Azureの主なサービスの特徴について

◎ Azureとは?

Azureは、Microsoft社が企業向けに提供しているクラウドサービスになります。2008年にMicrosoftの開発者向けのイベントで発表され、2010年にリリースされました。2013年には、仮想マシンや仮想ネットワークなどのIaaSが提供されるようになりました。

Azureが提供するサービスの特徴としては大きくIaaS (Infrastructure as a Service)とPaaS (Platform as a Service)に分類されます。Azureでは、このIaaSとPaaSを世界中に展開しており、2020年の時点で60のリージョン、140カ国で利用する事が出来ます。

◯ Azureのメリット

Azureのメリットについて簡単にご紹介します。

◆Microsoft製品との連携、及び強大なネットワーク

Azureの他に提供されているOffice製品との連携や、SharePointのようなアプリケーションからの移行がスムーズに行う事が出来ます。また、Microsoft社は世界的に強大なネットワークを保有しているため、グローバルなサービス展開やVDI環境で効果を発揮する事が出来ます。

◆オンプレミスとの連携

Azureはオンプレミスサーバーとの親和性が高い事が特徴と言えます。ファイルサーバーをAzureへ移行する事を例として考えてみます。この際、Azure上で提供されるファイル共有サービスで、インターネット経由でどこからでも同時アクセスする事が出来ます。また、SBMプロトコルを利用しているため、オンプレファイルサーバーから移行する時もアプリケーションの互換性を気にする事なく、活用する事が可能です。

◆特定の業界への強み

Azureの特徴として金融業界や航空業界、電力業界など特定の業界の課題解決に強みを持っています。そのため、上記のような業界への特化型クラウドサービスを構築する場合にお勧めです。

◯ Azureの主なサービスの特徴

では、Azureの主なサービスの特徴についてご紹介します。

◆ コピーティング

コピーティングでは、アプリを利用するために必要となるインフラに対してのリソースを手に入れる事が出来る特徴を持っています。クラウドのコピーティング、キャパシティ、仮想化など必要に応じたスケーリングを入手する事が可能です。

例えば、任意の構成のLinuxとWindowsの仮想マシンを数秒でプロビジョンニングする事が出来る「Virtual Machines」や、Webとモバイル向けのクラウドアプリを作成する「App Service」があります。

◆ AI + 機械学習

Azure AIとは、AIを活用して画像解析や音声認識、各種データを使って未来予測を行う事が出来ます。また最先端の機械学習を使う事で、機械学習モデルのビルド、トレーニング、デプロイを素早く簡単に行う事が出来ます。

例えば、自動化された機械学習機能とエッジデプロイ機能を備えたPythonベースの機械学習サービスである「Azure Machine Learning」があります。

◆ DevOps

DevOpsを利用する事で、簡潔かつ簡単にクラウドアプリのビルドやリリース、テスト、監視をする事が出来ます。シンプルで信頼できる継続的デリバリーツールを使ってイノベーションを促進します。

例えば、チームがコードを共有し、作業を追跡してソフトウェアを出荷するためのサービスである「Azure DevOps」や、Windows、MacOS、iOS、Androidのビルドやテスト、配布、デプロイ、監視の全てを実行する「Visual Studio App Projects」があります。

◆ ID管理とアクセス管理

アクセス権やユーザ情報の保護、それを支える認証機能などあらゆる攻撃からIDとアクセス管理を守る機能が提供されています。

例えば、クラウドとハイブリッドの環境に対してIDとアクセスの管理を提供する「Azure Active Directory」があります。

◆ データベース

Azureのデータベースの特徴として、世界中に多重分散管理されており、いつでもどこでも必要なデータを引き出す事が可能です。また高い可用性を有しているため、ダウンタイムなどに脅かされる事なく利用できるため、実行中のビジネスに集中する事が出来ます。

例えば、短時間かつ高い可用性のデータベースをビルドする事が出来る「Azure Cosmos DB」やSQL Serverとの互換性とアクセスを維持しながら
SQLワークロードを移行する事が可能な「SQL Server on Virtual Machines」があります。

◯ Azureのサービス利用時の注意点

Azureのサービスは強固なセキュリティで守られていますが、初期設定を正しく行う事でセキュリティを更に高める事が出来ます。

① 2要素認証の設定

2要素認証とは「ユーザだけが知っている知識で認証(知識認証)」、「ユーザが持っているもので認証(所有物認証)」、「ユーザの身体的特徴で認証(生体認証)」のうち2種類の認証要素を組み合わせて認証を行うことを言います。Azureのログイン時などに、認証用に発行されたランダムな番号を打ち込んだり、生成されたQRコードをカメラで読み取る認証をしたりすることでセキュリティを高めます。

② アクセス制限の設定

AzureにはIAM (Identity and Access Management)と呼ばれるグループを使用する際のアクセス制御を設定する事が出来ます。特に複数人で利用する際は設定しておく方が得策です。また、Azureではサブスクリプションでユーザーのアクセス制御をする事が出来るため、ユーザーのアクセス制御もしっかりと行いましょう。

③ WAFやセキュリティセンターの設定

AzureにはWAF設定があり、Webサイトの不正アクセスの対策を施せます。通常のセキュリティ に加えてWAFの設定を行う事で、安心してコンテンツを提供する事が可能になります。また、セキュリティソリューションであるセキュリティセンターを利用する事で、リソースの状況を分析する事が出来ます。これは不正なプログラムの診断や検知、駆除といった対策に繋げていく大きな手助けになります。

◎ まとめ

Azureの主なサービスの特徴、利用時の注意点についてご紹介しました。Azureは高いサービス品質と多くのサービスがあり、安定的な稼働が魅力的な特徴を持つクラウドサービスになっています。そんなAzureの特徴をしっかりと理解し、この機会に是非利用されてみてはいかがでしょうか。

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