Chainer (チェイナー)とは?

ディープランニングのライブラリ、フレームワーク

最近ニュースや、IT系記事でよく見られるディープランニングをご存じでしょうか?

ディープランニングは様々な企業に活用され影響を与えています。

ディープランニングとは十分なデータ量があれば、人間の力なしに機械が自動的にデータから特徴を抽出してくれるディープニューラルネットワーク(DNN)を用いた学習方法の事をいいます。

また、ディープランニングは人工知能の中の1つの要素技術となっています。

ライブラリとは、特定の処理を再利用するために切り出されたプログラムの一部であり、様々なことに合わせて処理を行う時に、最初から全部の処理をかかなくても、ライブラリをつかえば簡単に特定の処理を行うことができます。

また、複雑な処理もライブラリをうまく活用すれば、簡単に実装することも可能となります。

フレームワークとはソフトウェアに必要な汎用的な機能や骨組みを提供するものであり、利用することで経験が浅い開発者でもプログラムを正しく作成することができます。

ディープランニングのライブラリ、フレームワークにも様々なものがあります。

・TensorFlow(テンソルフロー)
・Keras(ケラス)
・Pytorch(パイトーチ)
・MXNet(エムエックスネット)
・Deeplearning4j(DL4j)
・Microsoft Cognitive Toolkit(マイクロソフトコグニティブツールキット)
・PaddlePaddle(パドルパドル)
・Caffe(カフェ)
・Chainer (チェイナー)

一部のディープランニングのライブラリ、フレームワークを紹介しましたが、この記事ではChainer (チェイナー)について紹介していきます。

Chainer(チェイナー)とは?

Chainerは、Pythonで深層学習のプログラムを実装する際に使用できるフレームワークです。

Chainerは日本の企業であるPreferred Networksが開発しており、ニューラルネットワークを使用した学習を行うための機能がオープンソースで提供されています。

Python 2.x系および3.x系で使用することができ、GPUによる演算もサポートしています。

Chainer(チェイナー)の特徴

Chainerは「Flexible(柔軟性)」「Intuitive(直感的)」「Powerful(高機能)」の3つを掲げています。

Chainerの様々な特徴を紹介します。

国産のフレームワーク

Chainerは国産のフレームワークであるため、不明点があった時または困ったことがあった時、Web上で調べると日本語の情報がたくさん見つかります。

「Flexible(柔軟性)」「Intuitive(直感的)」「Powerful(高性能)」

初心者が直感的にコードを記述できるようにChainerは開発されています。

もしコーディングを失敗しても分かりやすいエラーメッセージやデバッグ機能などが提供されるているため、コーディング中の問題発見が容易になっています。

そのためコーディングの失敗を恐れずにより多くの手法を試すことが可能となります。

また、作成したモデルを柔軟に編集することも可能となっています。

初心者が使用するだけでなく高性能であるため、様々な企業や研究で人工知能(AI)開発に生かせる機能も持っています。

様々な拡張ライブラリ

Chainerは、画像認識、化学・生物学、強化学習などの分野における応用をシームレスに行えるよう様々な拡張ライブラリを提供しています

画像認識タスク向けに ChainerCV
学・生物学分野向けに Chainer Chemistry
深層強化学習のために ChainerRL

上記ライブラリは、各分野の最先端の手法や、学習済みモデルを実装しています。

そのため初心者だけでなく、企業や、研究での活用、実用アプリケーションの開発に至るまで、研究開発のあらゆる段階で直ちに使用することが出来ます。

Chainer(チェイナー)で出来ること(活用事例)

Chainerを使用したプログラムではどのようなことが出来るのかを説明します。

画像に表示されている物体を認識する画像認識、PaintsChainer(線画自動着色サービス)にて白黒等で描かれた線画ファイルをアップロードすることで自動的に着色された画像をダウンロードするなどがあります。

また、Chainerは深層学習のプログラムを実装する時に使用できるフレームワークのため深層学習の活用事例が主なChainerの活用事例になります。

まとめ

Chainer(チェイナー)について簡単にですが説明しました。

Chainerは初心者でも活用することができますが、様々な企業や研究で人工知能(AI)開発に生かせる機能も持っています。

また、Chainerは深層学習のプログラムを実装する時に使用できるフレームワークとなっています。