【Microsoft】 Azure仮想マシンの料金について

はじめに

記事をご覧いただきありがとうございます。皆さんはMicrosoft Azureが提供するサービスの1つであるAzure Virtual Machine(仮想マシン)をご存知でしょうか?これは、クラウド上のサーバーに簡単な操作で仮想マシンを構築し利用できるサービスのことです。似たようなサービスにAWS(Amazon Web Service)のEC2などがあります。これらのクラウドプラットフォームサービスは従量課金制のため利用した分の料金が発生します。そのため、余計なリソースを使っていると知らない間に料金が膨れ上がってしまうため注意が必要です。

本記事では、Azureの仮想マシンを使った場合、どれぐらいの料金になるのか解説していきます。この記事がこれからAzureの仮想マシンを使ってみたい方や試しに触ってみたい方の参考になれば幸いです。

Azure 仮想マシン利用料金概要

Azureの仮想マシンの料金構成は大きく分けて4つの項目で構成されています。この仮想マシンの料金自体は従量課金制のため、基本的に仮想マシンが実行されている時間で料金が発生する仕組みですが、仮想マシン単体では何もできないためデータを格納するストレージサービスやIPアドレスを利用するための料金、データを転送するデータ転送料金などの最低限必要なサービスを含めた利用額の合計額が仮想マシンを構築するための利用料金になります。この4つの項目を以下で解説します。

仮想マシンに必要な4つの料金構成

①仮想マシン料金

ここでは仮想マシン本体の料金について解説していきます。この仮想マシンを構築する際、5つの項目の選択により、料金が変わってきます。単純に仮想マシンのスペックが高くなればなるほど料金も上がっていきます。そのため、仮想マシンを構築する際に利用目的に適した構成で構築する必要があります。それでは、この5つの項目について以下に解説します。

1:リージョン

リージョン(地域)はAzure仮想マシンを提供するためのデータセンターが存在する場所のことです。色々な国のリージョンがありますが、特にこだわりがなければ日本の場合は「西日本」か「東日本」を選択するとよいでしょう。

2:OS(オペレーティングシステム)

OSは「Windows」か「Linux」から選択できますが、Windowsの場合は基本料金(従量課金)に加えライセンス料金が発生するのでフルオープンソースであるLinuxに比べると高くなります。一方、Linuxの方は基本料金のみなので安く利用できます。

3:TYPE

TYPEはアプリケーション・サーバーを利用するかしないかを選ぶことができます。ここではWindowsの場合は「Biztalk」と「SQL Server」を選択することができます。一方、Linuxの場合は「CentOS」や「Ubuntu」を選択できるようになっています。当然、アプリケーション・サーバーを利用した場合は料金が上がります。

4:レベル

レベルは「Standard」か「BASIC」を選択できるようになっています。前者のStandardは次に紹介するインスタンスを全シリーズから選択でき、可用性の構築やロードバランサーなども使うことができますが、後者のBASICはAシリーズのインスタンスしか選択できず、ロードバランサーなども使うことができないため安く利用できます。ただし、長く運用していく予定がある場合は冗長化ができるStandardを選んでおいて方が無難です。

5:インスタンス

インスタンスとはマシンサイズのことです。主にCPUの基本性能やコア数、メモリサイズやアプリケーションのキャッシュファイル等を保存する一時ディスクの容量に応じて料金が変わってきます。もちろん、性能や容量が上がれば料金も高くなっていきます。

②管理ディスク料金

ここでいう管理ディスクとは仮想マシンと対になるストレージのことです。これは一般的なPCのCドライブに当たる部分を指し、OSがインストールされた部分やアプリケーションのインストール領域です。何らかのデータを保存する場合もこの管理ディスクに保存することになります。ここでは2つの設定項目について解説します。

1:レベル

ここではストレージの種類を選択します。「Standard HDD」と「Standard SSD」の2種類から選択可能です。読み出し速度に応じて、HDDかSSDを選択してください。ちなみに、SSDの方がトランザクション料金が少し発生します。

2:スナップショット

スナップショットとは管理ディスクの内容を丸ごとコピーできるサービスです。このスナップショットを有効にした場合、実データごとに料金が発生します。

③IPアドレス料金

IPアドレス料金とは、仮想マシンごとにIPアドレスを割り振るサービスのことです。Azureリージョンで保有しているIPプールからIPアドレスがランダムに設定されます。Webサービスなどを公開した場合、こちらで設定されたIPアドレスが使用されます。また、「動的オプション」と「静的オプション」という2つのオプションがあるので以下で解説します。

動的オプション

動的オプションとはIPアドレスが割り振られた際、シャットダウンなどをして再起動をするとシャットダウン前とは別のIPアドレスが割り振られるオプションのことです。この場合、IPアドレスが割り振られていない時間は料金が発生しません。

静的オプション

静的オプションとはIPアドレスが割り振られた際、シャットダウンなどをしてもIPアドレスを維持するオプションのことです。この場合、IPアドレスが開放されず割り当てられた状態になっているため、仮想マシンが停止していても料金が発生します。

④データ転送料金

データ転送料金とは、Azureのデータセンターからデータをダウンロードする時に発生する料金のことです。この転送料金はデータ容量に応じて課金されるようになっていますが、最初の5GBは無料になっているのでそれを超過した分から料金が発生する仕組みです。ちなみに、Azureデータセンターにデータをアップロードする場合は無料でできるようになっています。

まとめ

Microsoft Azureの仮想マシンの概要と利用料金について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?仮想マシン1つを使うにしても、必要となる4つの項目の料金を出す必要があるのをご理解頂けたかと思います。Azure 仮想マシンを初めて使いたい方はまず、公式ページにある「料金計算ツール」というのを使って料金のシュミレーションをしてみるのをオススメします。この記事を参考に是非、仮想マシンの料金プランを考えてみてください!

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