AWSのStorage gatewayとは?

AWSのStorage gatewayとは?

AWS Storage Gateway(ストレージゲートウェイ) は、オンプレミスからクラウドストレージへのアクセスを可能にするクラウドストレージサービスです。オンプレミスにあるファイルサーバなどのストレージとAmazon S3の大容量ストレージを密接に連携させ、堅牢かつ可用性の高いストレージを構築することが可能になります。

AWS Storage Gateway は3つのゲートウェイタイプで構成されています。

ファイルゲートウェイ

ファイルゲートウェイを使用すると、コスト効率と耐久性に優れた方法で、大容量のファイルやメディアアセットを AWS に保存することができます。つまり、今までオンプレミス環境で使用していたファイルをそのままオブジェクトとしてAWS S3などに移行することができます。また、頻繁にアクセスするオブジェクトについてはゲートウェイのローカルキャッシュを用いることで低レンテンシー(低遅延)でオンプレミス環境で操作しているような操作感のまま使用することができます。Amazon S3 に保存されたコンテンツは、クラウドサービス内で API を用いて操作できます。

Amazon S3 に移動したそのデータは、Amazon Athena や Amazon Redshift Spectrum のようなサービスを介して直接クエリ(命令)する方法か、Hadoop ベースの処理向けの Amazon EMR といったその他のクラウドツールに読み込む方法のいずれかを使用して、分析に使用することができます。分析後、Storage Gateway サービスにより、これらの新しい結果ファイル (オブジェクト) がオンプレミスアプリケーションで確認できるようになります。

ボリュームゲートウェイ

ボリュームゲートウェイは、オンプレミスでのスナップショットデータを、S3、そのスナップショットを Amazon EBS に保存することができます。ボリュームゲートウェイは、最新のアクセスデータのキャッシュ、またはボリューム全体のコピーのいずれかをオンプレミスで維持します。そのため、アプリケーションからデータへの高速アクセスが可能になります。これに加えて、ボリュームデータはすべて永続的かつコスト効率に優れた方法で AWS に保存され、ペタバイト規模のスケーラビリティを実現できます。また災害が発生した場合、クラウド内または異なるデータセンター内のアプリケーションを設定し、スナップショットを復元するだけで、実行を継続できます。ボリュームゲートウェイにはキャッシュ型ボリュームと保管型ゲートウェイの2種類の方法があり、以下に特徴を紹介していきます。

キャッシュ型ボリューム

キャッシュ型ボリュームを使用することで、頻繁にアクセスされるデータはローカルストレージに保持しながら、Amazon S3 を大部分のデータストレージとして使用できます。キャッシュ型ボリュームは、オンプレミスのストレージの消費を最小限に抑える方法となっています。同時に、頻繁にアクセスするデータには、低レイテンシーなアクセスが可能になります。ゲートウェイは、書き込まれたデータを Amazon S3 に作成されたストレージに保存し、最近読み込まれたデータはオンプレミスのStorage gatewayのキャッシュに保持して、バッファストレージにアップロードします。

保管型ボリューム

保管型ボリュームを使用すると、プライマリデータをローカルに保存する一方で、そのデータを非同期に AWS にバックアップすることができます。保管型ボリュームを使用することにより、オンプレミスのアプリケーションがそのデータセット全体に低レイテンシーでアクセスできます。それと同時に、S3に耐久性のあるオフサイトのバックアップを作成することができます。保管型ボリュームはデータの全てに低レンテンシーで接続しておく必要があり、尚且つAWSにバックアップを作成したい場合に最適な方法となっています。

テープゲートウェイ

テープゲートウェイ は、データを AWS クラウドにアーカイブすることで、耐久性が高くコスト効率的なバックアップが実現できます。仮想テープライブラリ (VTL) のインターフェイスを使用することで、既存のオンプレミス環境での物理テープを管理するように、テープゲートウェイ 上に作成する仮想テープカートリッジにデータを保存できます。各 テープゲートウェイ にはメディアチェンジャーとテープドライブがあらかじめ組み込まれています。これらは、既存のバックアップアプリケーションから iSCSI デバイスとして利用できます。データをアーカイブするには、必要に応じてテープカートリッジを追加します。また、アーカイブ内のテープは仮想テープシェルフ (VTS) に保存されます。VTS は S3 Glacier または S3 GlacierDeep Archive (データのアーカイブ、バックアップ、長期データ保持のための低コストのストレージサービス) によってサポートされます。テープゲートウェイを利用することにより、オンプレミス環境のようにデータを保管しながらも、S3によって管理ができるので、強固なセキュリティ、そして、十分な可用性を実現することができます。

終わりに

クラウド環境の新たな活用方法としてオンプレミスとクラウドの双方のメリットを活かすハイブリッドクラウドという運用方法も現在注目が集まっています。Storage gatewayはAWS環境でのハイブリッドクラウド実現をサポートする有用なサービスであると言えます。

参考文献:
https://codezine.jp/article/detail/7782
https://cpu100per.aminchu.net/aws/aws-csapaws-storage-gateway/

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