【具体例あり】ITパスポートは簡単な2つの理由と時短学習術3選【参考書紹介付き】

はじめに

今回はITの学習を始める入口の1つであるITパスポートとそれに関連した内容について説明します。この記事を読むメリットは次の3つです。

  • ITは複雑だという先入観が無くなる。
  • 記憶に残り易い学習方法の具体例を学べる。
  • IT業界に転職を考える参考材料になる。

私たちの生活は、あらゆるIT技術のおかげでとても便利になって来ています。例えば、ネット通販、銀行振込、食事の注文、お店の混雑具合の確認 … こういった生活上のありとあらゆることを、その場ですぐに少ない手間で、できるようになりました。更にはテレワークの導入で、家にいながら仕事ができる機会も増えて来ています。自然災害時でも業務停止を軽減できる他、外出が難しい療養中の方や子育て中の主婦も働くチャンスが増えているなど、社会の動きを大きく変えています。また、最近では「IT=PCやスマホ画面の操作」だけでは無くなっています。家電製品の操作を遠隔でできるなど、IT技術があらゆるに取り入れられています。

ITの学習は実は簡単である2つの理由

そんな身近なIT技術ですが、世間では「PCのことはよくわからない」「文系だから無縁だ」などと言われているのをよく耳にします。IT分野から疎遠になってしまう代表的な理由の1つではないでしょうか。そこで、ここではIT分野は実は難しくないということを2つの理由をもって理解して頂きたいと思います。

簡単理由1 : 見えない仕組みにも道筋があることを知る

一般の方が陥りがちなITへの先入観についてITパスポートを学ぶメリットに絡めて説明していきます。

もう1つの先入観は非常に横文字が多いことです。英語をカタカナにした名前だったり、アルファベットの羅列だったりして、わかりにくいことが多いですよね。この先入観の解決方法を、このあとの具体例と一緒に説明していきます。結論から言うと簡単なので、安心して読み進めて下さい。

簡単理由2 : ”ざっくり理解”で”ざっくり合格”で良い

さて、ITパスポートの学習を進める上で、重要なことが1つあります。それは100%理解・暗記を目指さないということだと思っており、ここを意識することでITパスポートへの難易度意識もぐっと下がります(個人的な意見ですが、ITパスポートは60点合格で良いと思っています。)。その理由は3つあります。

  • 100%を目指すと時間がかかって次に進めず効率が悪いから。
  • 基本情報技術者(ITパスポートの次のレベルの試験)の学習に全く支障が無いから。
  • わからないことはインターネットで検索する技術がむしろ大切だから。

1つ目について、IT分野1つにしても広範囲に渡ります。ITエンジニアとして業務する上で、いきなり全ての分野を利用することはありません。また、たくさんのツールやシステムを使い慣れる必要があります。そのため、ITパスポート1つだけに注目すると他のことが学べなくなるため注意が必要です。全体を満遍なく学び、その上で6割を獲得すれば良いのです。自身の得意分野があれば得点源とすることもできますし、重要な箇所は注力して学べば良いのです。重要な箇所は参考書にも書いてあることが多いので、バランス配分も心配する必要はありません。全体の学習ペースは(これも個人の感覚値ですが)、参考書を2周程度取り組み、過去問を解いていればほぼ問題なく合格できます。理解度は、参考書の1周目で20%程度、過去問を通したアウトプットで40%程度、参考書の2週目(サラッと要点を見直す程度)で60~70%くらいの理解度になると思います(あくまで目安です。これを目安にして、力み過ぎずに学習して下さいとお伝えしたいのです)。

2つ目について、基本情報技術者はITパスポートより学習範囲が広くなりますが、(個人的感覚はありますが)新出項目は全体の半分程度です。半分はITパスポートで学習済みの内容であるため、復習しつつ新しいことが学べる構図になっているからです。

3つ目について、インターネットで検索するとは、俗にいう”ググる”ということですが、ITエンジニアではこの”ググる”能力が非常に大切です。試験中は無理ですが、業務中と試験は全く異なります。「完璧に覚えなくては業務で困りそう。」と思われがちですが、不明点の記憶を絞り出すより早く検索することが効率的だからです。

効率的な学習方法の3つの具体例

ここでは上述を踏まえた上で、自身がITパスポート学習する上で効率的だと思えた内容について紹介します。

重要箇所を先に学習する

ざっくり理解で良いと言っても、学ぶ内容は少なくはないです。そのため、先ずは参考書で「超重要」や「必須」と書かれた箇所だけピックアップして学習を進めました。この方法でのメリットは3つあります。

  • 重要箇所はそれほど多いわけではないため、
  • 試験頻出部分を集中して学習でき、記憶に残りやすい。
  • 短い時間で学習でき、挫折しにくい。
  • 1周の読了がすぐ終わり、達成感が生まれる。

参考書だけでは飽きが来るため、短期間で読了して過去問にチャレンジするという手順で効率よく学習を進めました。

【参考】

重要項目などが明確で分かりやすい本では「令和●年度栢木先生のITパスポート教室」がオススメです。各ページに「超重要」「必須」「時々出」が振られており、私は「超重要」だけを先ずは進めました。

横文字やアルファベットは”日本語の文章”にする

冒頭で述べたITから疎遠になる要因の1つである横文字やアルファベットの羅列がありますが、この先入観を解決する方法を説明します。結論から書くと、3つの手順で覚えます。

  1. ①学んでいる項目の背景を整理する。
  2. ②横文字やアルファベットを日本語に翻訳する。
  3. ③日本語を文章にして背景と共に理解する。

具体例を書いていきます。

(例1)VPN
“VPN”について説明することはできますか?VPNは”インターネット通信”の分野で出てくる用語です。インターネットを使って何かを送るとき、”重要で誰にも見られたくない”と心配する場合は”専用線”を使って通信します。しかし、専用線は大変高価なため、これを打開する手段として使われる通信手法です。

①学んでいる項目の背景を整理する。
インターネットに関する分野を学んでいるので、「私は何かを送ったりすることについて学んでいるんだなぁ」と意識する。

②横文字やアルファベットを日本語に翻訳する。
“VPN”は”Virtual Private Network”です。それぞれの単語をインターネットで検索すると”Virtual(仮想の)”、”Private(個人の)”、”Network(ネットワーク)”と出てきます。これを日本語にすると”仮想の個人のネットワーク”となります。

③日本語を文章にして背景と共に理解する。
“仮想の個人のネットワーク”を少し深堀すると、”仮想”=”物体ではない”=”線とかは使わない”、”個人の”=”公共ではない”=”侵されたくない部分”、”ネットワーク”=”グループ・集団”と理解できます。そしてその上で学習内容の背景と日本語を絡めていきます。今は”何かを送ったりすること”について学んでいましたので、「何かを送るために(学習分野)、誰にも見られずに(Private)、物体ではない(Virtual)、グループ(Network)」となり、もし思い出せなくても「ああ、インターネットするときに、線を使わないでセキュリティがちゃんとしてる自分がいるネットワークの専用線だな。」と理解することができました。

図でイメージする

IT用語の理解で重要なことはイメージで理解することです。”しくみ”というのは全てモノの連鎖です。例えば、PCが動く一連の仕組みについて説明した文1つ目の先入観・苦手意識はしくみ/動作が見えないことに対する説明です。

読者の皆様は日頃利用しているIT機器(PC、アプリ、インターネットなど)についてどのようなイメージがありますか?恐らくこの記事を読んでいる方の中には「アプリケーションやPCはよく使うけど、しくみなんて目に見えるものでもないし、複雑そうで難しそう。」と思う方も中にはいらっしゃるのではないかと思います。

また、PCを使っているとき、インターネットに繋がらないエラーやファイルが開けないなどのエラーに出くわした経験が何度もあるかと思います。そういった場合、全くエラー内容がわからずに慌てふためいてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。私もITに詳しくないときは、目に見えない…なんだか魔法を解決するような感覚に陥ったものです。しかし、プログラムが動くのも、遠く離れた場所に通信できるインターネットも、必ずこの世にある物理的なものから成り立っているのです。超自然的や人体の不思議のような要素は無いのです。

結論から言うと、ITパスポートを学ぶことでこのような見えない現象に対してどのように捉えて良いかわからないことに対する耐性が付きます。理由は、見えない部分のしくみを、初歩から論理的に、そしてわかりやすく学ぶことができるためです。それを学ぶことで、小難しいと思われていたITへの理解が急速に深まります。これがITパスポートを学習する最大のメリットと言えます。

文章があるとします。
「PCはCPUという頭脳に当たる部品を中心に動いており、CPUの中の制御装置が各装置に命令を送ることで各装置は動きます。各装置とは入力装置、出力装置、記憶装置などのことです。」

この文章だけで全てを理解できる人は少ないと思います。ほとんどの参考書には図やイメージが乗っています。それを見つめるだけではなく、自身で紙に書いたりして、言葉のインプットではなくイメージをインプットするわけです。イメージを思い出せば、それを遡ってしくみを断片的にでも思い出せれば良いのです。これは1つ目の先入観で説明した、”見えない部分の仕組み”に当たる部分です。イメージを理解することで、何かトラブルが起こってもシステムの仕組みに遡って論理的に解決することが可能になることもあります。

【参考】

イメージで理解しやすい参考書は「キタミ式イラストIT塾 ITパスポート 平成30年度」がオススメです。説明には必ずイラストが用いられているので、イメージを通して理解しやすくなっています。

まとめ

ITパスポートを学習するメリット、そして難易度はそう高くないこと、誰でも入門し易いことはご理解頂けたでしょうか。1番書きたいこと、それは繰り返しになりますが、ざっくりとイメージで頭に入れることです。こうすることで、難しい言葉を覚える必要があるという先入観や、何がどのようになっているかわからないという苦手意識は少しは払拭できるのではないでしょうか。ITパスポートの教材は2,000円~3,000円程度で、試験は5,700円です。そこまで大きい投資をしなくても入門することができます。これを機会に、世の中を便利にしてくれる強い味方IT、そしてそのインターフェースとなるITパスポートについて触れてみるきっかけになれれば幸いです。

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