ネットワークエンジニアの仕事内容4つと働くための大切な要素3つ
ネットワークエンジニアとは？
ネットワークエンジニアとは、ネット回線の設置やネットの構築、管理などを行う職業です。主に、企業主からの依頼で業務を行うことが一般的であり、仕事内容によっては一人ですべてを行うこともあります。しかし、大企業からの依頼ではより複雑なシステム構築を要望されることになるため、必然的にチームを結成して業務にあたることが多いです。そのような場合は、指揮者を用意してトラブルなく作業を行うことになります。IT業界が進歩したこともあり、ネットワークエンジニアの需要も高まりつつあります。
サーバーエンジニアとの違い
ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアの違いは、ネットワークを構築するかサーバーを構築するの違いだけです。どちらも顧客からヒアリングして求めているシステムを構築する作業であるため、エンジニアの職種の中でも混同してしまいやすい職種でもあります。どちらのエンジニアも年収は大差ないため、人によってはどちらの業務も行うことができるエンジニアもいます。サーバーエンジニアは、場合によっては通信速度調整をするために、プログラミングだけではなく配線作業を行うこともあります。
ネットワークエンジニアの仕事内容4つ
ネットワークエンジニアは、どのような仕事をしている職業なのかわからない人も多くいるでしょう。企業を経営する人であればネットワークエンジニアのお世話になることも多いですが、一般の従業員であると馴染みがない職業でもあります。そこで、ネットワークエンジニアの主な仕事内容を紹介します。ネットワークエンジニアの仕事内容を知りたい人や、転職を考えている人は参考にしてください。
仕事内容1：回線の設置
ネットワークを利用するためにはネット配線作業を行わないといけないため、ネットワークエンジニアの人は回線設置を行います。すでに回線を設置しているクライアントであればこの仕事をこなすことはありませんが、のちに通信速度の問題などに直面した際に、問題解決するためにも回線の設置方法を知っておかなければなりません。企業を立ち上げたばかりのクライアントからの依頼では、この作業を行わなければならない場合が多いです。ネットワークエンジニアにとっては、初歩的な業務内容でもあります。
仕事内容2：ネットワークシステムの設計
ネットワーク設計は、これから行う仕事に大きく関係する内容であり、クライアントが望んでいるネットワークを構築するために必要な業務です。クライアントが満足いくネットワークを考え出してそれをクライアントに伝える必要があるため、事前に行うヒアリングの能力が求められる仕事でもあります。クライアントが了解すれば作業に移ることができますが、よい返事がもらえるまで改善案を提出し続けなければなりません。また、この作業が終了するまでのスケジュールなども作成します。
仕事内容3：システム構築
ネットワーク設計が完了すれば、設計図を元にネットワークを構築していきます。この作業がネットワークエンジニアの腕の見せ所でもあり、重要な仕事内容の一つでもあります。クライアントの規模や回線の規模によって作業期間に違いが現れますが、大規模になると回線開設まで数か月かかってしまうこともあります。ネットワーク構築が完了したら、一度テストを行うことで問題ないかを確かめます。この際に不具合が出てしまうと、ネットワーク構築を見直す場合や、構築しなおす必要が出てきます。
仕事内容4：システムの運用と構築
ネットワークエンジニアの仕事は、一度ネットワークを構築して終わりというわけではありません。起動した後にも、よりよく運用できるネットワークを構築する必要があります。また、クライアント側が、構築したネットワークの使い方がわからないという場合にはサポートをしっかり行います。予期せぬトラブルが発生してしまうこともあるため、そのような場合もいち早くクライアントの元に赴き、トラブルの原因を把握して原因を解消する作業も行います。また、その際には再びトラブルが起きないような改善策を考える必要性があります。
ネットワークエンジニアに必要な知識4つ
ネットワークエンジニアとして働くために、資格などがなくても作業を行うことができますが、知識や技術が身についていないと仕事ができないでしょう。そのため、ネットワークエンジニアとして働きたいのであれば、ネットワークエンジニアに求められている知識を身につけることから始めましょう。続いて、ネットワークエンジニアに求められている知識を紹介します。求められている知識内容を把握することで、効率よく勉強することが可能になるでしょう。
必要な知識1：セキュリティに関する知識
ネットワークエンジニアにとって、セキュリティに関する知識は必要不可欠といっても過言ではありません。ネットワークを構築する際にセキュリティに欠陥があると、そこからネットワーク内に侵入されてしまい、クライアントが多大な被害を被ってしまいます。そのような事態を免れるために、ネットワークエンジニアはさまざまな知恵を絞ってセキュリティを構築しなければなりません。また、ネットワークがウィルスなどに感染していないか常に目を光らせておくことが求められるでしょう。
必要な知識2：各種OSに関する知識
ネットワークエンジニアは、各種OSの知識も蓄えておくことをおすすめします。さまざまなOSのことを知っておくと、ネットワーク構築をする際に役立ち、クライアントが求めているネットワークにすることもできます。IT業界は日々進化しているため、OSも新しいものが増えてきています。そのため、常に最新情報に目を向けるようにして、クライアントが満足いくネットワークを構築する必要があります。以前のOSを使用することは、セキュリティ面にも問題を生じやすくしてしまうデメリットがあります。
必要な知識3：サーバーに関する知識
ネットワークエンジニアは、当然ネットワークに接続する仕事を行っているため、最低限のサーバーに関する知識も求められます。クライアントが求めているネットワークを構築することが難しいサーバーの場合、サーバーを新しく構築しなくてはいけない場合や、通信速度を早くする作業を行わなければなりません。サーバーエンジニアのように多くの知識を求められることは少ないですが、最低限の知識は身につけておきましょう。
必要な知識4：ケーブリングに関する知識
ケーブリングとは、ネットワーク機器同士を接続するケーブルを設置して接続することであり、ネットワークエンジニアにも必要とされる知識です。正しい接続方法を行わないと通信することもできなくなるため、基本的な知識ですが身につけておく必要があります。また、配線を室内に巡らせる際にも、あまり目につかない経路で配線を設置しなければなりません。しかし、最近はWi-fiが普及したこともあり、あまりケーブリングの知識が求められないケースも多いでしょう。
ネットワークエンジニアとして働くための大切な要素3つ
ネットワークエンジニアとして働くときに大切な要素があります。その要素が身についていなければ、活躍するまでに苦労してしまう場合が多いです。以下ではネットワークエンジニアで働く際に重要な要素を3つ紹介します。ネットワークエンジニアとして活躍したいと考えている人や、どのような要素が求められているのかを知りたい人は参考にしてください。
大切な要素1：ヒアリング力を鍛える
ネットワークエンジニアは専門職であり、コミュニケーション能力は必要ないと考えられがちですが、クライアントが求めていることを聞き出すヒアリング能力が必要とされます。クライアントの要望していることを正しく理解しネットワークを構築する必要があるため、ヒアリング能力がなければ、クライアントが満足できない仕上がりになってしまいます。また、クライアントが求めている条件も聞き出すことができれば、より完成度の高いネットワークを仕上げることが可能になります。
大切な要素2：プロジェクトを推進するスキル
ネットワークエンジニアとして実績があれば、指揮する立場になることもあり、プロジェクトを進行させる能力が求められます。リーダーのヒューマンスキルが高ければそれだけプロジェクトの進行も早まるため、スムーズに業務を行うことが可能になるでしょう。そのため、部下にも負担をかけることが少なく、信頼される人物に成長することができます。人の上に立つ立場になれば、重要度が高くなる要素です。
大切な要素3：最新製品や技術の動向を把握する
ネットワークエンジニアは、常に最新の技術と製品に目を向けておかなければなりません。最新情報を把握できないと、時代に遅れてしまうことがあります。いくらスキルが身についていても最新技術を取り入れたほうが効率が良いことも多いため、ベテランのネットワークエンジニアも常に世間に目を向けておく必要があります。交流会や勉強会に参加することで、最新の情報を気軽に入手することができるでしょう。
ネットワークエンジニアに有利な資格
ネットワークエンジニアとして働く場合に専門の資格は必要となりませんが、取得していれば、就職活動や転職する際に評価され、有利に定職に就くことができる資格は存在します。しかし、どのような資格がネットワークエンジニアにとって有利になるのか判断できない場合も多いです。そこで、ネットワークエンジニアの有利になる資格を紹介します。ネットワークエンジニアになりたい人や、専門の資格を習得したい人は参考にしてください。
有利な資格：基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ネットワークエンジニアだけではなく、エンジニア全般の職業におすすめの資格だといわれています。主に若い人が受講していることもあり、エンジニアとして働く前や、就職直後に受講している場合が多いでしょう。資格の名称に「基本情報」とついているため、難易度が低いものだと判断してしまう人もいるでしょう。しかし、エンジニア関係の資格の中でも、難易度が高いジャンルに分類され、合格率は2割から3割程度にとどまっています。
有利な資格：CCNA・CCNP
CCNA・CCNPは、ネットワークエンジニアに必要とされている資格のシスコ技術者認定の中に含まれている名称ですが、これは初級者レベルと中級者レベルのことを示しています。CCNAは多くのネットワークエンジニアが取得していますが、CCNPまで取得している人はまばらです。
ネットワークエンジニアを目指そう
ネットワークエンジニアは、さまざまなスキルが必要とされる職業ですが、今後も需要が高まることが考えられるため、おすすめの就職先でもあります。また、専門の知識が求められる場合も多いですが、基本的な知識とスキルだけでもネットワークエンジニアとして働くことができます。そのため、働きながらスキルや知識を身につけ、キャリアアップすることも可能です。
