Python の需要

Pythonとは

Pythonとはオブジェクト指向言語で、オブジェクト指向開発というデータと処理を1セットとしてプログラムを組み立てていく開発手法に適した言語で、Pythonは文章を読むように分かりやすいコードを目標に作られており、読みやすく書きやすいためプログラム初心者に向いている言語で世界でも人気の言語です。また、Pythonのように読みやすく書きやすい言語のことをスクリプト言語といいます。

Pythonの本体は、使用者が必要とする最小限の機能のみを提供しており、基本機能以外の専門機能や拡張プログラムはインターネットでライブラリとして提供されています。必要なツールはこのツールキットからその都度にダウンロードし、保存して呼び出し使用します。Pythonでは、Perlのやり方は一つじゃないという哲学とは逆に、ある動作をさせるときは、基本的に1通りでしか動かないように作られています。そのためPythonのプログラムは、いろんな人が書いてもどれも同じようなコードになっており、作成者以外がコードを見ても把握しやすく、Pythonではプログラムのソフトウェアドキュメンテーションを重視しており、言語の基本機能の一部となっています。

Pythonの特徴

「インタプリタ言語」

Pythonはコンピュータ言語への翻訳を実行し、好きな時に行うことができるインタプリタ言語です。Pythonは自分が行いたいことをシンプルに記述でき、インタプリタにより書いた後の確認が簡単にできます。インタプリタ言語とは別にコンパイラ言語があります。 コンパイラ言語は、実行するのにコンパイルという作業が必要になり、一手間かかりますが、コンパイルすることにより実行前にコードの間違いを確認できるという一面もあります。

Pythonでは、コンパイルとは違いますが、コードをチェックするコマンドなどがあります。

「オブジェクト指向」

オブジェクト指向はプログラミングで用いられる考え方です。現在のプログラミングでは必須とも言われています。Pythonは、オブジェクト指向をサポートすることができる言語です。言語の機能面は、クラスを使える言語と考えるとよいでしょう。クラスとは、同じような構造を持ったデータの元になる型のことで、データをすべて物と捉えた時に、クラスはオブジェクトの設計図のような役割を果たしています。設計図に書かれている属性はプロパティ、設計図を元にして作った物はインスタンスと言われ、 Pythonは、このクラスという機能を最小の構文や意味付けを用いて実装されています。

Pythonが使われている場所

Pythonは様々な企業で使われおり世界規模のテクノロジー企業のGoogleでは、社内の標準プログラミング言語として採用されています。その他にも、YouTube、Facebook、Instagram、NetflixなどのインターネットサービスでもPythonが採用されています。

Pythonでできること

Pythonでできることには人工知能開発・データ分析・Webアプリケーション開発の3種類があります。

「人工知能開発」

人工知能にはレベルがあり、レベル1からレベル5まであります。レベル1のAIは最も動きが単純な制御アルゴリズムを持った制御プログラムで、レベル2は人間の知能の役割の1部を代わりに行ってくれるAIで、可能な限りの人が持つ知識を事前にプログラムに取り込むことで、対応できる領域を広げており様々な対応パターンがあります。レベル1やレベル2は学習することはできず、事前にプログラムで入力されたアルゴリズムにより動作が決まっています。人工知能のレベル3では、様々な対応パターンがあるのはレベル2と同じですが、学習することで対応できるパータンを増やすことができるAIをレベル3と呼び、レベル4ではレベル3と異なり、学習に必要なルールとパターンをデータとして自分で学習を繰り返していくことでより多くの対応パターンを持つことができます。また、レベル5は人間と同じように振舞える人工知能のことで、まだ誕生していません。

「データ分析」

データを分析することにより、「正しく現状把握ができるようになる」「ビジネスを発展させるためのヒントが得られる」「現在の施策や戦略が本当に有効なものか検証できる」

というメリットがあり、ビジネスをさらに活性化させるため、現状を正確に把握し適切な戦略を立案し実行する必要があります。そのため、データ分析は非常に有効な手段といえるでしょう。

「Webアプリケーション開発」

Webアプリケーションを作成するのに、PHPやJavaScript、Rubyなどが使われていますが、その中でもPythonを使って作られたWebアプリも数多くあり、その中にはYouTubeやInstagramなど世界的に有名なものがあります。

Pythonで身に付く知識

Pythonを学習して身に付く知識があります。今回はその中から2つを紹介したいと思います。

「機械学習」

機械学習とは、コンピューターが大量のデータを使い学習し、分類や予測などのタスクを遂行するアルゴリズム・モデルを自動的に構築する技術です。機械学習は、教師あり学習、教師なし学習、強化学習、の3つに分けて考えることができます。

・教師あり学習

学習データとして入力と正しい出力が与えられ、入力を受けると正しい出力ができるよう学習させるアルゴリズムのことで、学習の代表的タスクは識別と回帰です。

識別とは、すでにあるデータをもとに、そのデータを正解データと比べる際にあらかじめ設定したいくつかのクラスに分類するもので、回帰とは、連続するデータの予測に使用されます。

・教師なし学習

教師あり学習とは違い正解データを与えずに行うアルゴリズムが教師なし学習で、大量のデータを与え、アルゴリズム自身がそのデータを探索することで、データの構造やパターンなどを抽出したり、データの分類をします。

代表的なタスクはクラスタリングです。クラスタリングは、似た特徴があるものを、同じグループに分けることができるタスクです。

・強化学習

強化学習とは、教師なし学習と同じく正解データは与えず、データの出力に価値をつけてその価値を最大化する行動をとるようにアルゴリズムを最適化し、望ましい出力結果には報酬を与え、コンピュータ自体に良い出力を学習させます。

「深層学習(ディープラーニング)」

論理的思考能力は働いていく上で重要な能力の1つです。論理的思考能力を身につけると物事を効率よく考えることができ、説得力のある話し方が出来ます。

まとめ

プログラム言語は数多く存在しますが、その中でもPythonの将来性は高く、需要がますます拡大している言語です。AIやデータサイエンティストなどのPythonが得意としている分野が今後の将来性に非常に期待されています。上記でも説明したようにPythonは非常にわかりやすくコードを書くことができ、初心者にもお勧めです。