AWS IoTボタンとIFTTTでできること【事例】
AmazonユーザーならAmazon Dashボタンが発売されていたことは記憶に新しいと思います。このAmazon Dashボタンは現在、販売終了しており、新たなボタンとして生まれ変わっています。それがAWS IoTボタンです。新たなボタンでどんなことができるのか、事例を交えてご紹介していきます。
AWS IoTボタンとは?
「AWS IoTボタン」とはAmazon Web ServicesのInternet of Thingsボタンを略したものです。これまでのAmazon Dashボタンは商品の注文をするためのボタンでしたが、AWS IoTボタンは実行する動作を自分で設定することができるという優れものです。
AWS IoTボタンの見た目は以前のAmazon Dashボタンとなんら変わりありません。異なる点は表面のラベルぐらいです。見た目はほとんど同じにもかかわらずできることが大幅に増加しました。
AWS IoTボタンでできることの事例
AWS IoTボタンはプログラミングが可能なため、自分でコーディングし、処理を実行させることができます。具体的にAWS IoTボタンではなにができるようになるのでしょうか。その事例をいくつかご紹介します。
- 家や車、オフィスのロック解除と施錠
- シャッターガレージの開閉
- タクシーの配車
- スタッフの呼び出し
- 日用品などの注文
- 注文回数や頻度の分析
- 家電のリモートコントロール
など、多種多様な使い方ができます。Airbnbを利用している方は宿泊者のチェックイン・チェックアウトのデバイスとしても活用できます。
また、AWS IoTボタンはAmazonのサービスと連携できるだけではなく、Twitter、Facebook、LINE、Slackなどのサードパーティーや自社のアプリケーションとも連携することが可能です。サードパーティの1つにIFTTTというサービスがありますが、とても優秀でAWS IoTボタンと連携することで機能的にさらに幅が広がるのでこの2つを連携することをおすすめします。
IFTTTとは?
AWS IoTボタンとIFTTTを連携することをおすすめしましたが、IFTTTとはいったいなにができるのかについて説明します。
IFTTTとはIF This, Then That.の頭文字を取ったもので直訳すると「もしこれをしたら、あれをする」といった意味になります。世にあるサービス同士を連携して新たなサービスを生み出すことができるのがIFTTTなのです。通常、他のサービス同士を連携させるにはプログラミングを必要としていたため、実現までに時間がかかったり、プログラミングのハードルが高かったりといった障害がありました。ですが、その障害を取っ払ったのがIFTTTだったのです。もちろんIFTTTでは自身でコードを書くことも可能ですが、すでに先人たちが作成したコードがレシピとして数多く残されています。このレシピを使用することが可能というわけです。
IFTTTでできることの事例
では具体的にIFTTTでなにができるのか、いくつか事例をご紹介しましょう。
- Gmailに届いた重要なメールをSMSやLINEに通知
- オフィスに到着した時間を自動で記録(勤怠表として活用)
- お気に入り登録したページを集約
などなど数を出せばキリがありませんが利用目的によって多種多様に使うことができるのがIFTTTです。では、このIFTTTを使って、AWS IoTボタンと連携させるとなにができるのでしょうか。その事例を次にご紹介します。
AWS IoTボタンとIFTTTを組み合わせた事例
AWS IoTボタンはボタンを押すことで設定した内容の処理が実行されると説明しました。一方、IFTTTはWebサービス同士を連携させると説明しました。ゆえに当然、この2つを組み合わせることも可能です。AWS IoTボタンとIFTTTを組み合わせるとどんなことができるのか事例をご紹介します。
- 子どもが帰宅時にボタンを押すと両親に通知
- 帰宅時にボタンを押すと照明、テレビ、冷暖房、お風呂のお湯はりをON
- 赤ちゃんのトイレの記録
- 自宅で介護が必要な方のナースコール代わりとして
- 子どもが1人で留守番中、緊急事態が発生した際の緊急ボタンとして
- 会議を始める際の通達
このようにまだまだ機能として数多くのことが実現できそうです。ぜひ、ご自身で新たな機能を生み出してみてください。
まとめ
Amazon EchoやAlexa、Google Homeなどスマートスピーカーも便利ですよね。ネットに接続していれば調べ物をしてくれたり、音楽を流してくれたり、通話することも可能です。これらはすべて声を発することで活用できます。しかし、体調が悪く声が出ないときや、言葉をはっきりと発音できない小さなお子さんや発声が苦手な方にとっては有効活用することができなかったと思います。
そんな方でもAWS IoTボタンならボタンを押すだけであらかじめ設定した処理を実行してくれるので、利用価値があるのではないでしょうか。
「ボタンを押す」これだけの行為なのに、人を呼べたり、モノを動かしたり、記録が取れたり、注文ができたり・・・AWS IoTボタンだけでも十分に活用できますが、IFTTTと連携することでその使い方は無限大に広がります。
この記事ではその事例をご紹介しましたが、あなただけの使い方をプログラミングなしでも実現可能(もちろんプログラミングをしたほうが実現の幅は広がります)です。AWS IoTボタンを使って、あなたの「やりたい」を「実現」してみませんか。