AWS Transfer for SFTPについて

はじめに

皆さん、「AWS Transfer for SFTP」という言葉は聞いたことはないでしょうか? IT業界に携わっている多くの方は聞いたことがあるかもしれませんね。この記事では、「AWS Transfer for SFTP」とはなんなのかという基本的なことやメリット、利用方法についてわかりやすく解説していきます。

AWS Transfer for SFTPとは

まずは、「AWS Transfer for SFTP」についてです。読みは「AWS Transfer for SFTP( エーダブリューエス トランスファー フォー エスエフティーピー )」です。では、「AWS Transfer for SFTP」とは、どのようなサービスなのかを説明します。「AWS Transfer for SFTP」とは、完全マネージド型のAWSサービスの事で、「SFTP」を使用して、「Amazon S3」との間でファイルを転送します。と、いきなり言われても意味のわからない方もいるでしょう。もう少しかみ砕くために以下に「SFTP」と「Amazon S3」について記載しておきます。

そもそもSFTPとはなんなのか

「SFTP」というのは、「SSH File Transfer Protocol」の頭文字をとった略称の事です。SSHというのは、ネットワークを経由して、他のコンピューターに接続し、遠隔操作する際の通信情報を暗号化して改ざんや覗き見といった事から保護ができるプロトコルの事です。つまり、「SFTP」というのは、SSHで暗号化された通信路を使いファイルの送受信を行うプロトコルの事です。

Amazon S3とはなんなのか

「Amazon S3」とは、「Simple Storage Service」の3つの単語を省略して「S3」と呼んでいます。「Amazon S3」は、AWSが提供する代表的なサービスの1つで、安価で高い耐久性を持っているクラウド型のオブジェクトストレージサービス( オブジェクト単位で出し入れ可能なストレージサービス )の事です。他のAWSサービスの連携、データを無制限にアップロード可能、先ほども記載した、安価で高い耐久性を持っているという点がメリットとして挙げられます。

AWS Transfer for SFTPのメリット

「AWS Transfer for SFTP」を利用することで得られるメリットは、サーバーインフラを運用することなく、AWSでSFTPサーバーのアクセスできる点です。エンドユーザーのクライアントと設定を変えることなく、SFTPベースのワークフローをAWSに移行することが可能です。
他にもいくつかのメリットがあり、ニーズに合わせてリアルタイムでスケーリング( 性能や処理能力といったものを要求される処理量に合わせて増減する事 )が可能なフルマネージドサービス( ユーザーの代わりに、サーバーの初期構築や運用監視といった事を24時間365日、企業が提供するサービス )であるという点、アプリケーションをわざわざ変更するといった手間や、SFTPインフラを運用する必要がないという点、データは「Amazon S3」の高い耐久性のあるストレージに保存される為、処理や分析、レポート、監査、アーカイブ機能といったAWSのサービスを利用できる点、前払いの料金といったものはなく、サービスの利用料金のみ発生するといった点、このように様々なメリットが「AWS Transfer for SFTP」を利用することで得られます。

AWS Transfer for SFTP の利用方法

簡単にですが、「AWS Transfer for SFTP」の利用方法を記載しておきます。まず、「Amazon S3」のバケットを作成します。次に「AWS Transfer for SFTP」が「Amazon S3」バケットにアクセスするために用いるアクセス許可が含まれている「IAMポリシー」と「AWS Transfer for SFTP」との信頼関係を確立する「IAMポリシー」の2つが含まれている「IAMロール」を作成します。独自の登録済みドメインを所持している場合は、登録済みドメインとSFTPサーバーの関連付けをオプションから行ってください。次にSFTPサーバーを作成し、サービスが利用する予定であるIDプロバイダータイプを指定し、ユーザーの認証を行います。もし、カスタムIDプロバイダーではなく、サービスマネージド型のIDプロバイダーでSFTPサーバーを使用している場合は、1人以上のユーザーを追加してください。最後にSFTPクライアントを開き、接続を設定し、使用するSFTPサーバーのSFTPエンドポイント( エンドポイントとはネットワークに接続されたネットワーク端末の総称の事 )ホスト名を使用します。このホスト名は、「AWS Transfer for SFTP」マネジメントコンソールから取得することが可能となっています。この手順を踏むことによって「AWS Transfer for SFTP」が使用可能になります。

まとめ

本記事では「AWS Transfer for SFTP」とはなんなのか、メリット、利用方法を紹介させていただきました。本記事に書いてあるのは「AWS Transfer for SFTP」についての最低限の情報なので、まだまだ色々な特徴があります。もし「AWS Transfer for SFTP」に興味を持っていただけた方は、本記事に書いてある利用方法をよく読んでいただき、実際に使用してみて理解を深めるのもいいでしょうね。

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