データベースエンジニアとは

データベースエンジニアとは

データベースエンジニアとはデータベースの運用、設計、開発、管理などを行うエンジニアの総称です。ITを活用するのが当たり前な現在、データベースを扱える技術者はどの企業も必要としていますが、人手不足な場合が多いようです。最近はビッグデータという言葉が有名になっているように、顧客のあらゆるデータを蓄積して、それを分析し、戦略を活かそうとする企業が多い為、データベースエンジニアの需要は増加していくと予想されています。これからデータベースエンジニアの中の細かい分類について解説していきます。

データベース開発・設計者

OracleやMicrosoftSQLServerなどのデータベース製品を扱い、最適なデータベースを開発・設計するソフトウェアエンジニアのことです。製品の種類は複数ありますが、データベースの考え方は共通しています。webページなどで入力された情報をデータベースに反映したりと、この開発のおかげでより便利なシステムをつくることができています。

データベース管理者

データベースシステムが動作するインフラを管理するエンジニアのことです。データを長期的に保存するためのストレージ・サーバーの最適化や使用効率を上げることが仕事であり、ハードウェアエンジニアと呼べます。

データベース運用者

稼働中のデータベースの運用や、アクセス権管理などのセキュリティ規則設計を行うエンジニアのことです。データバックアップなどを行うので、運用系エンジニアとも呼ばれています。

データベースエンジニアにオススメの資格

データベースの知識があったとしてもそれを証明する事ができなければ転職時などに有利に働きません。プログラム言語やマークアップ言語のスキルと違って、目に見える成果を示しづらい側面がデータベーススキルにはあります。そこで、データベースのスキルを証明する為には資格を持つ事もひとつの手段となります。これから、データベース関連の資格のうち、オススメの資格について解説していきます。

オラクルマスター

オラクルマスターとはオラクル社のデータベースの知識、運用スキル、トラブルシューティングのスキルなどを含めて、より安全にデータベースを運用できる人が増える為に作られた資格です。世界共通の資格となっているので、資格を取得すると日本だけでなく、世界でもスキルの証明として効力を持ちます。ただ、注意しなければいけないのはオラクルマスターは1度とってしまえば終わりという資格ではありません。IT技術は日々進歩し、データベースの技術も変化しています。その為、オラクルマスターの資格は取得から一定期間が過ぎると資格の認定が終了となってしまいます。終了から1年以内に再認定試験に合格する事で資格の更新ができるという仕組みです。受験者側からしたら面倒で良い資格では無いのでは?と思うかもしれませんが、採用側の視点で見てみるとオラクルマスターを持っているということは旧い知識でなく最新のデータベース知識を持っていることの証明になります。よって、他の資格よりもより安心して採用できますので、結果的には受験者にとってもメリットのある仕組みとなっているのです。オラクルマスターにもブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナとランクがあるので、それぞれについて解説していきます。

オラクルマスター ブロンズ

オラクルマスターのブロンズはオラクルマスターの中で最もグレードの低い資格です。試験内容はデータベースの基礎知識が主となっています。試験は「12c SQL基礎」「11g SQL基礎Ⅰ」「Bronze SQL 基礎Ⅰ」「Bronze DBA12c」となっています。「Bronze SQL 基礎Ⅰ」の試験時間は90分で、その他は120分の試験時間となっています。次に正解率についてです。「12c SQL基礎」は問題数が75問で正解率65%、「11g SQL基礎Ⅰ」は問題数が55問で正解率が60%、「Bronze SQL 基礎Ⅰ」は40問が問題数で、正解率が70%、「Bronze DBA12c」は問題数が73問で正解率が70%です。となっています。試験によって合格のしやすさがかなり変わってくると言われていますので慎重に選択するのが良いでしょう。受験料は「Bronze DBA12c」が26,600円+税となっています。そして、他が、各13,600円+税です。資格認定の条件ですが「Bronze DBA12c」は必須で、ほかの3つの中から1つを選択して合計で2つの試験で資格を取得できます。オラクルマスターの資格は費用が少し高いので、試験費用を負担してくれる会社に入って受験する人も多いです。フリーランスエンジニアを目指す人ならば、費用負担してくれる会社員の内にとっておくのが良い選択でしょう。

オラクルマスター シルバー

オラクルマスターのシルバーを取得すれば、データベースエンジニアとしてある程度1人前といった位置づけの資格です。後ほど詳しく述べますが、ゴールドやプラチナは試験費用が高いのでシルバーの取得をひとつのゴールにする人が多いです。オラクルマスターのシルバーはオラクルのネットワーク環境の設定の他に、パフォーマンス管理、ユーザーセキュリティの管理などの知識やスキルが問われる資格となっています。オラクルマスターのシルバーの受験資格にはオラクルマスターのブロンズを持っていることとあるので、スキルに自信があってもまずはブロンズから受けなければいけません。シルバーの必要な試験は「Oracle Database 12c: Installation and Administration」の1つだけです。試験時間は、150分です。問題数は95問、正解率は67%となっています。受験料は26,600円+税です。ブロンズよりは試験の総額費用は少なくなっています。

オラクルマスター ゴールド

オラクルマスターのゴールドが取得できたら、データベースのスペシャリストと言って良い実力と証明できます。バックアップやリカバリー、チューニングなどの知識も深まり、より扱える業務の幅も広くなります。オラクルマスターゴールドの試験内容は「Oracle Database 12c: Advanced Administration」と呼ばれています。試験時間は120分で、問題数は80問です。合格ラインは60%となっていて、受験料は26,600円+税です。これだけを見ると費用は少なく感じるのですが、これとは別にゴールド取得のためには研修を受けなければなりません。この研修の費用が約210000円ほどかかります。個人でこの金額を負担するのは中々大変なので、多くの人はシルバーまでの取得を目標にしているのです。ゴールドの次のプラチナも取得には多額のお金が必要となるので、ゴールド、プラチナを目指す人はある程度お金に余裕がある人でなければなりません。

オラクルマスター プラチナ

オラクルマスターのプラチナを取得すればデータベース関係の業務を指導するような立場のレベルになると言われています。細かい知識はもちろんの事、トラブルシューティングなどへの対応もできるようになります。また、試験は実技試験となっている為、より実践的な知識を有している証明となります。オラクルマスターのプラチナの受験資格はオラクルマスターのゴールドを持っていることとあります。試験は、「ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 12c 実技試験」で、実技試験2日間に及ぶ試験となっています。問題数は公表されていません。求められる合格ラインは60%です。2日にもわたる大変な試験を合格する事がとても難しいというのは大前提なのですが、さらに障壁となってくるのが費用です。まずこの実技試験の受験費用が約260000円です。これだけでも高額なのですが、さらにゴールド同様に講習の受講が必要となります。その費用は470000円ほどとなります。つまり合計で約730000円ほどかかります。オラクルマスターのプラチナを取得する為にかかる費用をブロンズからプラチナまで合算して考えると100万円近くかかります。しかし、それだけ強力なスキルの証明となるので、少しづつお金を貯めてぜひデータベースエンジニアを目指す人は挑戦してみましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。データベースエンジニアとはどのような仕事をしているのかといった解説から、データベースエンジニアにオススメ資格をオラクルマスターのグレードごとに解説してきました。データベースの勉強の成果は目に見えて分かりやすいものではありません。ですので、どうしてもIT企業で働きたい人であっても、データベースの勉強は後回しにしてしまいがちな傾向にあります。しかし、データベースのスキルの汎用性は非常に高いです。スマホアプリの開発、webアプリケーションの開発、業務用システムの開発、ゲームの開発など、どのような開発現場でもデータベースのスキルは必要となってきます。はじめにも述べたように、これからはビッグデータを使ってAIに学習をさせる事が多くなってくる可能性が高いですし、そうなるとよりデータベースのスキルの需要があがるかもしれません。より市場価値の高いエンジニアを目指すなら、データベースのスキルを身につけておくのが良いでしょう。そうすればどの現場でも必要とされる、より希少性のあるエンジニアとなることが出来るでしょう。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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