AWSのBIツール「QuickSight」とは?

クラウドサービスの一つ「AWS(Amazon Web Services)」は様々なサービスを展開しています。AWSを活用することを今後考えている方。もしくはAWSを活用しているけど機能の全てを利用しているわけではない方に向けて入門、再発見の場とさせていただきます。今回はAWSの機能の一つ、データ分析に活用することが出来るQuickSightについて説明していきます。

QuickSightとは

QuickSightはAWSがリリースしているBI(Business Intelligence)サービスのことを指します。専用エンジンである「SPICE(Super-fast, Parallel, In-memory Calculation Engine)」といわれるデータベースエンジンによってデータソースをアップロードするだけで情報を分析、可視化します。これによって分析に際して専門家がいない場合でも、データソースをアップロードすることで迅速に分析結果を得ることが出来るというわけです。アップロード後はデータの準備を行い、データセットから分析を作成。そこからフィールドを選択してビジュアルを作成することで完了します。

 

QuickSightの特徴

QuickSightの特徴を以下にまとめてみました。

セットアップが必要ない

利用に際してサインインを行いデータソースを選択すれば、分析結果をすぐに得ることができます。

あらゆるデータから分析が可能

AWS上のサービスを利用しているデータソースはもちろん、外部からのデータソースもアップロードを行うことで対応できます。対応できるデータソースは以下になります。

サポートされているデータソース

・Amazon Athena

・Amazon Aurora

・Amazon Redshift

・Amazon Redshift Spectrum

・Amazon S3

・Amazon S3 Analytics

・Apache Spark 2.0 以降

・AWS IoT Analytics

・MariaDB 10.0 以降

・Microsoft SQL Server 2012 以降

・MySQL 5.1 以降

・PostgreSQL 9.3.1 以降

・Presto 0.167 以降

・Snowflake

・Teradata 14.0 以降

ファイルデータソース

・CSV/TSV – 文字区切り形式のテキストファイル

・ELF/CLF – 拡張および共通ログ形式ファイル

・JSON – フラットファイルまたは半構造化データファイル

・XLSX – Microsoft Excel ファイル

JSON データソース

・JSONフラットファイル(※スキーマの予測、データ型の判断、データのフラット化、フラットファイルからのJSON(JSON埋め込みオブジェクト)の解析)

・JSONファイル(構造体を含むJSONレコード、配列としてルート要素を含むJSONレコード)

Software as a Service (SaaS) データソース

・Adobe Analytics

・GitHub

・JIRA (直接接続)

・Salesforce(Salesforce の以下のエディションのレポートまたはオブジェクトを Amazon QuickSight のデータソースとして使用できます。結合されたレポートは、Amazon QuickSight のデータソースとしてはサポートされていないとのこと)

・Enterprise Edition

・Unlimited Edition

・Developer Edition

・ServiceNow (直接接続)

・Twitter (Twitter Standard Search API がデータを返すのは7 日間のみ)

データの可視化が最適化されている

データに合わせて最適化された形で可視化が行われます。具体的にはビジュアルと呼ばれる、図、チャート、グラフ、そしてデータソースのテーブルのタイプを使用したグラフィカル表現で出力されます。すべてのビジュアルはAutoGraphモードで始められるので、選択したフィールドに合わせてビジュアルが作成されます。ビジュアルはユーザー自身で変更、選択することが出来、抽出したい分析結果を望む方ビジュアルで出力できます。

大きいデータでも素早く分析できる

SPICEによって高速で処理を実行され、インサイトと呼ばれるデータセットに対して推奨された形でビジュアルを作成することで分析結果を素早く得ることができます。これはデータセットで何を探すべきかわからない場合でも分析結果を得られるので、そこから可視化されたデータを確認することで、抽出したいデータを絞ることにも役立ちます。またデータはSPICEに保持されているのでビジュアルの変更の際はデータの再取得の必要がありません。

データを共有できる

ダッシュボード上で分析結果を共有したいユーザーを指定することで分析結果を共有することができます。

おわりに

以上がQuickSightに関する解説でした。ここまででQuickSightに関する内容を確認できたかと思います。データ分析は事業や市場の情勢を知る上でとても非常に重要です。これまでは分析に関して専門家を必要としてきたのに対して、クラウドという形でデータ分析能力を提供するQuickSightは画期的なものと言えます。

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