AWSの代表サービス「EC2」「S3」「RDS」「Lambda」の紹介

はじめに

Amazonが提供するクラウドサービス(通称AWS)には、多種多様なサービスが揃っており、120以上にも及ぶ様々なサービスが公開されています。本記事では、クラウドコンピューティングサービスを利用する上でのAWSの代表的なサービスについて紹介したいと思います。

AWSとはクラウドコンピューティングを使ったサービスのこと

AWSを利用する上で、クラウドコンピューティングサービスについて知っておく必要があります。クラウドコンピューティングサービスとは、インターネットを介してサーバー・ストレージ・データベース・ソフトウェアといった様々なサービスを利用することを指します。

従来の物理サーバー(オンプレミス)では、サーバー機器を購入し管理が必要な上に設置スペースを確保しなければならなかったのに対し、クラウドコンピューティングは、1台のPCとインターネットに接続できる環境さえあれば、サーバーや大容量のストレージ、高速なデータベースなどを必要な分だけ利用することができます。
そのため、サーバー機器を購入してから設置までの時間やコストを削減でき、従来に比べて圧倒的にスピーディーな開発が行えるようになりました。

AWSの代表的なサービス

AWSは様々なサービスが備わっていますが、全ての機能は使いこなすのは大変です。そこで今回は、初心者がクラウドコンピューティングを利用する上で最低限知っておきたい代表的なサービスを紹介します。

1.Amazon EC2(サーバー環境構築)

Amazon EC2とは、「Amazon Elastic Compute Cloud」の略称で、仮想サーバーを作成・利用できるサービスです。EC2では、LinuxやWindows、Red Hat等様々なOSの仮想サーバーを実行するための環境を瞬時に用意することができ、システム構築にかかる時間を短縮することができます。
EC2の優れている点として、複数の仮想サーバーを構築したり、突然のアクセス増加にも対応できるほどの柔軟性を持っているという特徴があります。構築に掛かる時間を短縮したり、冗長化する手間を省いたりできるため、幅広く支持されています。

また、EC2を使用する際にはセットで「EBS」を使用することをおすすめします。
EBS(Elastic Block Store)とは、サーバー上に保存したデータを保管しておくサービスで、AWS EC2で作成したインスタンスを停止させる場合に使います。
なぜEBSとセット利用することが推奨されるのか、実はEC2にもデータを保存する領域はありますが、EC2を停止するとデータを消えてしまうため、永続的な保存領域を確保しておく必要があるのです。

サーバーはWebサイトの公開・運用やアプリケーションの制作する上では必須となりますので、EC2の特徴は最低限覚えておくようといいでしょう。

2.Amazon S3(データ保存/コンテンツ配信)

S3とは、AWSのサービスの1つ「Simple Storage Service」の略称で、クラウド型のオブジェクトストレージサービスを提供しています。
オブジェクトストレージとは、ファイルなどのデータを保存・管理することができるもののことを指しています。オブジェクト単位でデータのバージョンを残すことができたり、データを分散して保存することで、万が一の障害に強いというメリットがあります。

S3には様々な機能がありますが、基本的な機能としては、ファイルのバックアップや保存を行う「ストレージ機能」が挙げられます。S3のストレージ機能には、保存容量やファイル数に制限がなく、非常に高い耐久性を誇っているため、データ消失の可能性が限りなく0に近いと言われています。
また、事前に保存容量を決める必要は無く、入れた分だけ課金されるので、FTPサーバーのようにストレージの空き容量を気にする必要もありません。 思い立ったらすぐにS3に保存することができるので非常に便利です。

S3の代表的な機能としてもう1つ挙げられるのが「静的コンテンツの配信」です。
静的コンテンツとは、例えば画像やhtml、CSSファイルのような「内容に関わらず、常に同じ結果を返すコンテンツ」のことをいいます。
S3では、保存したデータが静的コンテンツであればインターネット経由で受け渡しすることが可能なのです。

3.Amazon RDS(データベース利用)

Amazon RDS(Amazon Relational Database Service)とは、AWSのリレーショナル型のデータベースを作成・管理できるサービスです。
リレーショナル型データベースとはExcel表のように行と列2つの軸で表したデータベースのことを言い、特定の条件に基づいて複数のデータを管理し、必要に応じて目的のデータを検索したり、編集を行ったりするために利用します。

Amazon RDSでは通常、「RDBMS(Relational DataBase Management System)」と呼ばれるデータベースを管理するためのソフトウェアを使う必要があります。
Amazon RDSで利用できるRDBMSは以下の通りです。

・Amazon Aurora
・Postgre SQL
・MySQL
・Mariaデータベース
・Oracle
・SQL Server

Amazon RDSにはデータベースを安全かつ効率的に管理するための機能として、
ソフトウェアの自動パッチ作業やリードレプリカ、自動バックアップなどが備わっています。料金体系も従量制または定額制があるため、運用方法によって費用を抑えることが可能です。

4.AWS Lambda(プログラムの実行環境)

Lambdaとは、AWSが提供する「サーバーレスコンピューティングサービス」ともいい、その名の通りサーバー(または仮想サーバー)を使わなくても任意のプログラムを実行できる環境を提供するサービスです。
サーバーやOSの構築・管理、セキュリティの設定、モニタリングなどの作業をユーザー自身で行う必要はなく、実行するための関数を作成・登録するだけで利用できます。
またリクエスト単位での従量制課金となり無駄がない上に、100万リクエストまで無料なので、コスト削減も期待できます。

まとめ

今回はAWSが提供するサービスの中から代表的と思われる「EC2」「S3」「RDS」「Lambda」、以上4つのサービスを紹介しました。
紹介したサービス以外にも、AWSでは様々な機能を持ったサービスが数多く揃っており、使いこなせればとても便利なものばかりです。
これからAWSを学習してみたいという人は、まずは「EC2」「S3」「RDS」「Lambda」を実際に運用してみてはいかがでしょうか。

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