Google Cloud PlatformとGoogle Compute Engine

はじめに

最近日本でも注目を浴びるようになってきたGoogleのクラウドサービスのGoogle Cloud Platform(以下、GCP)はどのようなものなのでしょうか。また、GCPのサービスの一つで仮想WebサーバーであるGoogle Compute Engine(以下、GCE)はどのようなもので、どのようなメリットがあるのでしょうか。この記事ではGCPのサービスの全体像を解説し、GCEの機能を見ていきたいと思います。

GCPとそのルーツについて

GCPとは

最近日本でも注目を浴びるようになってきたGCPですが、GCPとはどのようなものかを簡潔に述べると、Googleがクラウド上で提供するサービス群の総称で、Google社内で使われているGoogle検索やYoutubeなどに使用されているものと同じテクノロジーやインフラを使用して、ユーザーのインフラ環境をクラウド化できるものです。GCPは従量課金制のサービスですが、一定の使用量までは無料で使用できます。

GCPでは、高性能な仮想マシンを使用して開発することや、ビッグデータを活用して行う機械学習や、大規模なデータの探索や分析などを行うことができます。また、GCP Consoleには、GCPのプロジェクトとリソースを管理するために使用できるGUI(グラフィカルユーザインターフェース)が用意されています。これを活用することで、サーバーの管理も楽になります。

GCPのルーツ

そのルーツはGoogle App Engine(以下、GAE)の登場に遡ります。2008年に登場したGAEは、アプリケーション実行環境をクラウドプロバイダーが提供するものでした。そのため、ユーザーアプリケーションを書いてデプロイするだけで、ランタイムの環境や維持管理は気にしなくても良いという特徴が、当時としては斬新なアイデアとなっていました。当初GAEで利用可能なプログラミング言語はPythonのみでした。しかし、後にJavaをサポートしたことにより、インフラエンジニアを多く抱えられないスタートアップ企業からエンタープライズ企業にまで一気にユーザーの裾野が広がり、現在では代表的なWebアプリケーションプラットフォームになっています。

PaaS(ソフトウェアを構築および稼働させるための土台となるプラットフォームを、インターネット経由のサービスとして提供するサービス)であるGAEは簡単にアプリケーションを実行、運用できるといったメリットがあります。しかし一方で、利用可能な言語の制約やCloud Databaseという独自のNoSQLに習熟する必要があるというハードルがあります。オープンソース・ソフトウェアの広まりとともに、ユーザーからはPHPやNode.js、RubyやMongoDB、MySQL、Redisを使い、オンプレミスと同じ実行環境をクラウド上でも構築したいという要件が出てきました。

このようなニーズに応えるために、2013年末にIaaS(仮想マシンやネットワークなどのインフラそのものをインターネット経由で提供するサービス)であるGCEが正式にリリースされました。GCEはGoogleのデータセンターから提供される仮想マシンサービスです。GCEを利用することにより、LinuxやWindowsの仮想マシンインスタンスを使って、ユーザは自分の好きなアプリケーションスタックを自由に構築できるようになります。

GCPでできること・サービスとは?

GCPサービスでできることには以下があります。簡単にできることをまとめましたので、参考にしてみてください。
なお、GCPはGoogleの提供するサービスのため、使用するためにはGoogleアカウントが必要です。

コンピューティング

コンピューティング インフラストラクチャに必要なすべてが揃っており、高性能な仮想マシンが使えます。

AI/機械学習

ビッグデータを活用できます。AIビルディングブロックにより、開発者は視覚認識能力、言語能力、会話能力、構造化データをアプリケーションに簡単に組み込めるようになります。

API管理

GoogleのAPIフレームワークを使用して、API開発の各フェーズに必要なツールを供給します。機械学習ベースのイメージ解析へのストレージアクセスからCloud Platformアプリケーションまで、あらゆる機能を簡単に追加することができ、新たなAPIを開発できます。

データ分析

包括的なデータ分析機能と機械学習機能を備えたサーバーレスなプラットフォームを用いて、データから実用的な情報を抽出し、大規模なデータの探索や分析ができます。

データベース

Googleがユーザーに提供しているインフラ内にあるデータベースサービスが使えます。分析、機械学習、AIとの統合によってデータをさらに活用します。

デベロッパーツール

開発者向けの便利なツールです。クラウドネイティブ アプリケーションを迅速に作成、デプロイ、デバッグします。

IoT

エッジとクラウドの両方でデータに接続し、データを処理、保存、分析するための統合ツールセットです。デバイスの接続や管理が行えます。

管理ツール

クラウド、API、アプリケーション管理を合理化し、モニタリングなどができます。

メディア

Googleのデフォルトでグローバルなネットワークを使用して、世界中のオーディエンスに簡単に拡張できます。

移行

オンプレミスデータセンターを廃止または整理統合する、既存のVMをそのまま移行する、コンテナにアップグレードする、アプリケーションをクラウドサービスに作り変えるなど、ネットワーク経由でのデータ転送ができます。

ネットワーキング

多層防御ネットワーク セキュリティによってユーザー、リソース、環境を保護し、負荷分散ができます。

セキュリティ

機密情報の秘匿化ができます。独自のセキュリティプロダクトと機能により、組織のポリシー要件を満たして重要な資産を保護します。

ストレージ

オブジェクトのライフサイクル管理を使用して、あらゆるストレージクラスで価格とパフォーマンスの最適化コンテンツが保存できます。

そして、特におすすめなサービスとして、以下の2つが挙げられます。

BigQuery

ビッグデータを解析するプラットフォームで、データ解析に活用できます。データベースの操作には使い慣れたSQLを使用できるほか、データベース管理者も必要ありません。強力なストリーミング取り込み機能を使用してリアルタイムにデータを取得、分析できるため、常に最新の分析情報が得られます。

ApigeeEdge

APIの作成、セキュリティ、管理のための包括的なインフラを連携して提供しています。GCP公式がおすすめするほど、一般公開時の収益化やアナリティクス機能が充実しています。

GCEとそのメリットについて

先にも少し述べましたが、GCEとは、簡潔に言うとGoogleの提供するインフラ上に自分の仮想マシンを作成できるサービスです。GCEのインスタンスはGoogleの高品質なインフラ上で動作するため、高いネットワーク性能が期待でき、ストレージやCPUの性能が高いため、他社に比べると性能に対しての費用は割安です。Webサーバーを、仮想的にGoogleのインフラ上に大規模なコンピューティングクラスタを簡単に構築できます。

GCEのメリット

ここではGCEでWebサーバーを仮想環境に作成することのメリットを紹介します。

一般的にサーバーを仮想化するメリットは、設置スペースを削減できることや、リソースを有効活用できること、また新しいサーバーをすぐに活用できるという点が挙げられます。
たとえば社内で部署ごとにサーバーを利用している場合、物理サーバー毎のCPUやメモリの使用率などは低く、サーバーリソースが大量に余ることが多いものです。そこでこれらの物理サーバーを仮想化して1台の物理サーバーに集約することで、サーバーリソースの有効活用が実現できます。

また、ホストマシン(物理サーバ)がメンテナンスに入ると、稼働中の仮想マシンは、別のホストマシンに「ライブマイグレーション(無停止での自動移動)」されます。ホストマシンのメンテナンスや障害のために、仮想マシンを再起動する必要はありません。稼働中のサービスの停止またはサーバの停止は発生しないので、ハードウェアのメンテナンスや入れ替え、構成の変更などに柔軟に対応することができます。

それでは、他社と比較してGCEで仮想サーバーを構築するメリットは何でしょうか。まず大きなメリットは、先に述べたように、GmailやGoogle Mapsといった、Googleが提供する幅広いサービスと同等のインフラを活用できることが挙げられます。

次に、Googleは検索エンジンの会社として広く知られ、ビッグデータ解析に非常に大きな強みを持っており、膨大なビッグデータを高速で処理できる技術があります。Googleが所有しているデータの分析を行いやすいこの技術を利用できることは、GCEでデータ分析を行う際に大きなメリットと言えるでしょう。

また、Googleは機械学習関連の技術においても、業界内でほかをリードしています。Googleが開発し実際に使用しているこの機械学習関連の技術は、GCEを利用することでクラウドサービスとして利用できます。GCEは多くのデータからログ解析をする場合や、機械学習を取り入れたシステムを作成したい場合などに大きな武器になります。

まとめ

GCPは、Googleがクラウド上で提供するサービス群の総称で、Google社内で使われているものとテクノロジーやインフラを使用してユーザーのインフラ環境をクラウド化できるものです。高性能な仮想マシンを使用して開発することや、ビッグデータを活用して行う機械学習や、大規模なデータの探索や分析などができます。
また、GCEとは、Googleの提供するインフラ上に自分の仮想マシンを作成できるサービスで、Webサーバーを仮想的にGoogleのインフラ上に作成することができます。GCEのメリットは、Googleと同じインフラが使用でき、ビッグデータ解析や機械学習を取り入れたシステムを使用する際に有利となります。

最後までご覧頂き、ありがとうございます。

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