AWS EC2 無料でWindowsServer作ってみた
はじめに
AWS(Amazon Web Service)はAmazon.comが提供するクラウドコンピューティングプラットフォームです。
AWSには多種多様なサービスがあり、特にAWSを利用するにあたり、下記のサービスに関する知識は極めて重要となるはずです。
- EC2(Elastic Compute Cloud) : 仮想サーバー
- RDS(Relational Database Service) : マネージドRDB
- S3(Simple Storage Service) : オンラインストレージ
- VPC(Virtual Private Cloud) : 仮想ネットワーク
- ELB(Elastic Load Balancing) : ロードバランサー
- Route53 : DNS
本稿は、上記の重要サービスの中で、もっとも重要なEC2について記載します。
EC2とはAWSにおける仮想サーバーの事です。”仮想” なので、物理的には存在しないデータ上のサーバーです。
仮想サーバーをオンプレミス環境で実現する場合は、専用のソフトウェアが必要ですが、AWSは、アカウントさえ作ってしまえば、すぐに仮想サーバーが作れてしまいます。
EC2は、インスタンス作成時にOSと基本的なソフトウェアがバンドルされたAMI(Amazon Machine Image ) というものをユーザーが選択し作成します。
AMIには、定められた条件内で、1年間無料で利用できるものと、そうでないものがあります。学習目的であれば、無料枠のAMIを選択するほうがよいでしょう。
今回はあえて、LinuxではなくWindowsServer のAMIを選択して、実際にEC2インスタンス立ち上げ~ログイン~日本語化までの手順を試した結果を解説致します。
皆様の参考となれば幸いです。是非、最後までご覧ください。
EC2インスタンスの作成
AWSにログインし、マネジメントコンソールから、EC2と検索します。
実行中のインスタンス > インスタンスの作成の順で操作します。
まず、AMIの選択画面となります、残念ながら、無料枠で選択できるのは英語版のWindowsServerのみです。今回はWindowsServer2016を選択しEC2を作成してみます。
主な設定項目は以下とおりです。EC2の前提知識がなくても作成できるようAMIとインスタンスタイプ以外はすべてデフォルトで作成します。
- AMI : Microsoft Windows Server 2019 Base
- インスタンスタイプ : t2.micro
最後にキーペア作成の確認画面が出ますので作成してダウンロードしておいて下さい。ダウンロードしたキーはログインに使用しますので、大切に保管してください。
作成後、実行中のインスタンスから、EC2インスタンスの状態を確認し、状態がrunning 、ステータスチェックが、2/2となっていればOKです。
EC2インスタンスにリモートデスクトップしてみる
一般的なWindowsServerと同じようにリモートデスクトップでログインできます。
macをお使いならappStoreから、Microsoft Remote Desktop アプリをダウンロードしてください。
接続前にAdministratorのパスワードを確認しておきます。
実行中のインスタンスの画面で、作成したEC2インスタンスを選択し、接続ボタンをクリックします。パスワードの取得ボタンをクリックし、ダウンロードしたキー(拡張子が.pemのファイル)を選択します。パスワードの複合ボタンをクリックすると、パスワードが表示されます。
以下の通り、リモートデスクトップクライアントを使ってログインします。
- コンピュータ : EC2インスタンスのパブリックIPv4アドレス
- ユーザー名 : Administrator
- パスワード : 上記で.pemファイルを復号化したもの
日本語化手順
WindowsServerにログイン後、メニューなどを確認すると英語になっていて使いにくいです。
少し手間ですが、WindowsServerに日本語の言語パックをインストールします。
スタートメニューから Settings > Time&Language > Region&Language の順で選択します。
Country or Region で Japanを選択し、 Add a Languageボタンをクリックしたら日本語を選択します。
次に、日本語をSet as Default にして、Optionsをクリックします。
次の画面で、日本語の言語パックをダウンロードして、キーボードを日本語に変更します。
サインアウト/サインインしてメニュー表示が日本語に変更されていたらOKです。
まとめ
今回は、無料で英語版WindowsServerのAMIを使って日本語の言語パックをインストールする手順をご紹介致しました。
今回、インスタンスタイプに指定したt2.microはメモリが1GBしか無いため、辛うじてOSが動作する程度のスペックです。実用には耐えませんが、今回はあくまで学習用途として作成してみました。参考となれば幸いです。
最後までご覧頂き、ありがとうござました。