エクセルで株分析

はじめに

現代において、人生100年時代という言葉を耳にする機会が増えてきたのではないでしょうか。寿命が延びることはいいことですが、その分お金も多く必要になります。定年退職年齢の引上げや年金だけでは、お金に不安がある方もいるのではないでしょうか。お金を増やす方法として、運用や投資があります。投資の代表例として株が挙げられるでしょう。その売買の判断基準として株の分析があります。そこで今回はエクセルを用いた、株の分析方法を紹介したいと思います。

エクセルと株

エクセルとは

エクセルとは、皆様お馴染みのマイクロソフト社の表計算ソフト製品です。エクセルを用いることで、計算や表、グラフの作成・編集など様々なことができます。エクセルには、様々なツールが用意されており、この中に株式の分析に役立つツールもあります。

株とは

株とは、株式会社が資金調達のために発行する株券のことです。この株式を保有することで、企業から配当を受け取ることができ、保有数によっては株主総会に参加することができます。また、株を売買することで、利益(または損失)を得ることができます。株価は、常に変化するものなので、売買するタイミングが非常に重要になります。株価に影響を与える要因として、景気状況や政治的要因、メディア情報などがあります。また、日経平均の値動きは、NYダウの動きに影響されることが多いと言われています。

株の分析方法

株の分析方法には、大きく分けて、テクニカル分析とファンダメンタル分析の2つの手法があります。

テクニカル分析

テクニカル分析とは、過去の取引データや価格変動のチャ-トパターンから価格を予想する手法です。チャートの動きで、過去に似たようなパターンがあれば、将来も似たパターンになる可能性が高いと予想します。チャートだけに注目すればよいので、視覚的にわかりやすく、経済に関する知識も特別必要なくできます。一方、実際の値動きは必ずしも過去のパターンと合致しないことや、市場の動きへの反応が遅れがちになるといったデメリットもあります。

ファンダメンタル分析

ファンダメンタル分析とは、景気動向・金融政策・財政政策などの経済指標の変化が、市場に与える影響を分析することで、相場の方向性を掴む方法です。また、個別銘柄を選定するために、企業の立場から収益、将来性を分析してそれに対して、現在の株価は高いか安いかを判断する方法です。ファンダメンタル分析を活用するにあたって、BPSやPBRなど経済知識が必要となります。また、最新の経済指標を入手するまでには時間がかかることがあり、その場合には、ファンダメンタル分析は活用しづらいことがあります。

エクセルを用いた株分析

エクセルを利用して株分析をするにあたって、先ずはデータを集める必要があります。そのデータを元にチャートの作成をします。

株式関連のデータ

分析を行うにあたって、データは必要不可欠です。少なくともデータの日付、始値、高値、安値、終値などのデータを集めるようにしましょう。日経平均やNYダウ平均、個別銘柄などのデータがあります。エクセルのデータ型株価から、データを習得することもできます。WEB上から過去のデータを取り込むことができるので、なるべく多くデータを集めてから分析するようにしましょう。

チャート

データをチャートにするのに、株価チャート(ローソク足)があります。このチャートは、一定期間の相場の4本値(始値、高値、安値、終値)を用いて一本のローソク足を生成するものです。このローソク足を並べていくと、相場の状態や流れが、視覚的にわかりやすくなります。このローソク足には、ひとつ前の足に対して上がったか下がったかで色が変わる2種類の色と、様々な形があり、その色と形が値動きの特徴を表しています。

移動平均線

移動平均線は、一定期間の平均値をグラフでつないでみえる化したものです。ローソク足では、日々の細かい値動きをとらえることはできても、視覚的にわかりやすい折れ線グラフを作ることはできません。移動平均線は、日々の細かい株価の動きとは別に、傾向をつかむのに役に立ちます。移動平均線には動きによって特徴があり、この特徴を見ることで、相場の状況を知ることができます。移動平均線とローソク足のチャートを組み合わせることで、買いシグナルや売りシグナルを把握でき、株の売買判断に役立ちます。

おわりに

株の分析判断にもエクセルを利用することができます。データの動きをとらえることで、次に起こることが予測できるのです。分析した予測に絶対はありませんが、分析を重ねることで、より正しい判断に近づけることができるでしょう。また、分析は家計の収支バランスの見直しなどにも役に立ちます。分析することで、必要、不必要を見直しより豊かな生活を目指していきましょう。