Aurora MySQLとは何なのか?

Aurora MySQLとは何なのか?

そもそもAmazon Auroraとは?

Amazon Auroraと呼ばれるサービスは、Amazon Web Servicesによって開発・提供されるマネージド型のリレーショナルデータベースのことです。MySQLやPostgreSQLといったリレーショナルデータベースと高い互換性を持っており、そういったリレーショナルデータベースで使用していたコードやアップリケ―ション、ツールをそのままAmazon Auroraで使用することが可能です。さらに、Amazon Auroraは完全運用保守管理代行型サービスになっていますので、ソフトウェアに対するパッチの適用から、セットアップやバックアップなども含めてデータベース管理をAmazonに担ってもらうことが可能です。

MySQLとは?

MySQLについても一応説明させていただきます。MySQLは世界中の多くの企業が採用しているオープンソースのリレーショナルデータベース管理システムのことです。リレーショナルデータベースは複数の行と列で構成された「表(テーブル)」の形式で管理され、大量のデータをより安全かつ高速に扱うことを可能にするシステムです。ビッグデータを業務で扱うことの増えた昨今、様々なアプリケーションやシステム内にデータベースが利用されています。

Aurora MySQLの特徴

Amazon Aurora MySQLは、Amazon AuroraのMySQL互換エディションのことです。その特徴として、同じハードウェア上で通常のMySQLとAurora MySQLを比較した結果、通常のMySQLのスループットの最大5倍の性能を発揮するなど、様々なソフトウェアやハードウェアの技術が使用された結果としてパフォーマンスが向上しています。

Amazon Aurora MySQL 5.7互換エディションについて

Amazon Aurora MySQL5.7互換エディションでは、Amazon Auroraに備わっていたAWS Lambda関数の呼び出しやBacktrackなどの多くの機能が利用可能となり、パフォ-マンスや管理性なども改善されました。

Amazon Aurora MySQL 5.7互換エディションでGlobal Databaseが使用可能に

Amazon Aurora MySQL 5.7互換エディションでAmazon Aurora Global Databaseが利用可能になりました。このグローバルデータべ―スとは、データをマスターとして管理する1つのAWSリージョンと最大5つのデータベースからの読み取り専用のセカンダリAWSリージョンから構成されるデータベースです。通常1秒未満の遅延時間でデータの同期をレプリケーションにて行うため、低レイテンシーでデータの読み取りを行うことが可能です。また、セカンダリークラスターを作成しておくことで災害が起こった際にもセカンダリAWSリージョンを1分以内で迅速にマスターに昇格させることで読み取り/書き込みオペレーション全体に対応することが出来るなど、安全性も高くなります。これまではAmazon Auroraのみで使用できる機能でしたが、Amazon Aurora MySQL 5.7互換エディションによって、Amazon Aurora MySQLでもこのグローバルデータベースが使用可能となりました。

追加された各種拡張機能について

追加された拡張機能の1つとして、まずAWS Lambda関数の呼び出しが可能になりました。これにより、サーバーレスなコードの実行が可能になりました。もう少し具体的に説明いたしますと、通常Webアプリケーションを動作させるためにはWebサーバー、Webアプリケーションサーバーといったサーバーが必要になります。Webページにアクセスなどが行われたタイミングで用意したサーバーコンピューター上でプログラムを実行するのですが、AWS Lambdaを利用すればこのサーバーを用意する必要がなくなります。Amazon Aurora MySQL 5.7互換エディションによってAWS Lambda関数を呼び出してデータベースにアクセスすることが可能になりました。また、AWS Lambdaはアクセスされてコードを実行した回数で料金がかかってきますのでプロジェクトの規模などにもよりますが、サーバーを運用して保守・管理を行うよりもかなり安価で済む場合があります。

また、Amazon Auroraにて使用可能だったBacktrack機能が使用可能になりました。このBacktrack機能を用いることで、通常のポイントインタイムリカバリよりも高速に特定の過去にデータベースの状態を「巻き戻す」ことが可能になります。データベースに誤って不正なテーブルを挿入した、などの間違いに気づいた段階でAmazon Web Servicesが取っている72時間前までのトランザクションログの中から、どこまで戻りたいか、という時間を指定することで指定した時間までロールバックすることが出来るようになります。

その他にもホット行の競合やハッシュ結合などの機能が拡張されており、全体的にパフォーマンスが向上しました。

終わりに

ここまでお読みいただきありがとうございました。いかがだったでしょうか。今回の記事ではAmazon Aurora MySQL 5.7互換エディションについて、どういった変更が加わったのか、その変更によりあらたにどのようなことが可能になったのか、といった点に焦点をあてて説明させていただきました。Amazon Web ServicesはAmazon Auroraの他にも様々な役立つ機能を備えています。この機会に是非ご自身の業務に活用しみてはいかがでしょうか。

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