在宅勤務のメリット・デメリット

はじめに

在宅勤務が世の中に広まり様々な業界・業種で取り入れられるようになってきました。今後もますます注目され、個人のライフスタイルに合わせて働ける新たな就業形態として浸透していくことでしょう。この記事では在宅勤務のメリット・デメリット、その対策について経験を交えながらご紹介します。これから在宅勤務をする人の参考に少しでもなれば幸いです。

在宅勤務とは

就業場所を自宅として働く勤務形態のことを在宅勤務といいます。主にPCなどのIT機器を使って作業し、会社との連絡はインターネット上のコミュニケーションツールや電話、FAXなどを使って行います。一口に在宅勤務といっても、出社せずに完全に自宅のみで働く場合や週に何回か出社する場合など、働き方は様々です。

在宅勤務に似た用語としてテレワークがあります。これはICT(情報通信技術)を活用して、時間や場所に制限されずに働く勤務形態もことを指します。テレワークは自宅だけでなくコワーキングスペースやカフェなども働く場所に含む、より広い意味を持つ用語なので、その点に違いがあります。

在宅勤務のメリット

通勤が必要ない

社員が会社に就社する必要がなくなるため通勤や移動にかかるコストを削減できます。例えば片道1時間の通勤をしていたならば、在宅勤務に切り替えることで往復2時間分の節約になります。中には通勤に対して、満員電車や長距離の移動で肉体的な疲労や精神的なストレスを感じている人もいるでしょう。在宅勤務の場合、そうした通勤にかかる時間と労力を業務やプライベートの時間に充てることができます。そのため、1日の業務を余裕をもって始められるとともに、生活の質の向上にも期待できるでしょう。

業務効率や生産性の向上

会社に出社して仕事をしていると、同僚や上司と仕事に関係のない話で盛り上がってしまうなどで業務が中断されてしまう経験や、集中していたにもかかわらずちょっとしたことが気になって集中力が途切れてしまい、業務効率が下がった経験も少なからずあることでしょう。もちろん、会話がすべて無駄とは言えませんが在宅勤務であればそのような理由で業務が中断されることはないため、集中力を高く維持でき業務効率や生産性も向上につながります。

育児や介護との両立がしやすい

子育てや介護なども理由で自宅を離れることができず、職に就くことを断念した人も在宅勤務であれば働く機会を得ることができます。小さい子どもがいる家庭や介護をしている家庭には急な病気やケガなどに対応できる環境が必要です。在宅勤務であれば、そのような不測の事態にも対応でき、業務への支障も最小限にとどめることができます。

在宅勤務のデメリットと対策

高い自律性が求められる

会社で仕事をする時とは異なり、在宅勤務では周りの目がありません。自由を得られる反面、自分自身で仕事のスケジュール管理を行わなければならないためしっかりと自己管理をする能力が必要とされます。

この対策として、外の空気を吸うための軽い散歩やラフ過ぎない服装選び、自宅の中にワーキングスペースを確保し趣味や娯楽関係のものを近くに置かないなど、自分の中でも決まりを作って業務に取り組むことが挙げられます。そうすることで仕事とプライベートのメリハリをつけることができ、それぞれの時間を有意義なものにできます。

業務上のコミュニケーション不足

在宅勤務では仕事上のコミュニケーションはすべてインターネット上のアプリケーションや電話で行うため、上司や同僚と顔を合わせて仕事をすることはほとんどなくなってしまいます。その結果、仕事上のコミュニケーションの滞りやコミュニメーション不足の可能性が出てきます。

例えば、業務中に自分一人では解決できないことを誰かに相談の連絡をしても返事がすぐに来ないことです。この対策としては、連絡の返事は多少の時間のロスが生じることを意識して仕事のスケジュールは余裕をもって組むことが挙げられます。

在宅勤務を経験して

在宅勤務で意識すべきことは、自分に厳しくすることです。周りに人がおらず自分のペースで進められることは良いイメージを持たれるかもしれませんが、実際に自宅で仕事をしてみると会社でする時よりも細かいところに気を遣う必要があります。そのため余裕をもったスケジュールを立て、自分は自分に見られていると考えながら計画的に進めることを心がけましょう。それを意識することで効率が上がり、在宅勤務を通して自己管理能力の向上も身をもって感じることができるでしょう。

おわりに

在宅勤務という就業形態が広まり、様々な業界・業種で取り入れられるようになり、今後さらに身近な働き方の一つになると考えられます。在宅勤務は生活の質や業務効率の向上が期待できる一方で、会社で働く場合とはまた違うコミュニケーションや自己管理などに気を遣う必要があると感じています。メリット、デメリットをきちんと理解した上で、在宅勤務の時間を充実したものにしていきましょう。

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