AWS CodeStarとは

はじめに

近年、AWS上でアプリケーションの開発が行われていることも多くなっています。今回はそのための環境構築をスピーディーに行うことができ、ソフトウェア開発効率のアップも期待できるAWS CodeStarについて解説します。

AWSについて知っておこう

まずはAWSについて概要を解説します。AWS というのは、Amazon Web Services の略称です。Amazon.comが提供しているクラウドコンピューティングサービスで、ストレージサービス (S3)、仮想サーバー (EC2)、 データベース(RDS)といったWebを使ってアクセスできるサービスを多数提供しています。

日本国内だけでも10万人以上、世界では数百万人のユーザーが利用していて、クラウドコンピューティングサービスを提供する会社の中でもシェアNO.1を誇っています。AWSではAmazonが使用しているサーバーを利用しているということなので、セキュリティや機密性の高さが信頼されていると言えますね。

AWS CodeStarってなに?

AWS CodeStarは2017年4月にリリースされました。※1
AWSで提供されている他のサービスと同じく、クラウドベースの開発環境構築・提供サービスです。なんと、インターネットに接続されたブラウザがあればいつでもどこでも開発できてしまうという優れものです。つまり、AWS CodeStarを使えば複数人が別々の場所からブラウザにアクセスして、同時にプロジェクトを作っていく、なんてこともできます。
※1 当時は東京リージョン(AWSのサーバーが置いてある場所。世界中に存在している)では利用できませんでした。

AWS CodeStarの特徴は?

AWS CodeStarはプロジェクトの開発効率を上げてくれるような嬉しい特徴があります。

■環境構築が簡単
通常なら手間がかかる環境構築も最小限の情報入力と数クリックするだけで、AWS上で動かせるアプリケーションのCI※2環境を構築をすることができるため、かなりお手軽です。

■サポートしている開発言語がたくさん&テンプレートも用意されている
開発できる言語について一例を挙げると、Java、JavaScript、Python、Ruby、PHPなど多数の言語がサポートされています。そして、AWSが提供する仮想サーバーのEC2や、プログラム実行環境提供サービスのLambdaなどにデプロイするアプリケーションの開発を助けてくれるプロジェクトテンプレートも用意されています。

■好きなエディタが使える
プログラミング時のエディタもAWS コマンドラインインターフェイスからVisual Studio、Eclipseなど自分が普段使用しているものが使えます。

■ダッシュボードでプロジェクトの一元管理ができる
AWS CodeStarにはプロジェクトダッシュボードがあり、コードのコミット、ビルド、テスト、デプロイといった動きを一元管理していて、問題が見つかった際の修正も簡単にできます。

■オリジナルWikiでもっと使いやすくカスタマイズできる
プロジェクトには様々な用途に使えるチームWikiが含まれています。メモやサンプルコードといったチーム情報を確認できる便利な機能で、自由にカスタマイズ可能です。

※2 ビルド、テスト、デプロイという一連のソフトウェアの開発サイクルを短期間で繰り返し行うことにより、フィードバックサイクルを短くする手法のこと。

セキュリティは大丈夫?

AWSのサーバーがAmazonが使用しているものと同じといっても、どこからでも利用できるとあればセキュリティ面は気になりますよね。AWS CodeStarでは、プロジェクトのチームメンバーのアクセスレベルが3種類に分類され、しっかり保護してくれます。なお、アクセスレベルは下記のように分類されます。

1.所有者
プロジェクト内ですべてのアクションが実行可能となります。所有者はチームメンバーの追加、削除ができます。

2.コントリビューター
チームメンバーの追加や削除はできませんが、プロジェクトの編集ができます。

3.ビューワー
プロジェクトを見ることのみ許可されています。

使用料はいくら?

なんとAWS CodeStarは追加料金なし、つまり無料で利用できます。開発のために一緒に使うEC2やLambdaを使用するための料金はかかりますが、AWSのサービスは無料利用枠があることが多いので※3、ぜひAWS公式サイトを確認してみてください。無料利用枠があるサービスを組み合わせるだけでも開発はできるので、導入の前にお試しで使ってみたいというときも安心して使えます。
※3 EC2では1ヶ月で750時間分の無料枠が12ヶ月、Lambdaでは1ヶ月で100万リクエストまで無期限利用できます。

まとめ

今回はAWS CodeStarについて解説しました。ネット環境さえあればどこでも開発が行えるということで、近年注目されているリモートワークや在宅勤務制度を導入する際もAWS CodeStarは強力な味方になってくれそうですね。最後までご覧頂き、ありがとうございます。

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