Lightsailとデータベースについて
仮想サーバー、ストレージ、データベース、ネットワーキングをまとめてす使うことができるAWSのLightsail。今回はLightsailとデータベースに着目してみていきましょう。
Amazon Lightsailの特徴
Amazon LightsailとはAWSの仮想サーバーを提供するサービスです。同じようなサービスで EC2がありますが少し特徴が異なります。EC2 は機能ごとにサービスを提供していますが、 Lightsail はコンピューティグやストレージ、データ転送といった Web サーバとしての機能をまとめて提供しています。
これにより Lightsail ひとつだけで Webサービスが作成できるようになっています。また WordPress, LAMP サーバ, Redmine,データベースなどがプリセットでアプリケーションが用意されており、クリックするだけで起動できる非常に操作が簡単なサービスです。
素早く手間を掛けずにサービスを立ち上げたいときや、WordPress 運用などの小規模サーバを利用したいときなどに便利です。ですがその反面、EC2ほど融通がきかない点には注意が必要です。パッケージングされたサービスであるため用途によっては機能の組み合わせができなません。EC2 と比べるとスペックが制限されており拡張性や柔軟性に欠けていますが、Lightsail には EC2 へのアップグレード方法も用意されており、最小構成で立ち上げたサービスをドキュメントに従って EC2 に移行して機能やスペックの増強などといった利用方法も可能です。
マネージドデータベースの比較
Lightsailで使用できるデータベースは MySQLとPostgreSQLの2種類です。
MySQL
2020年8月現在 Lightsail ではMySQL 5.6.48、5.7.30、8.0.20 が使用できます。MySQL は最も広く採用されているオープンソースのリレーショナルデータベースです。多くの一般的なウェブサイト、アプリケーション、および商用製品でプライマリのリレーショナルデータストアとして使用されています。
PostgreSQL
2020年8月現在 Lightsail ではPostgreSQL 9.6.18、10.13、11.8、12.3 を利用できます。PostgreSQL は、30 年以上もの間開発されてきた強力なオープンソースのオブジェクトリレーショナルデータベースシステムであり、信頼性、機能の堅牢性、およびパフォーマンスで高い評価を得ているデータベースです。
データベースを作成する5ステップ
1. データベースタブからデータベースの作成を選択します。
2. リージョンとAZを指定して、MySQLかPostgreSQLを選びます。
3. データベースのログインユーザとパスワード、データベース名を設定します。
4. データベースプランを選択します。
※最小構成は最初の1ヵ月が無料です。
※高可用性モードにすると料金が2倍になりますが、別のアベイラビリティーゾーンにセカンダリデータベースを作成してくれます。
5. Lightsail内でのリソース識別名を付けたらデータベースが作成完了です。
データベースのプラン
プラン月額 | 15$ | 30$ | 60$ | 115$ |
---|---|---|---|---|
メモリ | 1GB | 2GB | 4GB | 8GB |
処理 | 1vCPU | 1 vCPU | 2 vCPU | 2 vCPU |
ストレージ | 40GBのSSD | 80GBのSSD | 120 GBのSSD | 240 GBのSSD |
転送 | 100GB | 100GB | 100GB | 200GB |
データベースプランごとに仕様が異なるため、データベースにインポートするデータの量に応じて、適切なサイズのデータベースプランを選択しましょう。サイズの要件に満たないプランを選択すると、データのインポートが遅くなることがあります。
高可用性データベース
Lightsail の高可用性データベースは、1 つのアベイラビリティーゾーンでプライマリデータベースを保持し、別のアベイラビリティーゾーンでスタンバイ用のセカンダリデータベースを保持しています。これによって災害時などでアベイラビリティーゾーンが被害を受けてしまったときでも安全にデータを管理することができます。
データベースのパブリックモード
Lightsail のマネージドデータベースにアクセスできるのは、同じLightsailアカウント内にある Lightsail リソース (インスタンス、ロードバランサーなど) のだけです。パブリックモードを有効にすることでデータベースのほかからのアクセスを可能にします。パブリックモードを有効にすると、ユーザーがデータベースエンドポイント、ポート、ユーザー名、パスワードを使用してデータベースに接続できます。
データベースのパスワード
Lightsail で新しいデータベースを作成するとき、自動的に強力なパスワードを作成するか、独自にパスワードを指定できます。設定したデータベースのパスワードは、Lightsail コンソールで確認することができます。
データベースのスナップショット
Lightsail でマネージドデータベースのスナップショットを作成できます。スナップショットを作成することでデータベースのコピーを取ることができ、何らかの問題が発生した場合にスナップショットで復元することが可能です。また、スナップショットを使用して高可用性プランまたはスタンダードプランを使用する新しいデータベースを作成することもできます。スタンダードデータベースのスナップショットを作成する場合、データベースのサイズが大きいときは数秒から数分、データベースが使用不可になることがあります。高可用性データベースの場合、スナップショットはスタンバイデータベースを使用して作成されるため、スナップショットによる影響はありません。
まとめ
いかがだったでしょうか。LightsailはEC2 より簡単にVPSを作成することができ、MySQLとPostgreSQLのデータベースを使用することができます。Webサービスを作成する上で欠かせないデータベースもLightsailで作成することによって、より安全に使用することが可能です。ポップでわかりやすい画面なので、AWSのサービスの中でも比較的使いやすいサービスです。機会があれば検討してみてはいかがでしょうか。