CloudWatchとAmazon SNS

はじめに

「Amazon SNS」あるいは「Amazon CloudWatch」を利用している、したいと考えている方もいるかと思います。Amazon SNSとCloudWatchは統合されていますので、2つのサービス両方を利用することでさらに便利になることが期待できます。まずは、それぞれのサービスの概要について解説していきます。

Amazon SNSとは

Amazon SNS(Amazon Simple Notification Service)とは、クライアントなどへのメッセージの送信を管理する完全マネージド型サービスです。Amazon SNSを利用することでクライアントなどへのメッセージが、EメールやSMSに送信されます。ここでわかる通り、名称は似ていますが一般的なSNS(Social Networking Service)とは性質が異なっています。

Amazon SNSを利用するメリット

Amazon SNSを利用するメリットとしては、メッセージやトピックに高い可用性と耐久性があります。Amazon SNSはAmazon社がこれまで構築してきたインフラシステムを利用しており、サーバーやデータセンターも各リージョンに用意されているためそれぞれに超長期的に保存しておくことが可能です。また、Amazon SNSを利用することでメッセージがAWS Lambdaなどの他サービスも利用してメッセージを送信することができます。サブスクライブされたサービスが何らかの理由で利用できなくなっている場合は、Amazon SNS dead-letter queues(DLQ)に移しておくこともできるようになっています。

Amazon SNSの料金

Amazon SNSの料金は、他のAWSサービス同様、従量課金制となっております。また、利用するエンドポイントの種類によって料金が異なっています。モバイルプッシュ通知、リージョンはアジアパシフィック(東京)の場合、100万件までは無料、それ以上の場合は100万件ごとに0.50USD(約53円)となっています。Eメール/JSON形式のメール、リージョンはアジアパシフィック(東京)の場合、1000件までは無料、それ以上の場合は10万件ごとに2.00USD(約212円)となっています。Simple Queue Service (SQS)とLambda 関数に配信する場合は無料です。それぞれのサービスでかかっている料金のみ発生しますので、Amazon SNSを利用することによって新たに別途料金が発生することはありません。従量課金制のため、不要な通知やメールを削減することで費用の削減をすることができます。

Amazon CloudWatchとは

Amazon CloudWatchとは、AWS(Amazon Web Services)のサービスやアプリケーションを監視するフルマネージドサービスです。
「CloudWatch」「CloudWatch Logs」「CloudWatch Events」の3種類がありますが、この記事では「CloudWatch」について説明していきます。CPUやメモリ、AWSの利用料金をグラフ化し、監視することができます。また、一定の値を設定することで設定した値に達するとアラームが発生するようにすることができます。

Amazon CloudWatchを利用するメリット

Amazon CloudWatchを利用するメリットは、アプリケーションやサービスの状態を可視化し、情報収集ができる点です。不要なサービスや料金が非常に見やすくなります。料金を設定することでその料金に達した時点でアラームを発生させることができます。アラームが発生した時点でサービスを止めれば想定以上に費用が発生することはありません。費用をとにかく抑えたい方はアラームを設定することを強くおすすめします。

Amazon CloudWatchの料金

Amazon CloudWatchの料金は、他のサービス利用時に自動的にCloudWatchの無料枠が適用されます。有料利用枠となる場合は、月単位のメトリクス送信数によって料金が発生します。また、メトリクス数が多くなるほど1メトリクス当たりの料金が安くなります。最初の10000メトリクスまでは、1メトリクスあたり0.30USD(約31円)となります。割引分については、この記事では割愛します。

CloudWatchとAmazon SNSを両方利用する

CloudWatchとAmazon SNSは統合されていますので、Amazon SNS通知についてもモニタリングすることができます。通知されたメッセージをそれぞれ分析し、Amazon SNS全体の現在の状態を把握することができます。また、Amazon SNSのメトリクス数を設定することでアラームをSMSやEメールなどに通知されるように設定することもできます。この設定をすることでパフォーマンスの向上や料金の削減に役立てることができます。

まとめ

「Amazon SNS」と「Amazon CloudWatch」を相互利用することでそれぞれのメリットだけでなく相乗効果も期待できます。どちらかを利用されている方は、「Amazon SNS」と「Amazon CloudWatch」の両方を利用することをおすすめします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

前の記事

Amazon Cognitoについて

次の記事

AWS Transfer for SFTPについて