テレワーク導入に必要なITツール紹介

はじめに

昨今問題になっているコロナウィルスの影響でテレワークの導入を決めた企業も少なくないでしょう。ですが、テレワークの導入を決めたものの「そもそもテレワークって何?」「どのツールを使えばいいの?」などの様々な疑問が出てきますよね。

そこで今回は、テレワークについての説明と企業側から見るメリット、デメリット、おすすめのツールをいくつかご紹介させていただきます。

テレワークについて

テレワークとは、ICT(Information and Communication Technology=情報通信技術)を活用し、場所や時間の制約にとらわれない、柔軟に働くことのできる形態の事です。「tale=離れたところ」「work=働く」を合わせた造語であり、在宅勤務などの意味があります。

テレワークを行う人の事を、テレワーカーと呼び、国土交通省の定義では「1週間に8時間以上、職場以外でICTを使って仕事する人」となっています。

また、テレワークのタイプは3つあります。

■在宅勤務

自宅にいて、会社とはパソコンとインターネット、電話、FAX等を用いて連絡を取る働き方。

■モバイルワーク

顧客先や移動中に、パソコンや携帯電話を使う働き方。

■サテライトオフィス勤務

勤務先以外のオフィススペースでパソコンなどを利用した働き方。一社専用で社内LANにつながるスポットオフィス、専用サテライト、数社の共同サテライト、レンタルオフィスなどの施設が利用され、都市企業は郊外にサテライトを、地方企業は都市部にサテライトを置く。

企業側から見るテレワークにおけるメリットとは

企業がテレワークを導入した際、以下のようなメリットが期待できます。

1.コスト削減

まず考えられるのが、通勤が不要になることによるコスト削減です。社員の通勤の必要がなくなる、または少なくなる事により、社員への通勤費を削減できます。出社する社員も減るので、会社のオフィススペース削減にもつながり、オフィスを効率的に利用することが可能です。また、データはインターネットを用いてのやり取りとなるので、紙書類の保管スペースや印刷コストの削減にもつながります。

2.生産性の向上

在宅勤務や、サテライトオフィスの場合、自宅や、社外のオフィスが専用スペースとなりますので、社内業務中に発生していた、予定外の打ち合わせや会議で業務が中断という事がなくなります。その結果、集中して業務に取り組むことができ、生産性の向上、業務の効率化が期待できます。

3.育児や介護などとの両立が可能

オフィスに出社して、仕事をしなければならない場合、待機児童や、介護などが理由で本人に働く意欲があっても働けない場合があります。そのような場合でもテレワークを導入していると自宅からの仕事が可能となります、家を留守にする必要がないので、社員の心身的な不安が緩和されます。

企業側から見るテレワークにおけるデメリットとは

企業がテレワークを導入した際、以下のようなデメリットが考えられます。

コミュニケーションの減少

テレワークを導入となると、自宅での勤務やサテライトオフィスでの勤務、モバイルワークでの勤務となるので、社員同士の交流が減り、コミュニケーションが減少します。コミュニケーションが減少することにより、情報共有がスムーズに出来ず、作業効率の低下が考えられます。この問題点への対策としては、WEBカメラやチャットツールでのコミュニケーションツールを活用し、いつでもコミュニケーションをとれる環境づくりが大切です。

セキュリティー対策が必須

スマホやタブレットといった、会社の備品を持ち出して作業を行うので、画面を外部の人間に見られる、端末を紛失してしまうという情報漏洩のリスクが発生します。このような情報漏洩のリスクを回避するために、テレワークで使用するパソコンやツールには、セキュリティー対策ツールをしっかり施し、持ち出しに関する社内ルールも明確に設定する必要があります。

勤怠管理が難しい

テレワークは基本的に社外で行うので労働実態が見えにくく、どの社員が何時間働いたかという情報が見えにくいというデメリットがあります。この問題点への対策としては、出退勤や労働時間の管理のルールを明確にし、パソコンの作業履歴やWEBカメラを使用し、勤務実態を把握することが必要です。

テレワークにおけるおすすめツール

テレワークを導入するうえでの課題は、「コミュニケーション」「セキュリティー」となります。今回はその2点を踏まえて、おすすめのツールをご紹介させていただきます。

1.Zoom

Zoom(ズーム)とは、アメリカの企業、Zoom Video Communications Incが開発した、WEB会議やWEB電話が可能なツールです。

Zoomをおすすめする理由としては、1クリックでつながるというものがあります。他のSkypeのようなアプリだと、まずアカウントの登録から始めなくてはなりません。その後に、SkypeIDを相手に伝えて、SkypeIDが何のことかわからない方にはその説明をして、と面倒なやり取りが発生します。1対1なら対応は出来ますが、これが10人、20人との会議となると、そのサポートだけで大変な労力がかかります。Zoomを使用すると、これらのアカウント作成や登録といった面倒な手順がなくなり、会議作成者が会議室を作り、ミーティング参加者にリンクを送付する。ミーティング参加者は送付されてきた、リンクを1クリックするだけで会議に参加することが可能です。

他には、会議の様子を録画できるという機能、最大接続人数100人まで、スマホからの接続も可能、無料で使うことも可能(3人以上の会議での使用は40分までという制限有)、セキュリティー対策もAES、SSLで暗号化され、エンドツーエンドで通信されているので、対策はされています。ここまでのものが無料で、有料にしても1ヶ月約2000円で使用できるというのは驚きですね!これらの理由からZoomはとてもおすすめできるツールとなっています。

2.Chatwork

次はチャットツールとして、有名なChatworkです。

Chatwork(チャットワーク)とは、Chatwork株式会社が提供するクラウド型ビジネスツールです。メッセージのやり取りや、ファイル共有、ビデオ通話、タスク管理が可能となっています。

「円滑なコミュニケーション」を行うというチャットツールは、テレワークでは必須となります。Chatworkのメインとなる機能が「チャット」です。1対1から複数人まで使用可能となっております。

ここまでは、他のチャットツールと同じなのですが、Chatworkの優れている点は、タスク管理が可能という点があります。グループチャットや1対1のダイレクトチャット内で誰でも簡単に「タスクの作成、確認、完了」を行うことができ、「勤務実態の把握」が可能となっております。「タスクの管理」というのはテレワークを行う上での非常に重要な機能となってきますので、他のチャットツールよりもChatworkは非常におすすめできるツールとなっております。Chatworkも無料で使用することのできるツールです。

3.Google Drive

最後に紹介するのは、Googleが提供する、オンラインストレージサービスです。上記に書かれている「コミュニケーション」ツールとは違うもので、こちらは、「ドキュメント管理システム」です。テレワークを行う上で、インターネットを用いてのデータのやり取りというのは必須となってきますので、こちらも紹介させていただきます。

まず使用方法は、Googleアカウントに登録すれば誰でも使用可能です、こちらも無料(15GBまで)で使用することができます。文章だけではなく、音楽や写真、動画など、データであれば何でもアップロードすることが可能です。アクセス可能なデバイスもPCだけではなくスマホやタブレットからも可能となります。セキュリティーもドキュメントの編集や閲覧の権限を容易に行えるので、情報漏洩という点では、安心して使用することができます。

ただ、Googleはセキュリティーをしっかり行っているのですが、そのツールを使用するユーザー個人でも行うべきことがあります。面倒ですが、パスワードの2段階認証を行い、公衆のWifi設備での利用はやめておきましょう、どのような人が利用しているのかがわからないので、悪意ある人が利用していると通信を読み取られる可能性があります。ユーザーでもこの2点の対策をとれば十分に安心して使用できるツールではないでしょうか。

まとめ

このようにテレワークを行うにあたり使用されるツールは、様々な特徴をもち、様々な種類があります。ここに載せたのはほんの一部です、まだまだここでは紹介しきれないような便利なツールもあります。今、会社にはどのツールが必要なのかを考え、選んでいくことがテレワーク導入にあたり必要な事ではないでしょうか。

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