AWS認定資格アソシエイトレベルとは

はじめに

 昨今、国内においてもAWS(Amazon Web Services)導入例が10万を超えるほどにAWSを採用する企業が増加していく流れの中で、エンジニアではない方のクラウドコンピューティングに対する認知度や関心も高まっているのではないでしょうか。また、幅広いクラウド関連の知識や、AWSにおける各種サービスの知識や技術力が求められる機会がIT業界を除いても増加しています。そこで活用したいのが、分野別に実施されているAWS認定資格の学習及び受験です。試験対策を行う過程の中でもAWSに関する知識やスキルを身に付けることができ、合格出来れば専門的なスキルの保有を証明することが出来ます。サービス全般についての理解が深まるだけでなく、実践で役立つといった理由から取得を目指す方が急増中のAWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイトにフォーカスして、基本的な情報を整理していきます。

AWS認定資格の概要

 まずは、AWS認定資格について解説します。Amazonが提供しているAWS認定資格には、「基礎レベル」「アソシエイト」「プロフェッショナル」の3つのレベルがあります。AWS認定資格はAWSを使ったクラウドの専門知識を証明する資格であり、実務レベルでどれだけ使えるかを、取得した資格に応じて客観的に判断することが可能です。その中でもアソシエイトはクラウドプラクティショナーの上位となる中級レベルに該当します。簡単にアソシエイトレベルの概要を下記に整理します。

AWSアソシエイトレベル

 レベル目安は、1年間程度のAWSクラウドを使用した課題解決及び解決策実施による経験等が求められますが、AWS業務未経験者であってもAWSの主要サービスの概要やクラウドの一般的知識などがある人であればこのレベルに該当します。

AWS認定資格

・ソリューションアーキテクト(Solutions Architect associate) / 設計者向け

・SysOpsアドミニストレーター(SysOps Administrator) / 運用担当者向け

・デベロッパー(Developer)/ 開発者向け

概要

 アソシエイトレベルの試験は、設計者向けであり、試験ではAWSサービスの特徴の他、AWS Well-Architected Framework が提唱しているシステムを設計・構築・運用する上での5つの原則とベストプラクティス(AWSの最適な活用法)等に則した問題が出題されます。実務経験がなくとも受験することは可能です。 また、認定によって検証される能力は下記です。

・AWS の主要なサービス、使用方法、AWSの基本アーキテクチャのベストプラクティスについて理解していること

・AWS を使用するクラウドベースのアプリケーションの開発、デプロイ、デバッグについて習熟していること

つまり、AWSのサービスを利用した効率が良いクラウド環境の設計及び構築または提案が可能であることを証明出来ます。AWSの実務が未経験であっても資格取得は可能でありますが、ネットワークやクラウドまわりの業務経験や基礎知識、AWSの主要なサービスについての理解は最低限必要であることからも、求められる知識は広範囲であるため、
理解がない人は、まず基礎レベルに該当するクラウドプラクティショナーの資格を目指した学習を進めていくと良いかもしれません。

3つのアソシエイト資格

 アソシエイト資格にはソリューションアーキテクトSys Opsアドミニストレーターデベロッパーの3つの試験があり、それぞれの分野で1年程度の実務経験がある方が対象です。3つの試験をそれぞれ取得することで証明できる能力が異なるため、選定の際の参考として下記にまとめます。

ソリューションアーキテクト

 ソリューションアーキテクトは、AWSのテクノロジーを使用して安全且つ強固なアプリケーションを構築及びデプロイ出来る知識を証明する資格です。

SysOpsアドミニストレーター

 SysOpsアドミニストレーターは、ビジネスに必要な安定性やスケーラビリティをAWSを用いて実現するスキルや、システム構築やサービスデプロイメントの自動化を行うためのスキルを証明する資格です。

デベロッパー

 デベロッパーは、AWSの主要サービスや使用方法等のベストプラクティスやクラウドベースのアプリケーション開発におけるデプロイやデバッグに関しての理解を証明する資格です。

試験詳細

形式

択一選択問題及び複数選択問題

試験時間

130分

問題数

65問

合格ライン

720/1000点以上

受験料

15,000円(税別)

言語

英語、日本語、韓国語、中国語 (簡体字)

おわりに

 AWSソリューションアーキテクト-アソシエイトにフォーカスして基本情報を整理してきました。試験内容でAWSの操作画面については問われることはなく、AWSを用いた実務経験がなくとも、AWSの各サービスの特徴や、前述したようにAWS Well-Architected Frameworkの考え方を理解していくような学習を進めていく事で対策は十分可能です。アソシエイトレベルの資格を取得することで、AWSに関する知識やスキルの証明になることはもちろん、学習の過程でクラウドサービスにおけるシステム設計や構築及び運用に至る幅広い技術を身につけるために有効的であると言われています。現在、業務でAWSを扱っている方も、今後AWSを扱う予定の業務未経験者も、アソシエイトレベルの資格取得を目標として、今後の業務に役立ててみてください。

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