Azure Filesとは？価格について

はじめに

クラウドが普及して以来、様々な業務がクラウドに移行しました。

ストレージもその一つで、かつてはオンプレミスで運用されていたストレージですが、現在はクラウドに移行する事により、データ容量の制限や、管理の煩雑さなどの不自由から解放される事が出来ます。

現在、クラウドストレージを検討されている方も多いのではないでしょうか？そこで今回はMicrosoftが提供する「AzureFiles」について、概要や価格について解説します。

AzureFilesとは？

AzureFilesは、Microsoftが提供するAzureStorageサービスの一つで、マネージドなクラウドファイル共有サービスです。オンプレミスのファイルサーバーをAzureFilesに移行する事でどこからでもファイル共有を容易にマウントできます。

AzureFilesはPaaSであり、ファイルサーバーのハードウェアやソフトウェアの保守・管理はAzureが行うため、ファイルサーバーの構築・運用に要する負荷を軽減することができます。
アプリケーションの互換性に関わらず、複数のマシンやアプリケーションによるファイル共有をクラウド上に移行でき、Windows、Linux、macOSの複数のプラットフォームに対応し、クラウドとオンプレミスのファイル共有が可能です。

AzureFilesにはファイル共有の共有スナップショットを作成する機能があります。
保存されているファイルが破損してしまった際や保存前のデータに復元したいなど、以前のバージョンに戻したい場合、スナップショットを使用する事でファイルを復旧する事が可能です。

ファイルの保存や転送はSMB（ServerMessageBlock）3.0やHTTPSで暗号化され、アップグレードも自動で行われるので、セキュリティ面でも安心です。

AzureFilesの価格

プラン

AzureFilesにはStandardStorageとPremiumStorageの２つがあります。

StandardStorage
・保存データ量と操作量による従量制
・保存データ量当たりの金額は安い
・HDD程度のアクセス速度

PremiumStorage
・操作量が無制限、保存データ量のみの従量制
・保存データ量当たりの金額は高い
・SSD程度のアクセス速度
・LRSのみ対応（後述）

冗長性

AzureFilesは冗長性を４つのオプションから選択する事が出来ます。

ローカル冗長：LRS
・１つのデータセンター内にデータのコピーが3つ作成される
・データセンターが利用できなくなった場合はデータを利用出来なくなる

ゾーン冗長：ZRS
・3つのデータセンターにぞれぞれに１つコピーが作成される
・１つのデータセンターに障害が発生しても利用可能

geo冗長ストレージ：GRS
・１つのデータセンターにローカルコピーを３つ作成後、セカンダリリージョンに３つをコピー
・離れた場所で管理される為、自然災害などの重大な障害が発生しても利用可能

geo冗長ストレージ：GZRS
・3つのデータセンターにぞれぞれに１つコピーが作成後、全てをセカンダリリージョンにコピー
・最も安全性が高い

料金表

AzureFilesの利用価格は以下のようになっています。2020年7月現在

以上をベースに計算されます。
実際にかかる金額がは利用状況により大きく異なります。
Microsoftの公式ページにAzureの料金計算ツールがありますので、具体的な試算価格はそちらを活用して出してみる事をお勧めします。

まとめ

AzureFilesの概要と利用価格について解説しました。
オンプレミスのファイルサーバーを移行し、完全な置き換えや、補完にも使えるクラウドストレージ。セキュリティやサービスも充実しており非常に頼りになる次世代のシステムです。様々な昨日やオプションが用意されており、利用状況に応じて適切な環境の構築が可能となっています。

非常に便利なツールですが、料金は基本的に従量制となっていますので、使い方次第では想像以上に高くつく事も多いので、状況を考えしっかり吟味して利用を検討して頂ければと思います。