SharePointとActive Directory

1.SharePointとは

SharePointは、コンテンツや知識、アプリケーション、ファイル等を組織内で共有ができるサービスです。情報が見つけやすく、組織内の業務効率化やナレッジの共有、コミュニケーションの改善に利用することができます。
主な特徴は以下になります。
・シンプルな共有とシームレスなコラボレーション
SharePointは組織内での連携を強化できます。日々業務を行なっている中で次々と更新が必要となる情報や資料を、各プロジェクト チーム、部門、部署が持つ専用ページ上に更新していき、集められたファイルやデータ、ニュース、リソース等を他チームと共有できます。また各チームの業務内容や状況に合ったページとなるようにカスタマイズも行えます。Windowsのパソコン、Mac、モバイルデバイス等、どんなOSや端末を利用してもセキュリティを維持しながら、簡単に組織内外の社員と共同で作業が行えるような仕組みとなっています。
・組織の連携と情報伝達
SharePointは、企業や組織内の各部門間の連携がスムーズにできるように様々な情報を共有するのに役立ちます。また業務効率アップのため、SharePointのホームや、ポータルサイトを作成して、共通で利用するアプリケーションを共有することもできます。Web以外にもSharePointモバイルアプリを利用して、各個人が必要としている最新情報やニュースを受け取れる機能もあります。
・共有ナレッジを活用する
SharePointはGUI上の操作性できる便利なサービスできますが、探している情報がワンクリックするだけで見つかるくらい強力な検索機能も備わっています。求めている情報や専門知識が十分に精査されて検索結果として表示されるため、業務効率化に役立ちます。さらにコミュニケーションツールとして、Yammerという機能を利用することができます。MirosoftにはTeamsというコミュニケーションツールがありますが、Teamはチャット機能がメインとなっています。対してYammerはSNSとしての特徴が見られます。誰でも利用できるSNSとは異なって、SharePointを利用している社内限定のSNSとなります。SharePointのその他機能のようにファイルや情報共有できる他、メッセージの投稿や質問機能があります。
・仕事の工程を見直して改善
SharePointを利用することでこれまでの業務で時間を要していた部分の改善を行うことができ、各自の生産性を高める一助ともなります。SharePointのリストとライブラリ、Microsoft Flow、PowerAppsを利用することで、業務上複雑で時間のかかっていたワークフローをSharePoint上で処理させることができます。単純作業もワークフローに乗せることでヒューマンエラーを最小限に防ぐことができます。なおこれらの機能には、アプリを利用することで様々なデバイスから処理することができます。

2.Active Directoryとは

Active Directoryとは、Windows系OSの通常のパソコンを利用するユーザー情報の管理や、利用できる機能の制御、プログラムの配付等が行えるサービスです。Active Directoryは、サーバー用OSのWindows Serverで利用できるディレクトリサービスと呼ばれるものの1つで、Windows 2000から導入されています。
Active Directoryは管理系のサービスであり、システム管理者が複数台のパソコンの基本的な仕様を統一したり、パソコンの情報や状態を管理することができます。各パソコンを一台ずつ見回って管理することは、同ネットワーク環境で繋がれたパソコンの数が大きくなるほど困難となるため、Active Directoryを導入すると手間を大幅に軽減できるメリットを得ることができます。
Active DirectoryはWindows Serverの標準搭載機能であるため、別途ソフトウェアを購入してインストールする必要はありません。各パソコンのアップデート等を一斉に行うことや、ソフトウェアのバージョン管理を行うこともできるActive Directoryは、ネットワークに接続されているパソコンの管理を行ううえで欠かせないサービスの一つとなります。

Active Directoryの具体的な機能について一部を記載します。
・IDとパスワードの管理
通常WindowsのパソコンではIDとパスワードの認証でログインを行います。
Windowsサーバーでは各WindowsパソコンのユーザーIDとパスワード情報を管理することができます。それぞれ異なるユーザー情報を管理している複数のWindowsサーバーがある場合、サーバー側で情報の同期を取るために各サーバーにユーザーIDとパスワードの情報を設定する必要が出てきます。これは非常に手間のかかる作業となります。
しかしActive Directoryを利用すると、複数の管理系サーバーでそれぞれ保持しているユーザー情報を一つ一つ設定する必要なく、一元管理できるようになります。ユーザーIDやパスワードに関しては厳重に扱わなくてはいけない情報であるため、個別での管理が必要がなくなると、利用しているシステムのセキュリティ向上にもつながります。
・アクセス権限の設定と管理
Active Directoryの観点から企業や組織の中で業務を行なっているパソコンのユーザーを分類すると、特定の情報へのアクセスが許可されるべきユーザーと、されるべきではないユーザーの2つに分かれます。
Active Directoryでは各ユーザーのアクセス権限の設定、設定状況の管理を行うことができます。Active Directoryによってログインを行ったユーザーを認証し、あらかじめ設定されているユーザーの権限にしたがってドメイン内にある情報の取得や、サーバー内へのプログラムへのアクセスができるようになります。
Active Directoryで一度認証を行うことで、同じドメイン内に存在するその他のサーバーにアクセスする際に再度認証を行う必要がなくなります。仕組みのことをシングルサインオン(Single Sign On)と呼びます。

3.最後に

SharePoint の Active Directory インポートを使用してプロファイルの同期を構成することもできます。
Microsoft Identity Manager (MIM) を使用してドメイン内の Active Directory ドメインサービス (AD DS) からユーザープロファイルデータをインポートする代わりに、SharePoint Active Directory インポートオプション (AD インポート) を使用できます。
以上のようにSharePointは豊富な機能を備えているサービスなので、興味を持った方はぜひ使用を検討してみてはいかがでしょうか。

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