Javaの将来性について

はじめに

皆さんこんにちは。今回は全世界で最もポピュラーなプログラミング言語と言っても過言ではない「Java」についての記事となっています。
近年、PythonやGo言語などといった比較的新しいプログラミング言語がどんどん世に出ている影響で、Javaの需要は以前に比べて減ってきているという意見も少なく有りません。そこで、この記事ではJavaの将来性について、危険視されている意見も踏まえながら紹介していきたいと思います。

・Javaの概要

将来性について紹介する前に、まずJavaの簡単な概要について紹介させていただきます。
Javaにおいて最も重要な特徴は、Javaが「JVM(Java Virtual Machine:Java仮想マシン)」というマシンで動いているということです。Java仮想マシンとは、その名の通り、Javaの為に開発されたマシンです。このマシンの上でJavaが動きます。Java仮想マシンがどのような役割はもっているのか例えるなら、コンピュータ本体と、その通訳者のようなものです。Java仮想マシンさえ動作すればJavaはどんなコンピュータ上でも利用することが出来ます。あなたのパソコンが、MacでもWindowsでも、どのような環境においてもJavaは動作できるので、Javaはしばしば、OSに依存しない言語と言われます。

もう一点、Javaには重要な特徴があります。それは、Javaの開発はオブジェクト指向で作られているということです。では、そのオブジェクト指向とは、一体どのような概念なのか、自動車製造を例に説明させて頂きます。オブジェクト指向とは、モノ(オブジェクト)同士を組み立てていくというプログラミングの考え方のことです。自動車を作る際、いきなり組み立てて自動車の形になるわけではありませんよね。完成形になるまでに、多様な工程を加えて、タイヤやハンドル、エンジンなど様々な部品が作られます。そしてその出来上がった数々の部品を一つに組み立てて初めて自動車という完成形になるというわけです。オブジェクト指向に則ったプログラミング言語でシステムを作る際も同様。このステップを経て完成します。この開発方法、考え方のことをオブジェクト指向と言い、効率的な開発には必須となる考え方です。

Javaの将来性

前章でJavaの概要について、ご理解いただけたかと思います。ここからは、本題となっているJavaの将来性について紹介させていただきます。
記事の冒頭では、PythonやGo言語などの台頭によりシェアを奪われているのではないかという意見を紹介しました。果たして本当にそうなのでしょうか。
実は、独立行政法人情報処理推進機構が出している「ソフトウェア開発データ白書」によると、システム開発に使われた言語の中で、Javaの割合は2014年から2015年だと30.4%という数字に対して、2016年から2017年は32.2%と減っていないどころか、わずかながら増加しています。しかしながらこの数字は中小企業やフリーランスエンジニアの需要について網羅できているとは言えません。フリーランスエンジニアのマッチングサイトでは実際のところ、Java開発の求人数について以前に比べる10%前後は減少しているという結果が出ております。その一方で、PythonやGo言語の求人数については10%前後増加しています。やはりJava案件が減っているというのは事実と言えるのではないでしょうか。それでも求人数だけで見ると減少しているとはいえ、Javaの案件数は頭一つ抜けています。
様々なデータがあり一概に判断することが難しい状況ではありますが、今後シェア率がどのように変化していくかについては注目が必要です。
以下に筆者が考える、他言語との競争においてJavaのもつ優位点について3点ほど紹介します。

・大規模開発

Javaはオブジェクト指向型で大規模開発に非常に適したプログラミング言語です。大人数で開発する際にも、オブジェクト指向により、部品を組み立てるようにシステムを構築していくことができます。加えてJavaはカプセル化などの特性も含めて堅牢な言語であるため、金融機関の大規模システムなど高い品質が求められる開発でも用いられています。
大規模なシステムであればあるほど、利用期間も長くなります。今後、Java以上に大規模開発に向いたような言語が世に出ない限り、既にJavaで開発した大規模システムには引き続きJavaが用いられるでしょう。

・スマホアプリ市場での人気

非常に幅広い開発に利用されているJavaですが、その中でも近年特に拡大を続けているスマホアプリ市場において、Javaの案件数が非常に多い傾向にあります。
アンドロイドアプリの開発にもJavaが使用されることが多いため、開発技術を持つエンジニアの需要は今後も高まっていくと予想されます。

・他言語との親和性

数あるオブジェクト指向型言語のなかでも、Javaは圧倒的な地位を築いており、IT企業の新人エンジニア研修などの教育の現場でも多く使われています。Javaの概念や優れた機能は、他のプログラミング言語で応用することが可能であるため、プログラミング未経験者が習得すべき最初の言語として数多くの企業が導入しています。Javaで身につけたオブジェクト指向は、C#やPHP、Python、Rubyなど他のオブジェクト指向型言語を勉強する際にも役立ちます。こういった他言語との親和性の高さからも、Javaの需要は今後とも続くと考えられます。

・まとめ

いかがでしたでしょうか、ここまでJavaの概要やその将来性についてを紹介させて頂きました。OSなどの環境に依存せずどこでも動くJavaは汎用性能も高く、大規模な開発現場においても幅広く利用されています。いかに新しい言語が台頭してこようと、Javaを主力として導入し続けている企業が非常に多いのが現状です。
将来性を危険視する意見は存在するものの、今後数年でJavaの求人が極端に減少するようなことは考えにくいです。また、オブジェクト指向を習得するにも最適の言語といえるので、他言語の勉強をする際にも予めJavaを学でいるというメリットは大いにあります。
エンジニアとしてスキルを広げる上でも、Java習得しておいて間違いのない言語といえるでしょう。

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