IT事務の業務内容は?未経験からでもできる?

今やITは私たちの生活基盤の一つであると同時に、ビジネスの世界の隅々まで浸透し、もはやITは無くてはならない存在になりました。そんな中、「IT事務」という職種を目にする機会が増えてきたと思います。その為、一般事務とは何が違うの?実際はどんな仕事なの?何をしているの?未経験でも大丈夫なの?と思われている方が多いのではないでしょうか。この記事では「IT事務」とはどの様なお仕事なのか、どういったスキルがあるといいのかをお伝え致します。少しでも皆様の参考になれば幸いです。

 

1.「IT事務」の業務内容

「IT事務」と聞くと、一般事務とは全く違う仕事をしているのではないかと考える人は少なくないかと思います。ですが、「IT事務」でも書類作成やメール・電話対応といった一般事務の業務も、もちろん仕事内容に含まれています。ただ、業務の中でネットワークの知識が必要になったり、データベースの知識が必要になったりと、IT技術の要素が多いことは確かです。

では、主な業務内容を見てみましょう。

  • PCやモバイル端末の初期設定や組み立て
  • ソフトウェアのインストール
  • 社内のネットワークの設定
  • 新入社員のPCの発注から準備
  • IT製品のマニュアルの作成
  • システム開発や運用に関わる問い合わせのサポート

など
具体的な業務内容としては上記の表の様な対応などが挙げられます。
すべての業務を行う訳ではなく、求められることは企業によって様々になります。

一般事務と比較してみると?

一般事務は会社全体の業務をスムーズに行うためのサポート役であり、電話対応やメール対応、時にはWord、Excel、PowerPointなどを駆使して業務を行っていきます。
対して「IT事務」の場合、IT製品のマニュアルを書いたり、SEやプログラマーと連絡を取ったり、よりITに密接する仕事が多いです。
平均年収についても一般事務は326万円はIT事務:340万円をとなっており、年間で平均14万円ほど、IT事務のほうが高い給与となっています。
一般事務では給料が低いといった声がよく聞こえると思うので年収を重視するのであればIT事務を検討していいかもせれません。
しかし、IT事務の求人のほとんどはお客様先に常駐するという客先常駐型です。
客先常駐とは就職したその会社に務めるのではなく、営業が他社向けに人材を紹介し、適した人材であればその会社派遣されその会社で業務を行うという働き方のことです。この働き方では様々なIT関連の人々と関わり色々なことを学んだり人脈を作ったりできる反面長期的な一貫したキャリアデザインがしにくかったり、帰属意識が持ちにくくなってしまったりといったデメリットもあります。この働き方が好ましくない人は面接の際にしっかりと確認しておく必要があります。

2.「IT事務」は未経験でも大丈夫?

「IT事務」というくらいなのだからITについて詳しくないと無理なのかな…という印象を持たれる方も多いかと思います。しかしそういったことはなく、基本的なPC操作が可能であれば未経験からのスタートもできるお仕事です。成長著しいIT業界では未経験者を積極的に採用をしており、研修制度が充実していたりする企業が多いです。その為、未経験からでも自分の頑張り次第で成長していけます。

IT事務の求人を調べてみた結果、半数以上未経験OKの求人でした。このような求人が多いのもおそらく客先常駐型という働き方が理由なのではないかと思います。その会社で業務を行うのではなく、他の会社で業務を行うので自分にあったスキル感の業務、案件を営業が取ってきてくれるはずです。よって、入社してから自分のスキルがまったく通用しないといったミスマッチは防ぎやすい形態といえます。しかし、自分でできることを増やして成長しなければいつまでも誰でもできるような単純作業をやることになってしまったり、案件がとれなかったりしてしまうと思うので日々の自己研鑽が重要です。

また、今や生活の一部、ビジネスとは切っても切れないITに興味を持たれる方は多いと思います。いきなり資格を取ってプログラマーやシステムエンジニアになるにはハードルが高いと思われる方にはIT業界の入り口として「IT事務」はお勧めしたい職種です。経験を積むことで、プログラミングに興味が出てきたり、システムエンジニアになりたいなどより具体的に自分の行きたい方向性を考えることもできます。

3.「IT事務」おすすめスキル

企業に入る前にスキルの修得をされたい方や、いきなりお仕事をスタートさせるのは不安といった方におすすめスキルを紹介致します。IT事務と一括りにはなるものの、その場その場で求められることは様々です。ですので、参考程度に見てみてください。必ずしも必須スキルというわけでもありません。

・Microsoft Officeソフトの操作スキル

Excel、Word、PowerPointといったツールを利用して資料が作成できるようになっておくと良いでしょう。現在ではビジネスの場においてMicrosoft Officeソフトが利用されているため、それらを使いこなせることは大きなアピールになることがあります。操作方法をマスターすることによってそれまでよりも効率よく作業を進めることができるようになり、自分自身の仕事の効率化にも良い影響を与えてくれます。

・ITパスポート

ITパスポートとは、情報リテラシーやセキュリティーといったIT社会で働く上で必要となるITに関する基礎知識を習得していることを証明する国家試験です。
PCの操作に関する知識ではなく、新しい技術(AI、ビッグデータ、IoT など)や新しい手法(アジャイルなど)の概要に関する知識をはじめ、経営全般(経営戦略、マーケティング、財務、法務など)の知識、IT(セキュリティ、ネットワークなど)の知識、プロジェクトマネジメントの知識など幅広い分野の総合的知識を問う試験です。顧客、社内の情報システム部門との円滑なコミュニケーションをとるのに役立ちます。また、ITを正しく理解し業務に効果的にITを利活用することのできる“IT力”が身につきます。
現時点の試験内容は試験120分、100問四肢択一式1000点満点で合格基準は
総合評価点600点以上でありです。また以下の分野別評価点もそれぞれ300点以上であることとなっています。

  • ストラテジ系(経営全般):35問
  • マネジメント系(IT管理):20問
  • テクノロジ系(IT技術):45問

・日商PC2級

日商PC2級はExcelやWordを使って、文章作成やデータ分析を行う試験です。
実践的な内容になっており、試験では1から資料を作成する必要があります。
更には、ExcelやWordを両方使って文章を作成する、といった応用的なことも求められます。
この資格を取得するための試験は知識を問う学科試験と実際に計算ソフトを使用し操作方を確認する実技試験があるので注意が必要です。
知識を問う試験では、企業実務で必要とされるハードウェア、ソフトウェア、ネットワークに関する実践的な知識と業務における電子データの適切な取り扱い、活用についての知識が問われます。実技試験では実際に表計算ソフトの関数を駆使して、業務データベースから必要とされるデータ、値を求める操作を確認されます。知識、実技の2科目とも70%以上で合格です。

4.まとめ

最後にIT事務についてまとめていきます

  • ◆「IT事務」の業務内容
    • PCやモバイル端末の初期設定や組み立て
    • ソフトウェアのインストール
    • 社内のネットワークの設定
    • 新入社員のPCの発注から準備
    • IT製品のマニュアルの作成
    • システム開発や運用に関わる問い合わせのサポート
  • ◆IT事務のほうが給与給料がやや高い
  • ◆簡単なPC操作ができれば未経験でもスタートしやすい。
    • <理由>
    • 研修制度が充実している企業が多いから
    • 客先常駐型であれば自分のスキルあった案件、仕事に取り組めるから
  • ◆成長している市場であるIT業界の入り口になる
  • ◆「IT事務」おすすめスキル
    • Microsoft Officeソフトの操作スキル
    • ITパスポート
    • 日商PC2級

    いかがでしたでしょうか?「IT事務」の大まかな仕事内容は伝わりましたでしょうか?
    「IT事務」興味はあるけど、難しそう、ITってよくわからいし不安という気持ちになりますよね。
    どういった仕事であれ、始めは皆同じ初心者です。新しいことを始めることには不安が付きまといます。でも、周りには専門的な知識を持った人がいるのでわからないことを聞ける環境です。IT業界だからとあまりにも不安になることはないでしょう。
    テクノロジーは著しく発達しています。普段何気なく使っているスマートフォン、その中のGoogleのような検索システムやツイッターのようなSNS、YouTubeのような動画サービスもただ存在しているのではなくテクノロジーによって誰かが生み出したサービスなのです。
    IT業界に踏み込むことにより、こういったテクノロジーに触れることができ、しくみがわかるようにもなります。IT業界入り口としてもお勧めできるIT事務、興味があるのであれば飛び込んでみてはいかがしょうか?

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