AWS IoT Things Graphとは?

はじめに

昨今、IoTの技術が進化しており、今や日常生活でも見るようになった。例えば家電製品のテレビや冷蔵庫、エアコン、電球といったものをIoTを使って組み合わせることで、今以上に快適な生活を送ることが出来ます。本記事では、それぞれベンダーが異なるデバイスを容易に連携することが出来るAWS IoT Things Graph の概要と特徴について解説していきます。

AWS IoT Things Graph の概要

AWS IoT Things Graph は、さまざまなデバイスやWebサービスに接続することで、IoTアプリケーションを構築したり、スマートホーム、工業オートメーション、エネルギー管理などの幅広いユースケースにおいてタスクの自動化を容易にしてくれるサービスとなっています。

なぜこのサービスが生まれたのかというと、現在、普及している標準が無いため、開発者は複数のメーカーからのデバイスを相互接続したり、ウェブサービスと接続することは大変難しい状況となっています。その問題を解決するために、IoT アプリケーションに必要なすべてのデバイスおよびウェブサービスを統合する必要があり、そのために大量のコードを書く必要がありました。

AWS IoT Things Graph では、視覚的なドラッグ&ドロップのインターフェイスを提供してもらえるため、デバイスとウェブサービス間を接続し、そのやり取りを調整できることが可能となり、迅速な IoT アプリケーションの構築が可能です。

AWS IoT Things Graph は、ウェブサービス用や、デバイスタイプ用のプレビルド済みのモデルを使用することで開始できます。また、独自のカスタムモデルを作成することでも使用を開始することが出来ます。わずか数クリックで、IoT アプリケーションをAWS IoT Greengrass 対応の幅広いデバイス上でデプロイして実行、動作が出来ます。

AWS IoT Things Graph の特徴や利点

ここではAWS IoT Things Graph の特徴や利点についてを、3点にまとめて解説していきます。

IoT アプリケーションの構築スピードを上げる

AWS IoT Things Graph を使用すると、低レベルのデバイスの詳細を理解することや、デバイスとウェブサービスを連携させるためのコードを書く時間を削減することが出来、IoT アプリケーションの構築の高速化が可能となります。AWS IoT Things Graph では、モデルというデバイスを一連のアクション、イベント、状態として抽象化したものを使用することで、簡単に操作出来るようになります。また、デバイスインターフェイスはその基礎となる実装から分離されます。

AWS IoT Things Graph では、先ほど説明したモデルを簡単に再利用出来るため、IoT アプリケーションのデプロイ用にコードを複製する必要が無くなります。モデルリポジトリは、AWS IoT Things Graph の GraphQL ベースのスキーマモデリング言語で独自モデルを構築するか、一般的なデバイス向けのモデルから選択することも出来ます。

AWS IoT Things Graph では、マッピングライブラリを利用することで、1 つのデバイスの出力を他のデバイスの入力に変換するためにコードを記述することが不要となります。マッピングでは、低レベルのデバイス詳細を他のデバイスで使用できる形式に変換することが出来、ソフトウェアを変更せずともデバイス間で通信することが可能になります。

高度なワークフローの容易な作成

AWS IoT Things Graph では、ドラッグ&ドロップインターフェイスによって、簡単にアプリケーションを開発できるようになります。ドラッグ&ドロップインターフェイスでは、複数のモデルの接続やモデル間の通信の定義、ワークフローの構築により、アプリケーションを視覚的に構築する事ができます。また、新しいデバイスやビジネスロジックを追加することが可能なため、IoT アプリケーション全体を修正することなくアプリケーションを発展させることが可能です。

容易な管理と監視

AWS IoT Things Graph アプリケーションは、簡単にIoT アプリケーションをパッケージ化することが出来、AWS クラウドまたは AWS IoT Greengrass 対応デバイスなどに、デプロイできる特徴があります。また、インターネット接続が無い場合でもローカルですばやく応答する事が出来ます。

まとめ

今回AWS IoT Things Graph について解説していきました。IoT はこれからの時代にとても重要な要素になるので、その構築を補助してくれるAWS IoT Things Graph はとても使いやすいサービスだと思います。また、IoT アプリケーションの構築スピードを上げたり、高度なワークフローの容易な作成や、管理と監視も楽に行えるという利点があるので、IoTの構築に興味がある方は検討してみると良いだろう。

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