マイクロソフトコグニティブサービス入門

はじめに

近年、ITサービスの発達に伴って様々な技術が誕生しています。その中で「AI」を使ったサービスの発展が最も進歩していると言える。「自動運転」「画像認識」「音声認識」などを始め、様々な技術がAIを利用して開発、発展しています。その様な多彩なAIサービスをAPI形式として提供しているのが「コグニティブサービス」(Azure Cognitive Services)です。AIのサービスをAPI形式で利用することによって、簡単にサービスを作り出すこともできます。本記事では、このサービスでどんな事ができるのか、基礎知識を含めて解説していきます。

コグニティブサービスとは

コグニティブサービスとは

マイクロソフトが提供するコグニティブサービス(Cognitive Services)とは、AIの機能である「自動運転」「音声」「視覚」「聴覚」「言語」「検索」などのAI分野を利用可能です。自動音声認識AIの一つである、CLOUD SPEECH APIなどを利用すれば音声認識による「音声検索」や「音声出力」が可能になる。この様に、コグニティブサービスを利用すれば、APIを利用してAIのサービスを使う事が容易になります。

コグニティブサービスは、マイクロソフトAzureの製品の一つであり、すでにソフトバンクやオートバックス、日本の空港、ホテルなど様々な分野で幅広く活用されています。AIのAPIを利用することによって、売上予測や顧客の傾向などが判断できるので、売上や企業成長につながります。

コグニティブサービスでできること

コグニティブサービスでできること

コグニティブサービスは、単純なテキストや数値だけではなく、自然的な言語や画像、音声認識や顔認識などなどの非構造データも理解する事が可能です。従来のコンピューターサービスは、問題と答えをセットで学習させる「教師あり学習」が主なものでしたが、コグニティブサービスでは、答えが一つとは限らないものに対しても最善の答えを導き出し、曖昧な問いかけに対しても正確な答えを導き出す答えを持っています。また、導き出した答えに対するフィードバックを取得し、それを元に自ら学習し知識を増やして正確な答えを出す様に進化していくディープラーニングの機能も備えているので、Siriやアレクサなどにも利用できます。

また、日本語や英語など様々な言語の認識、理解が可能なので、今まで人間のてで行っていた単純な作業なども行う事が可能です。メールの返信業務や、郵便物の仕分け、コールセンターでの返答やチャットボット機能など、コグニティブサービスで利用できることはたくさんあります。しかし、コグニティブサービスの本来の目的は人間の仕事の自動化ではなく、人間が業務を効率よく行える様にサポートする事が目的です。

コグニティブサービスの例としては、例えば役所の手続きです。役所では書類の申請や手続きの為に訪れる人がまだ多くいます。しかし将来的には、スマホやパソコンで手続きが行える様になります。高齢化の進む日本では高齢者にスマホやパソコンの操作を一人でしてもらうのは難しいです。また、耳や目が不自由な方日本語が苦手な外国人の方など、人それぞれ様々な問題があります。そんな時に「マイクロソフトのコグニティブサービス」を搭載した機会を役所に設置をすれば、高齢者の方は音声案内に従って操作でき、外国の方は翻訳機能を使えばよりわかりやすく理解をする事ができます。またコグニティブサービスは様々な事例を記録し、学習します。それにより機械が自動で学び、人の特徴や動きを学習してデータを蓄積し自らよりよくなっていきます。

さらに、少子高齢化が進む世の中では若者の負担を減らす為、高齢者相手のセラピーや介護なども「コグニティブサービス」を利用できます。会話をするうちに相手の趣味や癖を理解し学習するので、より人間に近い会話を成立させる事ができます。

コグニティブサービスの利用方法

コグニティブサービスの利用方法

マイクロソフトコグニティブサービスは、Azure上で公開されているサービス(Azure Cognitive Services)なので、Azureのサービス利用申し込みが必要です。最初はお試しで使える様に1ヶ月無料試用版を申し込むことも可能です。料金は使った分だけの従量課金制になります。また、1ヶ月試用版では物足りない人は、月25ドル(約2,500円)で1年間利用できるプランもあるので、試してみるのもいいです。

まとめ

マイクロソフトのコグニティブサービスについて解説してきました。AIのサービスをAPI形式で利用できるので、1からAIを作成する必要がないです。ITの発展が急速に進化する世界で「コグニティブサービス」は、人々の仕事に取って代わるのではなく、人々の生活をサポートしてくれるサービスであることは間違い無いでしょう。マイクロソフトが提供するサービスは高性能で新しいものばかりなので、最先端の技術を試してみたい方はぜひAzure Cognitive Servicesを利用してみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です