Azureの仮想ネットワークについて
Azure ファイルサーバの移行について
本記事は個人の意見であり、所属する組織の見解とは関係ありません。
ご了承ください。
ITエンジニアとして日常を過ごしていると、日々新しい情報が次々と登場します。
そんな中で、今回ご紹介するのは、Azureの仮想ネットワークについてです。
Azureはマイクロソフト社が提供しているクラウドサービスですが、著者はAzureの仮想ネットワークについては
聞いたことはありましたが、詳細な内容は知りませんでした。
そのため、少しでも多くの読者の皆さまに知ってもらいたい且つ、備忘録も兼ねて今回記事にいたしました。
お付き合いいただければ幸いです。
仮想ネットワークとは
組織間やデータセンターに設置された複数のコンピューター、仮想マシン、その他のデバイスの間の通信を可能にします。
物理ネットワークではハードウェア間の接続にケーブルを使用しますが、仮想ネットワークではインターネットを介してコンピューターやサーバを接続します。
スイッチやネットワークアダプターなど従来のネットワーク機器を仮想化することで、ルーティングを効率化することができ、ネットワーク構成の変更も容易になります。
仮想ネットワークのメリット
仮想ネットワークのメリットを以下にまとめました。
・ネットワーク機器のコスト削減
オンプレ環境と比べてクラウド環境では、スイッチ、ルーター、ファイヤーウォール、ロードバランサなどのネットワーク機器はクラウド上にあるため、物理的に準備する必要はない。
・ネットワーク機器の導入・設定が安易になる
ネットワーク機器は物理的に用意することもなく、選択や設定などは画面上で行えるため、安易です。
・ネットワーク機器に移設に頭を悩ませる必要はない
ネットワーク機器は物理的に用意する必要はないため、物理的な移設に悩む必要はない。
・ネットワークの管理が容易になる
画面上で管理できるため、管理業務など容易になる。
・電力消費や配線など抑えることができる
ネットワークを仮想化するため、機器も最低限となり、その分消費電力や配線など軽減・減らすことができる。
仮想ネットワークのデメリット
仮想ネットワークのデメリットを以下にまとめました。
・専門的な知識がいる
設定する場合は仮想化技術の知識が必要である。
・カスタマイズなどで容易にスケールアップ・スケールダウンができない
クラウドサービスで用意されているものしか選択できないため、自身のニーズに沿ってカスタマイズができない。
Azure Virtual Networkについて
Azureの仮想ネットワークではAzure Virtual Networkを利用します。
Azure Virtual Network (VNet) は、Azure 内のプライベート ネットワークの基本的な構成要素です。
VNetにより、Azure Virtual Machines (VM) などのさまざまな種類の Azure リソースが、他の Azure リソース、
インターネット、およびオンプレミスのネットワークと安全に通信することができます。
VNetは、自社のデータセンターで運用する従来のネットワークと似ていますが、スケール、可用性、分離性など、Azureのインフラストラクチャのさらなる利点を提供します
VNetの概念について
・アドレス空間
VNetを作成する場合は、パブリック アドレスとプライベート (RFC 1918) アドレスを使用して、カスタムプライベート IP アドレス空間を指定する必要があります。
Azureは、ユーザーが割り当てたアドレス空間のプライベートIPアドレスを仮想ネットワーク内のリソースに割り当てます。
たとえば、アドレス空間 10.0.0.0/16 を指定したVNetでVMをデプロイする場合、VMには10.0.0.4などのプライベート IP が割り当てられます。
・サブネット
サブネットにより、仮想ネットワークを 1 つ以上のサブネットワークにセグメント分割して、仮想ネットワークのアドレス空間の一部を各サブネットに割り当てることができます。
その後、特定のサブネット内に Azure リソースをデプロイできます。従来のネットワークのように、サブネットでは、組織の内部ネットワークに適したセグメントに
VNet アドレス空間をセグメント分割することができます。これにより、アドレスの割り当ての効率も向上します。 ネットワーク セキュリティ グループを使用して、
サブネット内のリソースを保護できます。
・リージョン
VNet は 1 つのリージョン/場所内に制限されますが、仮想ネットワーク ピアリングを使用して、異なるリージョンの複数の仮想ネットワークを相互に接続できます。
・サブスクリプション
VNetは、サブスクリプション内に制限されます。各AzureサブスクリプションとAzure リージョン内に複数の仮想ネットワークを実装できます。
VNetのコストについて
AzureVNetはコストはかかりません。仮想マシン(VM)やその他の製品などのリソースには、Standardの料金が適用されます。
まとめ
Azureは、クラウンサービスなので、業務環境とニーズがマッチすれば、容易に環境を整えることができます。
料金面では、ネットワークを仮想化するため、機器や配線も最低限に抑えることができ、消費電力も軽減することができます。
IT業界の現在や今後先もクラウドといった環境に急速にシフトしていき、サービス利用者も増えていくと著者は考えます。
今回はAzureの仮想ネットワークについてご紹介しましたが、他のAzureサービスと組み合わせて
利用すればもっと業務効率化や業務改善が図れるのではないかと考えます。
少しでも多くの読者の皆さまがAzureに興味を持っていただけたら幸いです。
機会がありましたら、IT技術の情報を読者の皆さまにまたお届けしていきたいです。
参考文献:
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-network/virtual-networks-overview