EC2って何?

はじめに

あなたはEC2とは何なのかご存じでしょうか?今回、EC2とは何か、どんなことが出来るのか記述していきますので、最後までお付き合いいただけたら幸いです。

EC2とは

まず、EC2とはElastic Compute Cloudの略で、Amazonが提供しているクラウドサーバー構築サービスのことです。ここで少し話を変えますが、クラウドサーバーにはどんなメリットがあると考えられますか?サーバーとは本来、企業などの持ち主がサーバールームにマシンそのものを置いて、自身で保守・管理するというものでした。企業がどんどん大きくなっていき、サーバールームにもうマシンを置くスペースが無くなったとします。すると、解決策に上がるものはサーバールームの改築、レンタルサーバーの利用、ハウジング(サーバーを業者のもとに置かせてもらうこと)などでしょう。どれも当然費用がかかります。そんな時、全ての問題を解決してくれるのがクラウドサーバーです。インターネット上での処理なので、マシンは必要ないし置き場ももちろん必要ありませんので、コストが抑えられることできます。さらに、EC2はサーバーの機能を切り売りしているので、必要な時に必要な分だけ買って使えるという利便性があります。

機能

ここではEC2の機能についてご紹介していきます。

・インスタンス

EC2はインスタンスと呼ばれる仮想サーバーの機能を持っています。簡単に言えば、サーバーマシンが無いにもかかわらず、コンピューター上でサーバーと同じ役割をするソフトウェアを起動させてサーバーと同じように使えるようにしたもののことを言います。インスタンスはインスタンスタイプと呼ばれるOSやCPU、メモリ、ストレージから構成を選んで作成します。また、インスタンスは複数作成して実行することも出来るので、アプリケーションサーバーとデータベースサーバの2つのサーバーが必要な時はインスタンスを2つ生成して対応できます。このように必要に応じて複数のインスタンスを立ち上げることで、柔軟なインフラが構築できます。

・ファイアウォール機能

標準でファイアウォール機能が用意されています。セキュリティグループというものを作成し、インスタンスに到達できる信号(プロトコル、ポート番号、送信元アドレス)をファイアウォールで制御します。一方、設定ミスでポートに穴を開けてしまい、重大なセキュリティホールとなることもあるので注意が必要です。

・キーペアを使用したログイン管理

インスタンスへのログイン情報は公開鍵暗号方式で管理、保存することが出来ます。パスワード認証よりもセキュリティ強度が高いところがポイントです。なお、ログイン管理としてはAWS自体へのログインにも「乗っ取り」などを防ぐため、十分注意が必要です。AWSでは多段階認証が設定できるので、セキュリティ被害を防ぐため設定をお勧めします。

無料で使える!?

AWSには無料で利用できる「無期限無料」「12ヶ月間無料」「トライアル」の3つの方法があります。ここではどんな条件で使えるのか、EC2はどの方法で無料で利用できるのか等を紹介していきます。

・無期限無料

これは限られたサービスしか利用できませんが、アカウントを作るだけで利用できます。ずっと無料です。

・12ヶ月間無料

新規の顧客が対象ですが、各サービスの決められた使用範囲内であれば12か月間無料です。ちなみに12か月間というのは、サービスを使い始めてからではなく、AWSへの最初のサインアップ日から12か月間無料で利用できるということなのでご注意ください。

EC2はこの「12ヶ月無料」枠の中に入っており、750時間/月で利用できるので試してみたい方は利用してみてはいかがでしょうか?また、無料利用枠内では「EC2マイクロインスタンス(Windows t2.micro)」が使用できます。他のインスタンスを使う場合は課金が必要なのでご注意ください。

・トライアル

最初に利用した時点から始まる短期間の無料トライアルです。この短期間というものはサービスによりますが、最短25時間のものから最長3か月程度のものがあります。

無料期間が終わったらどうなるのか

無料期間が終わりそうになったらAmazonからメールが届きます。全文英語の場合があり、放置してしまうと課金コースに行ってしまうので、無料のまま終わらせたい人は以下の対処をしましょう。

  • 解約する前に必要なワークスペースの内容はどこかに残しておきましょう。
  • rootユーザーでログインした後、IAM(Identity and Access Management)へ移動します。トップの検索バーから「IAM」と検索し、表示された全てのユーザーを削除します。
  • 「userID」のボタンをクリックし、メニューが出てきたら「マイアカウント」を選択します。画面の一番下まで移動すると、「アカウント解除」が表示されるので全てのチェックボックスにチェックを入れ、「アカウントの解約」という赤色のボタンを押します。ポップアップも「アカウントの解約」を押します。

画面の上部中央に「アカウントは解約されました」という緑色の表示が出てきたら、解約完了です。これで請求される心配はありません。

使ってみよう

EC2を利用するまでの一連の流れは以下の通りです。よろしければ参考にしてみてください。

・AWSアカウントを作成します。

・AWSにサインイン(ログイン)します。

・サービスの中から「EC2」を選びます。

ここから先の手順は文章だと伝わりづらいので「仮想サーバーを立ちあげてみよう」というレッスン動画を見ていただいたほうが理解しやすいでしょう。

さいごに

いかがでしたでしょうか?EC2とはどんなもので、どんな利点があるのか、また「AWSを試しに無料で使ってみたいけど、そのまま課金コースに行ったらどうしよう」などの問題も解決出来ましたら幸いです。EC2はクラウドサーバーの中でも特に料金に関して使い勝手が良く、従量制の他に前払いの料金が多いほど割引がきく制度があるので、コスト削減に重宝されるでしょう。以上、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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