GCPの始め方
はじめに
本記事ではこれからGCP(Google Cloud Platform)を始める人が対象です。無料でできるトライアルの登録手順を解説しながらGCPの使い方を説明していきます。
GCPのサービス(GAEやGCE、BigQueryなどの様々な機能)を利用する際に、利用者がどの機能を使う場合にも行う必要のある操作があります。それはGCPでプロジェクトを作成することです。
本記事を読まれている方の中には、GCPのプロジェクトの作り方が分からず、数ある機能のうちの1つのサービスにすら難しさを抱いている方もいるかもしれません。しかし、本記事ではすべての一歩となるプロジェクトの作り方から詳細にご紹介します。あらかじめGoogleのアカウントを所持していることを前提としていますので、そちらに関してはご注意ください。
それでは、下記よりGCPのプロジェクトを始めていきましょう。
GCPの無料トライアルとプロジェクト作成について
GCP の無料トライアル
GCP(Google Cloud Platform)の無料枠では、サービスを自分で試して学習できる無料のリソースを提供しています。Google Cloudのご利用が初めてで基礎を学ぶ必要がある方や、すでにご利用中で新しいソリューションを試したい方を対象としています。Google Cloudの無料枠は以下の2つで構成されています。
・12か月間の無料トライアル(Google Cloud サービスで使用できる $300 相当のクレジット付き)。
・Always Free(使用上限の枠内で数多くの一般的な Google Cloud リソースに無料でアクセス可能)。
事前準備:GCP無料トライアル登録にあたって必要なもの
登録に必要なものは下記の通りです。
・Googleアカウント
・クレジットカード
これらは特に説明をするまでもなく所持されている方が多いでしょう。以上で準備は万端です。
※クレジットカードの登録は必須ですが、無料の範囲内であれば課金されることはないのでご安心ください。
GCPの無料トライアルの登録方法
最初に、GCPの公式サイトにアクセスしていきます。サイトトップに表示される「無料トライアル」のボタンか、「無料トライアルを開始」というボタンをクリックしましょう。次に、必須の登録情報を記入していきます。
1. 国を選びます。同意が求められるので、同意してください。
※公式サイトにも表示されていますが、無料期間の終了後も勝手に課金されたり請求されたりすることはありません。
2. 続いて、名前や住所を記入します。アカウントに種類がありますが、個人利用の場合は「個人」を選択してください。
3. 「お支払い方法」と「使用言語」の記入も完了したら、利用規約に「はい」と選択し、「同意して無料使用を開始」というボタンをクリックしてください。
これで登録が完了となります。簡単ですね。
登録完了後は「ようこそ、○○さん申込ありがとうございます。~~~」といったメッセージが表示されるのでOKをクリックし、表示されるコメントを閉じます。これで無料トライアルが登録できました。
プロジェクトの作成
GCPプロジェクトを新規作成するための手順について説明します。
1. GCPのコンソールを開いてください。画面の中央にあるボックスを選択し、プロジェクトを選んでいきます。続いて、「新しいプロジェクト」を選択します。
2. プロジェクト名に任意の名前を入力し、「作成」ボタンをクリックしましょう。
※一度作成してしまうと、あとから名前とIDの変更はできないため、注意してください。
※自由に決定できますが、のちほどプロジェクトを増やすことを考えると、意味のある文字列にする方が管理に困らないでしょう。
3. 「作成」ボタンをクリックすると、ダッシュボードに「プロジェクト名」ならびに「プロジェクトID」が表示されます。
GCPプロジェクトは以上で作成終了となります。
プロジェクトで使用する機能の有効化
ここまでGCPへの登録と、プロジェクトの作り方についてご紹介してきました。最後はプロジェクトで使用できるサービスの一部(Google Drive API, YouTube Data APIなど)を利用するための設定手順についてご紹介します。
BigQueryやCloud SQL、Cloud Storageなどのサービスは通常の状態でサービスが有効化となっています。一方で、これ以外のサービスやAPIについては有効化の設定が必須となります。この設定を省いてしまうと、プロジェクトで使用することは不可能ですので気を付けてください。
ここではYouTube Data APIを題材に、サービスの有効化をする方法をご紹介します。
1. GCPのホーム画面を開きます。上部にあるメニューアイコンを選択してください。
2. 続いて、左メニューから「API Manager」を選択します。
3. 表示されたAPIの一覧から「YouTube API」を選択します。
4. 「Youtube Data API」の概要が記載されているページが表示されたら、「有効にする」のボタンをクリックしてください。
5. 最後に、画面遷移後「無効にする」という表示があればCompute EngineのAPIの有効化に成功しました。
まとめ
GCP(Google Cloud Platform)の無料トライアル、プロジェクトの始め方についてご紹介しました。
GCPは開発経験が豊富でない方であっても、また、必要になったときすぐにでも開始することが可能です。また、Google社内で使われているインフラやテクノロジー、高度な機械学習技術などのサービスが使用でき、尚且つトライアル期間終了後の通常料金も他のクラウドサービスに比べて安く抑えることができます。ぜひGCPのサービス、APIを体験してみてはいかがでしょうか。