとまりをもって一つのことを学びたい人は、「ラーニングパス」という風に、自分で学び方を選択する事が出来ます。

初心者から上級者まで自分のレベルに合った教材が豊富

Azureの学習コンテンツは現時点で500件ありますが、フィルター機能によって初級/中級/上級の3つに分ける事が出来ます。初級だと、「Azure基礎」や「Azureアカウントを作成する」などがあり、上級にもなると「SAP ワークロードでAzureを実行する」など難易度が上がります。このように自分のレベルに合わせて教材を選択する事が出来ます。

Microsoftの認定資格の知識を補うことができる

Microsoftは開発者やセキュリティエンジニア、管理者など多くの技術者に対しての認定資格が用意されています。それはfundamentals(基礎)からexpert(専門的)な認定資格があり、取得することで自分が持っているスキルの証拠になります。

Azure初心者にオススメのコンテンツ

Micros Learnの特徴が分かったところで、Azure初心者にオススメのコンテンツをご紹介します。

◆「Azureの基礎」

これは名前の通り、Azureの基礎を学ぶのにピッタリなコンテンツになっています。内容としてはクラウドの特徴から始まり、Azureの概要やアカウントの作成方法、コストやセキュリティの管理方法など、基礎中の基礎について一通り学ぶ事が出来ます。このコンテンツは「ラーニングパス」になるため、想定所要時間が約9時間と結構なボリュームになっていますが、Azureのエントリー向けの※認定資格試験「AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals」に必要な知識を学ぶ事が出来ます。

※補足:認定資格試験「AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals」

この試験はパブリッククラウドに関する一般知識及び、Azureの基礎知識を問う試験です。Azureで初めてパブリッククラウドに触れる人や、Azureについて理解を深めたい人向けになっています。詳しくは以下のホームページをご参考ください。

[https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/certifications/exams/az-900?wt.mc_id=learningredirect_certs-web-wwl]

◆「Azureにデータを格納する」

名前の通り、Azureの基本的な操作の一つであるデータを格納する方法について学ぶ事が出来ます。Azureにはデータを格納するのに、非構造化、アーカイブ、リレーショナルなど様々な方法があります。そんなAzureのストレージ管理の基本、ストレージアカウントの作成、及びクラウドに保存するデータに適したもモデルの選択方法について解説されています。

まとめ

Microsoft Azureの概要とAzureを個人で利用するための「Azure無料アカウント」と「Microsoft Learn」について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?クラウドプラットフォームサービスは従量課金制のため個人で利用するのに躊躇していた方もこの無料アカウントや「Microsoft Learn」を使用することで気軽にクラウドサービスに触れることができるようになっています。また、無料アカウントは12ヶ月の期間限定ではありますが、これだけのサービスを無料で個人利用することで開発など色々手軽にできるので、興味がある方は是非Azureを試しに体験してみてください!

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