AzureでOracleを使用できるの?ライセンスはどうなるの?

はじめに

皆さん、「Azure」という言葉を聞いたことはないでしょうか?ちなみに、「Oracle」はご存じでしょうか? IT業界に携わっている多くの方は聞いたことがあるでしょう。この記事では、「Azure」で「Oracle」を使用する方法、その際のライセンスはどうするのかについてわかりやすく解説していきます。

そもそもAzureでOracleは使用できるのか

実は、「Azure」は「Oracle」をサポートしております。マイクロソフト社もOracleもOracleがインストールされたVirtual Machine(仮想マシン)をAzureで公開しています。ちなみにですが、AzureだけではなくAWSでも仮想マシンで利用することができます。何故、AzureとAWSでOracleが使用できるかというと、それはOracleが認めているからです。

AzureでOracleを使用する方法

まず、AzureでOracleを使用するにはWindowsかLinuxの仮想マシンで使うことになります。その際、3つの方法があります。

  1. Windowsサーバー or Linuxサーバーの仮想マシンにOracleをインストールするという方法
    まずサーバーにリモートでログインを行い、持っているメディアを使いOracleをインストールします。この方法はOracleに慣れている方、詳しい人以外は避けたほうがいい方法ですがこの方法を行うと、BYOL(Bring Your Own License)と言って所有しているライセンスをAzureに持ち込むことができます、これが大きなメリットとなります。
  2. マイクロソフト社が用意している仮想マシンを「ギャラリー」から導入するという方法
    既にOracleがインストールされている仮想マシンのイメージを提供しているのでそれを導入するという方法です。Linux版もあります。ただ、ライセンスの費用が仮想マシンの料金に含まれているので価格は高くなっています。注意点としては、マイクロソフト社がOracleをインストールしているのでオプションなどを自分で設定できません。OracleのサポートはAzureのサポートを通してマイクロソフト社が提供することになっている。
  3. Oracle社が用意している仮想マシンを「マーケットプレイス」から導入するという方法
    Oracleがインストールされている仮想マシンを「マーケットプレイス」でOracle社が提供しているのでそれを用いて導入するという方法です。こちらもライセンス費用が仮想マシンの料金に含まれているので、価格は高くなっております。マイクロソフト社とは違い、オプションをセットしている仮想マシンも用意しているので大変便利です。注意点としては、仮想マシンの「マーケットプレイス」はAzureの「新しいポータル」でのみ利用できるという点に注意が必要です。

まとめると、自分でメディアを用意してOracleを仮想マシンにインストールするという方法、マイクロソフト社が用意しているOracleインストール済み仮想マシンを使用するという方法、Oracle社が用意しているOracleインストール済み仮想マシンを使用するという3つの方法です。

Oracleライセンス

基本的にマイクロソフト社、Oracle社が用意している仮想マシンを使用する場合は、ライセンスが含まれているので問題はないと考えるかもしれません。しかし、1つ問題があります。それはライセンス料が高額なことです。Azureの仮想マシンの価格はそんなに高額ではないのですが、これにOracleライセンスを付与するだけで価格が10倍以上になります。毎月数十万以上の支払いが生じるわけです。

これを解決する方法としては、自分で仮想マシンにOracleをインストールするという方法を行います。Oracleをインストールした後にBYOLで手持ちのライセンスをポーティング( 特定の環境から他の環境へソフトウェアを修正し、移行すること )するという方法なら利用料金を抑えることが可能です。手持ちのライセンスがない場合は、ライセンスが含まれているマイクロソフト社かOracle社の仮想マシンを使用しなければならないわけですが、その場合でもOracleはコア数単位で料金が発生するので、出来るだけコア数の少なく、メモリが多いインスタンスを使用することで、求めているパフォーマンスが得られる可能性もあります。こういう方法を用いることにより利用料金を抑えることが可能となっています。

可用性について

Azureの仮想マシンはメンテナンスの為に再起動がかかることがある。WEBサーバーの場合は複数のサーバーを稼働させておけば、再起動対象になってしまったとしても、サービス全体に支障はありません。ただ問題があり、これがデータベースの場合は、上記に書いている方法を用いるだけでは可用性が確保できません。

ではどうすれば可用性の高い構成にすることができるのかというと、「Data Guard」を使用することで解決します。「Data Guard」というのは、サーバーを配置しているデータセンターが災害などで倒壊してしまった時に備えて、遠隔地のデータセンターに前もって予備のデータベースを用意しておき、もしもの時にそのデータベースと同期をとって修復する機能の事です。これを用いればデータベースも可用性の高い構成にすることができますね。

まとめ

本記事では「Azure」で「Oracle」を使用することができるのか。また使用する方法やOracleのライセンス、可用性について解説させていただきました。本記事を読んで「Azure」で「Oracle」を使用してみたいと思って頂けると幸いです。「Azure」で「Oracle」は使用できますが、ライセンスの関係上高額になる可能性もあるという点にご注意ください。

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