Azureの利用料金と料金計算ツールについて

はじめに

皆さん、「Azure」という言葉は聞いたことはないでしょうか? IT業界に携わっている多くの方は聞いたことがあるでしょう。この記事では、「Azure」の料金、便利な料金計算ツールについてわかりやすく解説していきます。

Azureの利用料金体系

オンプレミスと比較してのクラウドの利点は初期費用を比較的低く抑えられることです。ちなみにオンプレミスとは、企業がITシステムを利用する場合、様々なハードウェアやソフトウェアを購入、設置し、運用していくのも自社でした。このような形態の事を「オンプレミス」と言います。 Azureクラウドサービスは、使用した分の料金が請求される従量課金制のサブスクリプションとなっています。つまり毎月固定額ではありません、利用時間やリソース使用料、拡張機能やサポートの利用などにより変動する仕組みです。

仮想マシン

仮想マシンの利用料金は 仮想サイズ×利用時間 で計算しますが、仮想サイズの内訳はアプリサーバー料金( SQLかBiztalkがインストールされているものは別途料金が加算 )+OSライセンス料金( WindowsかLinux )+基本コンピューター料金(ハードウェア使用料のようなもの)で計算を行います。ちなみにOSはLinuxの方が安価となります。なぜかというとUbuntuやCent OSなどのフルオープンソースは0円で利用できるからです。

Azureストレージ

Azureストレージは保存しているデータ量で料金が決まります。使用するストレージによって料金が変動します。ブロックBLOB、追加BLOBは、保存するデータに対して1GB単位で使用料金が発生します。設定するオプションによっても料金が変わってきます。またアクセスレベルがクールに対しては、読み込み、書き込み時にGB単位で料金が発生します。ページBLOBは、ディスクサイズごとに月額の料金が決められています。

パフォーマンスレベルをPremiumに設定すると、サイズごとにIOPS( HDD、SSDのストレージ性能指標の事です、1秒間にできる読み込み、書き込みできる回数の事 )やスループット( 単位時間に処理できる量 )に上限があります。ファイルストレージは、保存するデータに対して1GB単位で使用料金が発生します。Queueストレージは、保存するデータに対して1GB単位で使用料金が発生します。トランザクションの回数によっても使用料金が発生します。最後に帯域幅( 通信など用いる周波数の範囲の事 )の料金は、Azureのデータセンターから出ていくデータにもGB単位で料金が発生します。Azureストレージも同じように料金が発生します。

ネットワーク

データセンターからの送信データ量で料金は決まります。ですが、仮想ネットワークには料金が発生しません。パブリックIPアドレス( グローバルIPアドレスとも呼ばれ、インターネットに接続しているコンピューターや通信機器を特定するために割り当てられたIPアドレス )、VPNゲートウェイ、アプリケーションゲートウェイには料金が発生します。

バックアップ

バックアップは仮想マシンのデータ量+保存するデータ量で決まります。料金が発生するタイミングは、バックアップが完了した後に発生します。バックアップが失敗した場合は、利用料金が発生しないので安心してください。バックアップをする際に注意点があるのですが、バックアップをした仮想マシンのデータがコンテナサービスにある限り、利用料金が発生します。バックアップスケジュールを停止しても、コンテナにはデータが存在しているので利用料金が発生してしまいます。必要のないデータは必ず削除してくださいね。

VPN接続

VPN接続はAzureのルーターの起動時間で決まります。もう少しわかりやすく言うと、VPNゲートウェイが作成されてからの経過時間で利用料金が決まります。またVPNゲートウェイは6種類の帯域幅から選択できるので、選択する帯域幅で料金に変動もあります。Basicは1時間約4.04円、VpnGwは1時間約21.28円、VpnGw2は1時間約54.88円、VpnGw3は1時間約140円、VpnGw4は1時間約235.2円、VpnGw5は1時間約408.8円と値段が全く違ってくるわけですね。

サイトリカバリー

「サイトリカバリーは1か月あたりのインスタンス数で決まります。」と、マイクロソフト社の公式HPには書いてあるのですが、その下の方のQ&Aには「サイトリカバリーは、サイトリカバリーライセンス、Azureストレージ、ストレージトランザクション、送信データ転送について料金が発生します。サイトリカバリーライセンスは、インスタンスが仮想マシンまたは物理サーバーの場合に、保護されたインスタンスごとに課金されます。」と書かれています。つまり、「サイトリカバリーライセンス=インスタンス数」という事になるので、実質必要なのは、Q&Aに書かれている「サイトリカバリーライセンス、Azureストレージ、ストレージトランザクション、送信データ転送」の料金が必要となります。

このように、利用するサービスによって、利用料金の計算方法が全く違うわけですね。なので、サービスを利用する前に、しっかりと料金計算ツールを使用して料金の確認をするべきです。料金計算ツールについては以下に記載しておきます。

Azureの料金計算ツール

さて、ここまで「Azure」サービスの利用料金体系について、解説してきましたがもっと詳細な利用料金が知りたい方もいらっしゃるのではないでしょうか?マイクロソフト社が「料金計算ツール」という「Azure」サービスの利用料金を調べることができるツールを公開していますので、利用してみてはいかがでしょうか。

まとめ

本記事では「Azure」の料金、料金計算ツールについて解説させていただきました。本記事を読んで「Azure」に興味を持っていただけた方々もいるでしょう。「Azure」は大変便利で様々なサービスがあるクラウドサービスですが、料金計算ツールを使い利用料金をしっかりと調べてから利用してくださいね。

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