Azureで利用できるOSの種類と系統

<そもそも「OS」とは>

「OS」とは「オペレーティングシステム(Operating System)」の略称になります。実態はコンピュータにおいて、ハードウェアを機会舞に抽象化したインターフェースをユーザーまた、アプリケーションソフトウェアに提供するコンピュータプログラムです。一言でまとめると「動作システム」となります。

 OSはハードウェアとソフトウェアを繋ぐ仲介の役割を担っています。例えば、「キーボードで文字を入力すると、ディスプレイに入力した文字が表示される」「マウス・タッチペン等で操作すると、操作した位置が分かる」等です。

Azureの仮想マシンで利用できるOSの種類は「Windows Server」の他「Linuxディストリビューション」といったLinux系各種を取り揃えています。

以下、Azureで利用できるOSの一覧になります。

<一覧>

Windows系

  • Windows Server 2008 R2 SP1
  • Windows Server 2012 R2 Datacenter
  • Windows Server 2012 Datacenter
  • Windows Server 2016 Datacenter – Server Core
  • Windows Server 2016 Datacenter – with Containers
  • Windows Server 2019 Datacenter
  • Windows Server 2019 Datacenter Server Core
  • Windows Server 2019 Datacenter Server Core – with Containers
  • Windows Server 2019 Datacenter with Containers
  • Windows 10 Pro N, Version 1909
  • Windows 10 Pro, Version 1909

Linux系

  • CentOS 6.3+ / 7.0+ / 8.0+
  • CoreOS 494.4.0+
  • Debian 7.9+ / 8.2+ / 9 / 10
  • Oracle Linux 6.4+ / 7.0+
  • Red Hat Enterprise Linux 7.1+ / 8.0+
  • SUSE Linux Enterprise for SAP / 11 SP4 / 12 SP1+ / 15
  • openSUSE Leap 42.2 +
  • Ubuntu 12.04+

※一部抜粋

<各OSの特徴>

<1.Windows>

1985年に登場して以降、その名前を知らない人はいないといっても過言ではない「Windows」は現在の「windows 10」に至るまで世界中の利用者シェアもあり、今やソフトウェアのトップを走る存在です。シェアの熱い「Windows」にも利用していくうえでメリット・デメリットが存在します。それは以下の通りとなっています。

<メリット>
  • <1.操作のしやすさ>
  • 1995年に登場した「Windows 95」はパソコンの「使いやすさ」に焦点を当てたモデルとして登場して、以降のバージョンアップ時でもこちらを基としてアップデートをしています。ソフトウェアアイコン等のビジュアルやタスクバー、スタートメニュー等、今のパソコン操作ではかけてはならない機能を搭載していることから「使いやすさ」というパフォーマンスに特化しています。

  • <2.相互性・対応数>
  • 「Windows」が世界で選ばれているのは「使いやすい」という理由だけではなく自社はもちろん、他社が開発したソフトウェアやハードとの「相互性」の高さと「対応数」の多さにもあります。各社メーカーがWindows対応に向けて開発してくれているおかげで、必要なソフトウェア、ハードの購入幅、選択肢が増えて自分のスタイルに一致するデザインに巡り合える機会があるといえます。

<デメリット>
  • <1.脆弱性>
  • 一見、使用する上でこの上ないパフォーマンスを見せるWindowsですが、メリットがあるということは必ずデメリットも存在します。それは
    「脆弱性」
    です。

    メリットの1つである「相互性」の高さゆえのデメリットと言っても差し支えありません。多くのソフトウェアと高い相互性を持っているWindowsだからこそ、悪質なソフトウェアを誤ってダウンロードしてしまってコンピュータウイルスに感染してしまう危険性があります。デメリットを回避する意味でも、セキュリティ対策を怠らず常に最新の状態に保つことが大切になってきます。

  • <2.導入時のコスト>
  • Windowsは「製品」であるため、インストール時にはライセンスが必要とされます。それは導入する台数分必要となり、場合によっては膨大な費用を要する場合もあります。

<2.Linux>

「Linux」とは、世界で最も普及している「オープンソースのOS」で、「UNIX系OS」の一種とされ、誰もが自由に入手でき、使用、改変、再配布して公開することができるOSです。

「Windows」は有償であるが「使いやすさ」に好評のあるOSに対して「Linux」は無償かつ誰もが「自由」に利用できるOSとなっています。

誰もが自由に利用できる「Linux」にも「Windows」同様にメリット・デメリットが存在します。それは以下の通りです。

<メリット>
  • <1.無償でインストールできる>
  • 「Linux」の最大の強みは何と言っても無償でパソコンにインストールできるという利点です。動作も早く、サポートの終了、古いバージョンのWindowsやMac OSの入っていたパソコンにインストールして使用することも可能です。また仮想化ツールでもある「VMWare」や「VirtualBOX」を使用すればマシン上で動いているOSを残したまま、Linuxを動かすことも可能です。

  • <2.サーバーとして活用する>
  • SNSやスマホアプリ等、多くの人がアクセスするのと比例して多くのパソコンでそれらを処理していきます。万が一、キャパオーバーによるサーバーダウンが起きてしまい直すのが有賞であれば膨大な出費になるのは目に見えています。そのため、無償であるLinuxを活用してサーバーを構築する事により、万が一処理落ちしても自社で即対応でき、なおかつ膨大な出費ということもありません。

  • <3.カスタマイズの自由度が幅広い>
  • Linuxは「自分が使いたいようにカスタマイズ」できるというオープンソースだからこその柔軟性があります。その甲斐あってインストールする際はとても軽く、余計な機能は搭載していないため、自分スタイルにあったOSを組むことができます。結果として、今ではたくさんの開発者の手によって、種類豊富のLinuxがインターネット上に出回り、目的用途に合った利用をされています。

<デメリット>
  • <1.サポートがない>
  • Windowsなどの有償OSと違い、Linuxは無償で配布されているオープンソースのため、メーカーからのサポートがなく、基本的に問題が起きた場合は「自己対応」というケースが多くあります。とはいえ、全部が「自己対応」をするのかというとそうではありません。ユーザーグループで活動をしている「Ubuntu」や「Fedora」といったディストリビューションでは、ユーザー間での情報のやり取りがあるため問題解決につながることがあります。また、中には有償にてサポートを行う企業も存在するのでまったくないということではありません。

  • <2.独自性>
  • LinuxはWindowsやMac OSとはまったく異なるOSです。それは有償、無償とは別としてシステムに使用されている用語から操作性までが異なります。そのため、慣れ浸しんだofficeや数多く出回っているフリーソフトウェア等のソフトにはLinux非対応のものが多く存在します。また操作性も使用するデスクトップ環境によって異なるためWindowsに慣れている人ほど戸惑います。

  • <3.種類が豊富>
  • 自由にカスタマイズできるLinuxだからこそ、自分のスタイル、あるいは作業目的に適したものを探しだしてインストールするというのは非常に困難です。1からLinuxを組むことも1つの手ではありますが、使用している言語は独特であり、組むことに時間を費やす事になります。

<利用するOSのコスト>

Azureの仮想マシンが用意しているOSイメージはいずれも「Azureの利用料金に含まれている」ため、別途ライセンス料金を支払う必要がありません。つまり、仮想マシンの中に「OS料金とインスタンス料金の両方が含まれている」という事になります。

例えば「Windows環境」の仮想マシンを利用する場合は、「Windows ServerのCAL料金+インスタンス料金」が合計金額となります。一方でLinuxの場合は無料で扱えるLinux OSもあるので「インスタンス料金」のみの場合とそうではない場合の二通りになります。いずれも「従量課金」を採用しているので、料金は稼働している分だけ課金されます。

また、中には「仮想マシンをずっと稼働させていた」という方もいらっしゃいます。従量課金での永続的な稼働では膨大なコストがかかる恐れがあります。そういった場合は「リザーブドインスタンス」を利用すると永続的な稼働をしても膨大なコストを支払わずに済みます。「リザーブドインスタンス」とは、インスタンスを従量課金で支払うのではなく「定額料金でインスタンスを利用できる」サービスのことです。リザーブドインスタンスはどんなOSを利用していても利用可能です。購入後はサブスクリプション/テナントを指定すれば、利用分の従量課金が停止して、OS分だけ従量課金が継続する状態になります。

<まとめ>

いずれのOSも利用条件や利用するシーンが異なれば使用するスキルもまったく異なるものになります。利用するOSにはそれぞれに特徴があるため、利用目的を明確化したうえで仮想マシンを作成することが大切になってきます。また仮想マシンを利用するにあたっての料金コストも1つ視野に入れておきましょう。永続的に稼働させるのか、もしくは利用したい時だけ利用するのかとでは発生するコストは大きく変わってきます。

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