SharePointのローカル間の接続について

ファイル共有・情報共有を目的としたMicrosoft社がリリースしている企業向けサービスの「SharePoint」はご存じでしょうか?「SharePoint」の機能を要約して話すと、ファイルをアップロードしてユーザーが閲覧できるように共有することで、それぞれの別々の端末から同じファイルを閲覧して情報を共有することができるようになるサービスです。

またSharePointはクラウドで管理が行われます。そのため同時に同じファイルを編集することができ、共同編集で資料等を作成することが可能です。また、クラウドとローカル間でファイルを同期することで、設定さえ行えば自動的にクラウドとローカルのファイルを同期してくれます。

今回はSharePointとローカル間のファイル同期について解説していきましょう。

SharePointとローカル間の接続方法

SharePointとローカル間を接続するには設定が必要です。ここではその設定方法について解説していきましょう。

SharePointのエクスプローラで開く場合

1.Internet ExplorerでSharePointサイトを開きます。

2.SharePointサイトへログインします。

3.開きたい対象のドキュメントライブラリへ移動します。

4.ライブラリの中のドキュメントを選択するとブラウザ上部に「ファイル」と「ライブラリ」のタブが現れるので、「ライブラリ」のタブを選択します。(タブが現れない場合は、ページの更新後に再度ドキュメントを選択。)

5.「ライブラリ」タブの中の「接続とエクスポート」→「エクスプローラーで開く」を押します

6.Windowsエクスプローラーが開き、ライブラリ内のデータが表示されます。

PC側からネットワークドライブにアクセスする場合

1.「PC」または「コンピューター」を右クリックします。

2.ネットワークドライブの割り当てをクリックします。

3.「ドキュメントと画像の保存に使用できるWebサイトに接続します」をクリックします。

4.「次へ」をクリックして、「カスタムネットワークを選択」をクリックして、「次へ」をクリックします。

5.SharePointの該当URLを「インターネットまたはネットワークのアドレス(A)」のボックスへ入力し、「次へ」をクリックします。

6.「名前」ボックスに割り当てるSharePointの名前を入力して「次へ」をクリックします。

7.「このネットワークの場所は正しく作成されました」と表示されたら完了です。

インターネット設定を完了していないとポップアップがブロックされるので、インターネットオプションから「セキュリティ」タブをクリックして「セキュリティ設定を表示または変更するゾーンを選択してください。」のボックス内から「信頼済みサイト」をクリックし、「サイト」をクリックします。ポップアップした「信頼済みサイト」ウィンドウの「このWebサイトをゾーンに追加する」ボックス内に該当するSharePointのURLを入力して「追加」をクリックしてください。この手順が終われば、Windowsエクスプローラでライブラリ内のデータを表示できます。

なお、SharePointは通信環境が限定的な場合でも作業が継続できるので、ローカル側にトラブルが起きてもデータ消失のリスクが軽減されています。

SharePointとローカル間が接続できない場合の対処法

SharePointとローカル間の接続がうまくいかない場合は以下のメッセージが表示されます。
・クライアントは、このリストを Windows エクスプローラーで開くことをサポートしていません。
・エクスプローラーでこの場所を開くときに問題が発生しています。このwebサイトを信頼済みサイトのリストに追加して、もう一度実行してください。
・エクスプローラーでこの場所を開くときに問題が発生しています。エクスプローラーを使用して開くには、このサイトを信頼済みサイトのリストに追加し、SharePoint Online サイトにサインインするときに、[サインアウトしない] チェックボックスをオンにする必要があります。

・エクスプローラーでこのライブラリを開く際に問題が発生しています。このライブラリを同期することで、より優れた環境が得られます。

ここでは、それらの対処法について説明していきましょう。

1.SharePointサイトにサインイン

これは単純にSharePointサイトへサインインが行われておらず、ローカル間の接続が出来ない場合です。接続できないと思ったらまずこれを確認してみましょう。

2.インターネットオプションで該当するSharePointサイトを「信頼済みサイト」に含める

初めてSharePointサイトに接続した際に発生しうる問題です。正しく設定が行われていないとポップアップをブロックされます。接続する前に予め、インターネットオプションで「信頼済みサイト」に登録しておくといいでしょう。

3.WebClientサービスの状態を確認してみる

最新のWindows更新プログラムが適用されていることを確認してみましょう。すべての最新の更新プログラムが適用されていて問題が解決しない場合は、WebClientサービスが実行されていることを確認してみてください。WebClientサービスのスタートアップの種類が 「無効」に設定されている場合、「エクスプローラーを使用して開く」 ボタンが正しく機能していないので、サービスを開始することができません。

以下にそれぞれのOSに適した確認方法を記載しておきます。

1.Windows XP、Windows Vista、またはWindows 7の場合は、「スタート」ボタンをクリックし、「ファイル名を指定して実行」をクリックし、「services.msc」と入力して enterキーを押します。

2.Windows 8の場合は、「スタート」を選択し、「services.msc」と入力して、enter キーを押します。

3.Windows Server 2008またはWindows Server 2012の場合は、「スタート」を選択し、「services.msc」と入力して、Enterキーを押します。WebClientサービスが存在しない場合は、最初にデスクトップ環境をインストールする必要があります。 デスクトップ環境をインストールする方法の詳細については、「デスクトップ環境のインストール」を参照してください。

SharePointを利用、活用するには

SharePointはプラン1とプラン2が用意されており、1ユーザーあたりのコストは年間契約でそれぞれ6480円と13080円になります。プラン1は中小企業向けとしてリリースされているものであり、ユーザー1人あたり1TBのOneDriveストレージが利用可能です。それに対してプラン2は大企業向けであり、5人以上の利用で無制限の個人用クラウド ストレージが利用可能となります。

それ以外にも同じくMicrosoftがリリースしている「Microsoft 365」のプラン内にSharePointが含まれているものもあり、Word・Excel・PowerPoint・Outlookなどのオフィスソフトから、オンラインストレージ・テレビ電話ツール・チャットなど、ビジネスで必要なソフトウェアがパッケージ化されているので、SharePointを導入したい場合は一考の余地があります。

おわりに

SharePointは上記以外にも、アクセス制限を行うことでセキュリティを維持しながら全文検索やバージョン管理機能で目的のデータに素早くアクセスすることができ、チームサイトの作成によって、ドキュメントなどを整理し共有するためのポータルとしても活用できます。またデバイスの種類やアクセス場所を選ばずに利用することができるので、プロジェクトメンバーがお互い離れている場合でも情報の共有とやり取りが可能です。これらを参考にSharePointの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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