【AWS】Amazon Route53でDNSを設定してみよう!

はじめに

記事をご覧いただきありがとうございます。皆さんはAWS(Amazon Web Service)の「Route53」というサービスはご存知でしょうか?これはAWS上のDNS(ドメインネームシステム)サービスのことです。自身で作成したWebサイトやWebサービスをインターネット上で公開したい場合、この設定が必要になってきます。

しかし、DNSサービスと言っても実際にやったことがない方にとっては何をどうしたらいいのかわからないですよね。そのため、本記事では「ドメイン」についての解説から入り、続いて「DNS」、最後に「Amazon Route53」の設定方法まで解説していきます。これを読み終える頃にはDNSの仕組みとAWS上で使用するAmazon Route53のメリットなどが理解できるようになるはずです。
※Amazon Route53でDNSの設定するためには、ドメインの購入が必要です。

ドメインとは

まずDNSを理解する上で「ドメイン」について理解しておく必要があります。では、ドメインとは具体的にはどういったものなのでしょうか?これは、インターネット上に存在するコンピューターやネットワークを識別するための名前のことで、インターネット上の「住所」のようなものです。私達が普段見ているWebサイトなどはこのドメイン名を使用してアクセスしています。

例えば、Webサイトにアクセスしようとした場合、ドメイン名がないと「90.175.215.54」というようにIPアドレスでアクセスしなければならず、とても覚えづらくなります。ところが、これに「hoge.co.jp」というドメイン名を付けると一気に覚えやすくなりアクセスが容易になります。また、WebサイトのURLが「http://www.hoge.co.jp/」だった場合、ドメイン名は「hoge.co.jp」の部分になります。メールアドレスが「info@hoge.co.jp」だった場合も「hoge.co.jp」の部分がドメイン名になります。

この「www.hoge.co.jp」というドメイン名を分解すると、一番右側の「.jp」の部分が「トップレベルドメイン」その左が「第2レベルドメイン」となり、トップドメインと第2レベルドメインの組み合わせは「属性JPドメイン名」と呼ばれており、1つの組織で1つしか取得できないようになっています。

ドメインの管理

ドメイン全体を管理している所は「ICANN」という非営利団体でここがレジストリと呼ばれる所に「.jp」などのトップレベルドメインの管理を任命し、さらにレジストリがレジストラと呼ばれる所にドメインを卸し、そこから最終的にリセラとよばれる私達一般消費者にドメインを卸すような仕組みになっています。例えば、レジストラには「お名前.com」や「ゴンベエドメイン」etc…などがあります。

DNSとは

ドメインの所で解説したように、IPアドレスでWebサイトにアクセスするのはわかりにくいので、これにわかりやすい名前を付けたのがドメイン名でした。このドメイン名でWebサイトにアクセスできるように、IPアドレスとドメイン名を紐付けているのが「DNS」です。このDNSはドメイン名をIPアドレスに変換する、「ドメイン名管理システム」と呼ばれており、「ネームサーバー」と「フルリゾルバ」から構成されています。

・ネームサーバー

ネームサーバーとは、ドメイン名とそれに紐づいているIPアドレスを登録しているサーバーのことで、例えるならば名前と番号が載っている電話帳みたいなものです。ここに問い合わせることで、IPアドレスを取得することができるようになっています。

・フルリゾルバ

フルリゾルバとは色々なネームサーバーに問い合わせて、IPアドレスを調べてくれるサーバーのことです。

Amazon Route53とは

Amazon Route53とはAWSのDNSサービスのことで、ネームサーバの役割を果たすものです。なぜ53なのかというと、これはDNSが使用するポート番号が53番だからです。

特徴

Amazon Route53の特徴としては、高可用性で稼働率が100%となっているためほぼサーバーが落ちないことを証明しています。また、Route53を提供する場所を「エッジロケーション」というのですが、その中で最も近いロケーションから応答を返すため高速な通信が可能です。そして、Route53はフルマネージドサービスであるため、DNSサーバーの構築や維持管理が不要なので運用が楽に行えるようになっています。

Amazon Route53設定

1:IPアドレス取得

AWSのマネジメントコンソールからEC2のページへ行き、左メニューから「Elastic IP」をクリックし、「新しいアドレスの割り当て」、「割り当て」の順にクリックするとIPアドレスが取得できます。

2:ホストゾーンの登録

AWSのマネジメントコンソールからRoute53のページへ行き、左メニューから「ホストゾーン」をクリクし、「ホストゾーン作成」をクリックします。その後、ドメイン名を入力し「作成」ボタンをクリックすればホストゾーンが作成されます。

3:DNSの登録

「お名前.com」でドメインを取得した場合、お名前.comにログインしネームサーバの登録をします。ホストゾーン作成時に表示された、4つのNSレコードというものを「ネームサーバの変更」画面に入力、続いて「DNS関連機能の設定」画面にてAWSで取得したIPアドレスを追加します。

4:EC2との関連付け

最後にAWSのRoute53のページへ行き、ホストゾーンから「レコードセットの作成」をクリックし、名前を入力、続いてエイリアスの値欄にAWSのIPアドレスを入力し、「作成」ボタンをクリックすれば設定は完了です。

まとめ

ドメインやDNSの仕組み、Amazon Route53の特徴と設定方法まで解説してきましたが、いかがだったでしょうか?Route53を使用した、IPアドレスとURLの紐付けは、意外と難しくないと感じられたのではないでしょうか。DNSはネットワークの基礎を担っているので、しっかり理解することで設計やトラブルが起こった場合も対処しやすくなります。是非、自分で色々設定を変えて試してみてください!

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