Azureを利用してできること

そもそもAzureとは

「Azure」こと「Microsoft Azure」はマイクロソフト社が提供するクラウドサービスの1つです。

クラウドサービスが提供する形態

クラウドサービスにはいくつかの形態に分かれ、それぞれで提供できるサービスが異なっています。

Azureの場合は「IaaS」「PaaS」と呼ばれる形態を主としてサービスを提供しています。

分野区分

IaaSとは

 「Infrastructure as a Service」の頭文字を取って略称です。主に仮想マシンをクラウド上にインターネット経由で作成し利用するサービスのことです。一言でいえば「パソコン本体の機能をインターネット経由で提供する」のがIaaSです。

メリット
  • クラウド化によるコスト削減
  • 常にベンダーによる管理とアップデートが行われる
  • その都度状況に応じた運用が可能
導入時の注意点とポイント
  • 導入するにあたり利用、目的の明確化
  •  IaaSはパソコンの基幹部分を設計する事になるので目的もなしに導入しても使いこなせない場合があります。そうならないためにもどのような用途で利用するのかの「目的」を明確化させておく必要があります。

  • システムの再構築
  •  導入の際はデータの移行やシステムの再構築作業を行います。もし他社クラウドサービスとの兼ね合いが出て来る場合はシステムを再設計して最適な環境を構築する必要があります。

  • ベンダーの将来性
  •  クラウドサービスの要はベンダーです。もし、サービス利用元のベンダーが事業を終了したその時点で利用は困難を極めます。そうならないためにもまずは大手企業が提供しているサービスを導入し利用します。

  • コスト
  •  コスト削減効果が期待できるクラウドサービスも必ずという保証はありません。運用時の深谷費用効果等を考慮しないと思わぬ出費が発生します。

  • 移行時の順序と流れを事前に整理しておく
  •  クラウドへの移行時は試運転の期間を設けて「動作確認」「性能検証」のプロセスを踏む必要があります。試運転機関に得られた情報を基に配布用のマニュアルを作成し移行時の流れを確認しておく必要があります。

  • SALの確認
  •  SALはベンダーが提供するサービスの範囲とレベルをを明示したものです。クラウドサービスはSALに沿って提供されるので、導入前に一度確認しておく必要があります。

PaaSとは

 「Platform as a Service」の頭文字を取った略称です。主にOS、ネットワーク等のプラットフォームを開発するためのミドルウェアを利用します。一言でいえば「アプリケーションを開発するための環境を提供している」事になります

メリット
  • 導入がスムーズで運用がしやすい
  • コストパフォーマンスがいい
  • 開発に集中できる
導入時の注意点とポイント
  • セキュリティ対策
  •  クラウド上にあり、他社と同じ仮想空間を共有するため、情報の漏洩のリスクがないわけではない。万が一にも備えて大切なデータを守る上でも「セキュリティポリシー」「バックアップ体制」「災害対策」は怠らず入念にしておくことが大切です。

  • コスト
  •  コスト削減効果が期待できるクラウドサービスも必ずという保証はありません。運用時の負荷費用効果等を考慮しないと思わぬ出費が発生します。

  • SALの確認
  •  SALはベンダーが提供するサービスの範囲とレベルをを明示したものです。クラウドサービスはSALに沿って提供されるので、導入前に一度確認しておく必要があります。

Azureでできること

Azureの代表的なサービス

1.VM(Iaas)

 WindowsやLinuxなどのVM(仮想マシン)をインターネット上で稼働させられるサービスを指します。利用には用途や予算に応じたモノを選択できます。また仮想マシンに接続するためのネットワークも柔軟に構成できるのであらゆる場面で活躍ができます。

2.Azure SQL Database

 SQLデータベースを1つのサービスとして利用できるモノです。SQL Server互換のため、オンプレミスのSQL serverをクラウドサービスに移行する場合の選択肢となります。

3.Azure Kubernetes Service

 Azure上にコンテナ運用基盤となるKubernetesを実装したものになります。類似するクラウドサービスは「EKS」や「GKS」があります。

4.Cognitive Services

 音声認識、自然言語処理、画像映像認識などを行うサービスになります。実例として顔認証でのセキュリティ強化、チャットでの顧客応答等に実用化されています。

5.Windows Virtual Desktop

 officeアプリなどのソフトウェアをインストールしたWindowsデスクトップを提供するサービスになります。利用メリットはパソコンの初期セットアップの手間を削減。またインストールされているソフトウェアは自動で最新の状態に高められるというところにあります。

6.Azure Blockchain Service

 Azureで管理された台帳サービスになります。利用者はAzureでブロックチェーンネットワークの拡張や操作を行えます。

7.Azure Cosmos DB

 「Azure Blockchain Service」を分散型マルチモデルデータベースにしたモノになります。利点は「複数のデータモデルの管理が可能」という点です。対象はテキストファイルやPDFや静止画、映像などのバイナリーファイル、JSONフォーマットが該当します。

8.App Service

 アプリケーションの実行基盤を利用して.NETやJava,PHPなどで開発、作成したアプリを実行できるサービスです。アプリケーションの実行はWindowsベースの環境、もしくはLinuxベースの環境の両方で行うことが可能です。

開発の可能性

 Azureクラウドサービスを利用するにあたり「Windows=マイクロソフトの.NET」しか使えないと思われがちだが、Azureでは「.NET言語」の他、JavaやPHP、Node.js等といった利用者が使い慣れた開発言語を使用する事が可能です。加えて開発環境では「Visual Studio」や「Eclipse」等の統合開発環境での開発が可能となっています。

 Azureでは「DevOps」と呼ばれるソフトウェア開発を支援するモノや、マイクロ社の製品ではないOSをも対象に仮想マシンを提供できる等、情報システムの稼働に必要とする仮想サーバーを始めとしたネット上にサービスを提供する「IaaS」と「SaaS」の形態をより深化させた「PaaS」の2つの形態を基盤として様々なサービス製品の開発が可能です。

たとえば、物と物を繋ぐ「IoT」を「PaaS」の導入効果・開発における支援サービスのおかげで、開発者はアプリケーションの開発および運用に集中でき、保守メンテナンスの実施や実行環境の整備に時間を費やす時間の削減により、より効率的に作業に勤しめます。

まとめ

 現在の3大クラウドサービスの一角である「Azure」は他のクラウドサービスでは対応していないOSやオープンソースのデータベースに対応しているなど、利用用途の幅が広く提供されています。

 また近年注目を浴びている「IoT」や「AI」を「PaaS」で簡単に活用できるなど、IT時代だからともいえる現代における柔軟なビジネス展開へと繋がっています。

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